7/22 思想地図が切り拓くものまとめ

タマビのオープンキャンパス
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takuma uehara @takumau

安藤礼二の挨拶から。芸術学科の紹介。芸術学科はタマビで唯一、実技がない場所。キュレイターや批評を育てる場。前半は思想地図βのとくに新憲法について。安藤礼二との対話もまじえて。後半は市川真人と文学の未来について語り合う。

2012-07-22 13:34:04
takuma uehara @takumau

東:思想地図β3について。震災後の日本をどうデザインするかという視点から、企画のひとつとして憲法の中身を考えた。芸術学科はキュレーションを志している人が多いということで、思想地図βがどうあろうとしてるかという成立から説明したい。自分が設立したゲンロン社の構成とはなにか。

2012-07-22 13:35:53
takuma uehara @takumau

東:いまの文芸誌や論壇誌のなかで自分がやりたいと考えてもうまくいかないと思った。最初は思想地図はNHK出版から出した。07〜09年のあいだにやったこと。いまの出版社ではできないことがみえた。思想地図β3の表紙の文字がポコッと盛り上がる体裁みてほしい。

2012-07-22 13:37:45
takuma uehara @takumau

東:既存の論壇誌はDTPに凝ることもできない。なぜなら部数が少ないから。別にDTPに凝ることはどうでもいいが。津田大介と北京に(海外に)行くことさえできない。売れないから。企画が通らないから。そういう状況がみえたから自分は出版社をたちあげた。

2012-07-22 13:39:36
takuma uehara @takumau

東:思想地図β2は「震災以後」という特集をやった。福島原発の20kmに入って取材もした。既存の出版社だったら絶対に入れてくれない。編集者が責任をとれないから。でも思想地図は自分が責任者だからできる。世の中の出版社がダメなのは2000〜3000部しか売れない本を量産するからだ。

2012-07-22 13:41:26
takuma uehara @takumau

東:既存の出版社はちょっと1〜2時間しゃべっただけの討論会みたいなのを「あれおもしろいから本にしましょう」レベルのものをポコポコつくってる。それで売れないのは当たり前。時間をかけた仕事というサイクルをどうつくるかが大事になる。あらゆる領域でいえること。

2012-07-22 13:43:01
takuma uehara @takumau

東:出版業は可能性ないわけじゃない。既存の出版社はじぶんを製造業と思ってる。いいものをつくれば売れると思ってる。でも売れないから安くする悪循環。しかし出版業の実際はコミュニティサービスだ。だから自分は友の会を運営してる。ゲンロンを支えてくれる会員たちとのコミュニケーションが大事。

2012-07-22 13:44:47
takuma uehara @takumau

東:サイン会というのは大事な場だ。出版社はサイン会してファン100人きてサインして終わってる。ドブにしてる。編集者と飲みにいって終わってるだけ。数千〜数万の支えてくれる人とコミュニケートしてどうおもしろいコンテンツを生成する運動をつくるかだ。

2012-07-22 13:46:31
takuma uehara @takumau

東:いま自分はビジネスモデルの話をしてるばかりにきこえるかもだけど、批評のあり方はいまこのビジネスモデルをつくることそのものだ。空理空論をいってもしょうがない。

2012-07-22 13:47:59
takuma uehara @takumau

東:村上隆も講演とかくるとビジネスモデルの話しかしていない。なにをかきたいか。なにを思ってるか。を語る手前のことを考えるひとが少ない。だから手前の部分をしてる。

2012-07-22 13:49:39
takuma uehara @takumau

東:あたらしい憲法をつくる企画。憲法学者でもなんでもない人を集めてコンテンツつくって2万部刷っちゃった。これはやばいことだ。いままでの議論から離れてる人だからできた。でもただ離れてるだけではできない。「おれが考えた憲法をブログで問うてみました」では力がない。

2012-07-22 13:51:36
takuma uehara @takumau

東:ゲンロンがお金を出して場をつくったことが大事。新憲法を勝手に語るだけではダメ。かといって金をもってる出版社や放送局にいっても勝手に文脈つくられて回収される。だから自分でやる。しかしパワーのある形でやる。

