怪談BASARA・腐 #kai_bsr_fu 二夏目第三回 まとめ。

怪談BASARA・腐二夏目第三回のまとめとなります。お一人のお話がどうにも取得できず、消えておりますが、何卒ご了承下さいませ。 怪談BASARA・腐については、他のまとめや、このまとめのはじめの方の説明をお読みくださいませ。
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数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr やれまったく人生っつうのは何があるかわからんね。 #kai_bsr_fu

2012-08-05 21:42:17
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr そんな小生の心境はともかくとして、次々に勧められる酒を飲み、そんで酒を勧めるうち、小生の意識はふらふらしだして、そのまま夢の中に入っていった。 #kai_bsr_fu

2012-08-05 21:44:48
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr ――携帯の音がする。静寂を打ち破って響き渡るその音に答えるものは誰もいない。「おい、片倉、由利…」寝ちまったのか? #kai_bsr_fu

2012-08-05 21:46:30
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr それも返事はない。仕方がない、とバイブレーションと騒音の響き渡る方へ手を伸ばし、ぱかり、と開いて耳に当てる。「はい、もしもし…」『………』「おーい?」目を開けないまま呼びかけると、ざーざーという雑音の響き渡る中、何か動く音がする。しかし、 #kai_bsr_fu

2012-08-05 21:49:31
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr 無言だ。「おーい? 悪戯か?」『…れ…』「んー?」『……き…れ…』「あー? もっとハッキリ…」言ってくれんか、といったところで、ぶちっ、と電話が切れる。「…?」なんだ、と思いながら、携帯を元の位置へ戻そうとして、気づいた。 #kai_bsr_fu

2012-08-05 21:52:42
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr 「ん? 小生はあんな着信音を…?」設定していたか? ぼんやりした頭で思って薄っすらと目を開いた、その瞬間―― #kai_bsr_fu

2012-08-05 21:54:48
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr ぶわり、と、掌を、白いもやのようなものが通りすぎていったのを、小生は目撃した。 #kai_bsr_fu

2012-08-05 21:55:38
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr 「…!? おわ!?」ばちり、と目を見開いて後ずさる。ばん、と壁にぶち当たったところで小生は気がついた。「…由利? 片倉…!?」 #kai_bsr_fu

2012-08-05 21:56:51
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr ――いない。ここで酒を交わしていたはずの二人がいない。ついでに、テーブルの上に載っていたはずの缶の山も、どこにも、ない。そしてその代わりに―― #kai_bsr_fu

2012-08-05 21:58:01
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr ――辛うじて手と足のようなものをつけた白い塊が、ぐにゃりぐにゃりと姿を歪めながら、部屋の中をこちらに向かって歩いてきていた。 #kai_bsr_fu

2012-08-05 21:59:11
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr 思わずその白い塊から逃げる。携帯をひっつかんだまま机を挟んで入れ違うように玄関に向かい、靴を履いて飛び出した。 #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:02:05
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr アパートの階段を勢いに任せて駆け下りる。兎に角どこか人がいるところへ、とコンビニに足を向け――小生はひ、と思わず声を上げた。いる。相変わらず道路の向こうにも先にも人はいない。だが、いる。白い塊が、大量に…! #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:03:50
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr 白い塊の形状は様々だった。子供ほどの大きさでのたのだと歩くものものいる。大きい塊にヘビのように絡みついているものもいる。…空を飛んでいるものも、いる。 #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:05:13
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr なんだここは。そう思った。なんだここは、ここは、いったい…! #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:05:52
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr 上げてしまった声に反応してか、歩いていた白い塊のうち何匹かがこちらを向いたようだった。ようだったっつうのは目はなんか、黒い空洞みたいなとこがそれっぽかったからの推測だ。とにかく小生はそれが迫るのがなんとなくやばいものだと思った。 #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:07:55
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr 必死でその白い塊から逆方向に逃げながら携帯のアドレス帳を呼び出す。そんで片倉の番号をコールした。兎に角あの二人がどこにいるか確認すべきだろう。 #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:09:36
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr ダイヤルして数コール、果たして相手は出た。『黒田! 黒田か!?』「おう、小生だ! 今どこにいる!」『お前の家だ! いいか、切るな。けして切るなよ。周りの景色を言え!』「は!? そりゃどういうことだ。もしかして片倉、あの白いのが何なのか」 #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:12:03
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr 「わかってんのか?」『いや、わかってねえ。ただ、由利が今お嬢を呼んでるから。お嬢はこういうことに強い。切らないでいろ、こういう時は繋げなきゃなんねえ!』「はあ!? なんだそりゃ、なあ片倉小生は大変なんだよ、なんか訳の分からない白い塊に」 #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:14:24
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr 「追われて――」『すまん、なら逃げ切れ。お嬢から今指示があった、つながり次第そちらに行って叩き…っ!? おいお嬢! どういうことだよそれ…助けに行かなくていいってどういう…!?』 #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:16:23
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr 「おい、おい、片倉!?」呼びかけるが携帯の向こうでなにか言い争っている声が聞こえるだけだ。どうしたらいいんだ、と走りながらあたりを見回した、そこで―― #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:17:22
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr ――白い、白いセーラー服。あの時とはまた違う形状の鞄。手首に下がった、巾着袋――。 #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:18:52
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr 懐かしいバス停が、こんな近所にないはずなのに、そこに、現れていた。 #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:19:36
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr 「なに…!?」驚愕に目を見開いていると、道路の向こうのバス停の少女が顔を上げ、「…!」こちらに走り寄ってきた。 #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:20:52
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

@kai_bsr 「ああ! ああ、良かった…! いた…!」そのまま抱きつかれ、え、ちょ、と声を上げる。「あ、ごめんなさい…人がいたから、つい…。私の名前は春井優香。貴方は?」「え、え…黒田だが」「黒田さん…黒田さんね!」 #kai_bsr_fu

2012-08-05 22:23:15
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