クローズアップ現代「なぜ真実がわからない~大津・生徒自殺 問われる調査~」書き起こし・ほぼ完全版 #nhk 

7月24日に放送されたものを文字起こししています。 進行:国谷裕子アナ ゲスト:喜多明人(早稲田大学教授)
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とし @toshihiro36

山田:どうして自分の子供が死ぬしかないと思うほど追いつめられていたのか。それを知らないままでは、いつか自分が死んだ時に子供に合わせる顔がないと思いました。

2012-07-24 22:31:52
とし @toshihiro36

<ナレーション> 恭平さんは高校で野球部に所属、明るい性格でチームメイトから信頼されていました。山田さんは自殺の原因は野球部の指導にあったのではないかと考えています。1年生の冬、恭平さんは監督がチームメイトに暴力をふるうのが嫌で「野球部をやめたい」と言いだしました。

2012-07-24 22:35:11
とし @toshihiro36

山田:「監督の暴力を見るのが嫌だ。友達が殴られているのを見るのも嫌だし、それを止めれない自分も嫌だ」と言ってましたので…

2012-07-24 22:38:10
とし @toshihiro36

<ナレーション> 練習を休むようになった恭平さんを、ある日監督が呼び出しました。恭平さんはその2日後に命を絶ちました。遺書はなく、学校は自殺と監督との関係はわからないとしています。山田さんは恭平さんの自殺に関する報告書を見せてほしいと学校に頼みましたが拒否されました。

2012-07-24 22:41:55
とし @toshihiro36

<ナレーション> 報告書を見る方法はないのか、山田さんが探したところ情報開示制度を利用できることがわかりました。ようやく見ることのできた報告書でしたが、その内容に強い不信感を抱きました。

2012-07-24 22:45:23
とし @toshihiro36

山田:あまりにも私の知っている事実とは、違うことばかりが書かれていて驚きました。

2012-07-24 22:48:28
とし @toshihiro36

<ナレーション> 報告書には文部科学省の指示に基づく調査が行われたのかどうか書かれていません。恭平さんが監督に呼び出されたことについても触れていませんでした。驚いたのは山田さんたち家族についての次の記述です。

2012-07-24 22:51:19
とし @toshihiro36

<ナレーション> 「兄が野球部を辞めてしまった。そんなこともあり、両親の思いが本人とって重荷であったのではないか」 実は恭平さんの兄は、高校の野球部に入ったことはないのです。

2012-07-24 22:53:51
とし @toshihiro36

山田:お兄ちゃんは高校に入ってすぐに吹奏楽部に入りましたので、野球部になんて見学にも行ってない。学校に都合が悪いことは書かずに、家庭が原因で自殺したという方向に持っていきたいんだなという印象を受けました。

2012-07-24 22:56:40
とし @toshihiro36

<ナレーション> 山田さんが教育委員会に中立的な調査を求めたところ、調査委員会が設置されました。ところがその運営方法は、到底納得できるものではありませんでした。文部科学省の通知には「委員は中立的な立場の専門家を加えることが重要だ」としています。

2012-07-24 22:59:58
とし @toshihiro36

<ナレーション> しかし3人の委員は教育委員会が任命、しかも…委員たちはそれぞれの職業は明かしたものの、名前は教えてくれませんでした。これではこの委員たちが中立的な立場かどうかわかりません。なぜ委員の名前を明かせないのか、教育委員会の回答です。

2012-07-24 23:03:20
とし @toshihiro36

教育委員会:委員名を公表すると自由な意見交換が妨げられたり、委員個人に抗議などの形で影響が及んだりすることを懸念している。

2012-07-24 23:06:36
とし @toshihiro36

<ナレーション> 山田さんは生徒や教員への聞き取りなど詳しい調査を委員会に申し入れましたが、認められませんでした。調査委員会が一人一人のケースと真摯に向き合うことで、自殺の防止につなげてほしいと山田さんは考えています。

2012-07-24 23:10:02
とし @toshihiro36

山田:やっぱり原因の一つでも探り当てていただいて、今後に生かしていける場になっていただきたいです。

2012-07-24 23:11:45

スタジオに戻ります

とし @toshihiro36

国谷:調査委員会ですけれども、報告書の中の事実の記述に事実じゃないことが入っていた。そして中立的な立場の専門委員かどうか確かめられなかった。この例をどうご覧になられました?

2012-07-25 07:19:10
とし @toshihiro36

喜多:私も学校災害の被害者や遺族のお付き合いして、いちばん辛く感じるのは情報がない・知らされないということが遺族にとっていちばん厳しい。それが行政に対する不信感に結びついていくという現状があります。今回の調査委員会についても中立的な委員かどうか知る権利が遺族にあると思うんですが。

2012-07-25 07:23:53
とし @toshihiro36

喜多:そういう情報が知らされてないということが非常に大きいですね。やっぱり情報の共有が問題を解決していく出発点だと思います。その意味で事故報告書も親が不信感を持つ大きな原因でして、従来事故報告書というのは教育委員会に報告する学校側の文書だったんですけれども、

2012-07-25 07:28:40
とし @toshihiro36

喜多:これは非開示という扱いだったものですから学校側に都合のいい文章を書く傾向がありました。今回たまたま開示を請求して、事実誤認というかズレが明らかになったと。やはり開示を前提とした学校側の自覚を促すことが大事なんですが。

2012-07-25 07:32:09
とし @toshihiro36

喜多:同時に今の時代は個人情報に関わったような文章作成には、本人の了解なしには書けないと。やはり本人が承諾した形で文章を作成していくということが望ましいんではないかと思われております。

2012-07-25 07:33:57
とし @toshihiro36

国谷:橋本さん、大津市でも委員会の設置が行われるそうですね?

2012-07-25 07:49:44
とし @toshihiro36

橋本:大津市はこれまでの調査がずさんだったとして、教育委員会ではなく市直属に調査委員会を今月中に設置する予定です。委員の名前は公表し、人選でも遺族側の意向を考慮したいとしています。越市長はあす遺族とと面会し、今後の委員会の運営などについて話し合う予定です。

2012-07-25 07:57:40
とし @toshihiro36

橋本:今度こそ遺族の思いに応えられる調査になるのか、私たちが注意深く見守っていきたいと思います。

2012-07-25 07:59:36
とし @toshihiro36

国谷:喜多さん、大津市の取り組みをどうご覧になりますか?

2012-07-25 08:00:18
とし @toshihiro36

喜多:市直属において第三者性をできるだけ確保しながら調査委員会を発足させるということは、今後できるだけ進めてほしいと思うんですが。ただし、事故が起こったあとの原因究明だけに限ったシステムだけを新たに設けるということには、やはり限界があると思います。

2012-07-25 08:05:27