2012-07-22 13:52:49
takuma uehara @takumau

東:テレビから求められてるのは珍獣みたいな人。左翼的なコメンテーターとか。「なんで憲法をつくったのか」とよく質問される。なぜこんな質問が出てくるか考えてみると、護憲か改憲かという枠組みが決まってて、それ以外のルートを走るという発想がない。場から離れたところで自分のフィールドを。

2012-07-22 13:56:07
takuma uehara @takumau

東:自分は柄谷行人がやらなかったことをやっているという意識。「批評空間」は柄谷さんは批評はしてるけど、それが成立している場はだれかにやらせている。つまり批評空間を引き継いで自分がみずから道化(ピエロ)になっている。ピエロになりたくないひとが求める職能が編集者。

2012-07-22 13:58:20
takuma uehara @takumau

安藤:明治憲法は天皇一元化。昭和憲法は国会があって内閣があって総理大臣がいて。いずれにせよ1か0でだれかに責任を取らせるという枠組み。日本2.0では二元論で切っているのが新しい。その点から解説してほしい。

2012-07-22 14:00:10
takuma uehara @takumau

東:二元首制を考えた。そのコンセプトはフローとストックの両立。日本住民と日本国民の両方にたいして責任をとる枠組み。国民はストックとしての日本=天皇がになう。住民はフローとしての日本=総理がになう。

2012-07-22 14:03:20
takuma uehara @takumau

東:日本は貯まっていくことと忘れていくことが並立している国だ。それがふたつあるというのが日本の特徴。ヨーロッパはストックにストックを重ねて内発的に自己更新していく国。シンガポールはフローしかない。新しい社会制度をどんどん取り入れて21世紀型をめざしてる。日本はどちらもできてない。

2012-07-22 14:05:05
takuma uehara @takumau

東:保守と革新という言葉がある。日本ではリベラルのほうが保守。あたらしい国に変わるべきといってるのが保守になってる。変わるとはなにかを根底から考えないといけない状況になってる。言葉の歪みや転倒が起こってる。その矛盾をそのままぶつかりあわせるような憲法にしたい。

2012-07-22 14:07:32
takuma uehara @takumau

東:国民と住民の対立ってのは精神と身体の対立みたいなもの。心の問題はリベラルにすべき。軍が守るべきは住民。日本という国体は軍によって守られるものじゃない。左と右はできるだけ分ける。身体としての人間。文化としての人間として考えたい。

2012-07-22 14:09:32
takuma uehara @takumau

東:自衛隊に愛国心なんて必要ない。粛々と国を守ればいい。苦しんでいる人を助けるのに愛国心があるかないか問うなんてことしない。交戦権は放棄すればいい。しかし降り掛かってくる火の粉をさばく自衛権は残す。

2012-07-22 14:12:01
takuma uehara @takumau

東:思想地図β3は全体的にアジアのことを考えてる。たとえば藤村さんの論考は大東亜公共圏をつくろうという話w アジアとしてのユーラシア大陸のなかの日本を考えようと発想。

2012-07-22 14:14:17
takuma uehara @takumau

安藤:そういえば代々木上原に日本唯一のモスクがある。天皇がひとこと「アラーを信じてる」といえば付いてくる国はたくさんあるのではw

2012-07-22 14:15:31
takuma uehara @takumau

東:アジアのなかで姓族分離論をヨーロッパみたいにどうやるか、という話をこの日本の環境下でいかにやるかという着想だと思う。

2012-07-22 14:17:33
takuma uehara @takumau

東:みんなで自治体とはなにか考えた。人口が維持している最小ユニットという定義。サイクルとして回るようにどうつくるか。道州制とは自治体が集まってつくりたいならつくれという発想。関西州は200個くらいの自治体が個々だと非効率だから集まって効率化する。

2012-07-22 14:19:56
takuma uehara @takumau

東:新憲法草案では婚姻に関する条文を削除。出産と養育の支援。動物としての人間をどうするか。精神を育てる人間をどうするか問題を分けている。子供を養育するという義務を自治体に課す。子供を増やすことは重要だが結婚という制度はどうでもいい。ポストモダン研究からずっと変わらないアイデア。

2012-07-22 14:22:55