【福島原発事故の国際的刑事責任Ⅱ】検証:現行の国際法体系は福島原発事故関係者を裁き得るのか~国連海洋法条約の検討~ #原発 #福島原発事故 #人道に対する罪 #エコサイド #脱原発

福島原発事故に係わる刑事責任について人道対する犯罪(人道に対する罪)で国際刑事裁判所(ICC)に提訴すべきという訴えをTL上で多く見かけたため、以前この件について検証してみた。 ICCは福島原発事故関係者を裁き得るのかhttp://togetter.com/li/339333 今度は、ドイツの研究所が事故で発生した大規模海洋汚染の可能性について緻密なシミュレーションを行ったという情報が入った。現存の情報では子細は把握できないが、これが事実ならば公海上の生態系はどうなるのか。世界各国への経済的影響は計り知れない。現行法体系に基づき、ここで賠償責任が生じた場合どうなるかを推測してみた。以下はそのツイ録である。 続きを読む
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最後に

この一連のツイートは、「存在しない罪」について福島原発事故関係者を裁くべきという主旨のものではありません。広島・長崎の原爆症訴訟を見ても判るとおり、現行の司法・政財界の癒着では、国内で適法の元に放射能汚染に関する罪が裁かれる可能性は低い。

しかし国会事故調報告にもある通り、事故関係者らの過失は明白で、それを越える範囲の罪が後々判明した場合(そしてその展望は次々と明るみになってきている)、その罪を問う体制が国内にない場合は補完性の原則に従って国際社会が介入する事態に発展しかねない。さらに、それが公海の汚染という大規模環境破壊を伴えば、経済補償を求められるのは当然の理―そういう理解と展望で書き上げたものです。

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