8/9 #同題ssBSR まとめ お題「篇帙」

同題ss@BSR【改】 @ddibsr_s

【再掲】8/9～8/11(22:00) 今回のお題は『篇帙(へんちつ)』 お題はひよ子さんからいただきました。『篇帙』とは書籍、 本、冊子のことだそうです。提案ありがとうございます #同題ssBSR

もえ* @F11Tmy

【弁佐】「はいおしまい。面白かった？」「面白かった。でも」「でも？」弁丸はキラキラと輝く目を佐助に向ける。「弁とお前のこれからの方が物語よりも面白いと思う」自信たっぷりな言葉を否定できなかった。物語よりも面白い未来がこの主と一緒ならば…。／篇帙 #同題ssBSR

カリヤ＠全年齢 @Kariya_ac

【尼毛・現パロ】じじいの残した書斎には古めかしい本が並んでいる。元就にはそれらが面白いらしい。俺にはタイトルすら読めない本をきらきらと目を輝かせて読んでいやがる。くれてやってもいい本の群だが絶対貸してもやらねぇ。本なんぞに元就を取られるのは癪だからな。[篇帙] #同題ssBSR

マツハナ* @matsuhanaa

【真田主従】虫干しを始めたものの積んだ書物の高さは一向に減らず、佐助は大きくため息を吐いた。「次は忍隊のものに手を付けようか」懲りない主の言葉に更に呆れてもう一度。「じゃあ旦那は一月毎晩俺様の話に付き合わなきゃならないぜ」忍の書き付けは全て頭の中にある。＜篇帙＞ #同題ssBSR

みずか @mizuka_t

【篇帙/孫市】流れるように紙の上を筆が走る。白い巻物に記された文字は、一つの物語。「その本、気に入ったか？」「そうだな…なかなか興味深い」雑賀には戦術書以外の書物は少ない。写本しながら物語を読みとくのは、書き手の特権。祇園精舎の鐘の音を鳴らし始めよう #同題ssBSR

@Kei_Amamiya

【篇帙/幸村】「幸村よ、武を極めるだけが将に非ず」師、信玄の言葉と共に渡された数冊の篇帙。いずれも相当読み込まれており、経年劣化だけでは決してないその痛み具合に信玄自身の戦術・生き様を感じて。一晩中読み耽って早朝の鍛錬を怠ったと大騒ぎになるのは、陽が昇りすぐの事 #同題ssBSR

ランプリイ @Lampray555

【篇帙/政宗】南蛮渡りの篇帙は製本の仕方からして違う。南蛮文字が描いて見せる、目にしたこともない世界。「行ってみてえな…」だが、奥州を背負うこの竜に、欧羅巴の地は余りに遠い。「俺が国主でなかったら」見果てぬ夢を追う指が、挿画のGalleonを愛しげに撫でた。　 #同題ssBSR

ひよ子ちゃん @shiotanumauma

長きに渡って、書物だけが心を許せる友だった。元服してもその名残でつい昔読んだ本を倉から引っ張り出してきては目を通す。遠くから家人の自分を呼ぶ声がした。武骨な男に似合うはずもない、男女の機微を詠った歌集を慌てて棚の奥に押し込んだ。再び呼ぶ声「アニキー！」【篇帙】 #同題ssBSR

瑛 @AK_SSS

【政宗】「ほとんど凶器」そんな風に評されるほど、それは分厚かった。当然だろう、古今東西の日ノ本における欲の集大成とも言える書物なのだ。政宗は篇帙を紐解くと、胸躍らせながら冊子を開いた。瞬間、最初のそれに目が釘付けになった。こうして、明日の献立は決定した。<篇帙> #同題ssBSR

千住なぎ @negikororo

【親就】あー、何でいま渡しちまったんだろうなぁ。後で誰かに頼めばよかったんだけどよう…。「…長曽我部、溜息をつくのをやめよ」「…へいへい」渡した本に向けられる柔らかい表情、持ってきた俺に少しくらい向けてくれたっていいじゃねぇか。/篇帙 #同題ssBSR

復活したキノサキ @3_ken_tea

【三成と刑部(三成視点)】刑部の寝間はいつも書物が散らかっている。いつか書物の山に埋もれてしまうのではないかと懸念するほどだ。まだ起きていたのか。漆黒では身を休めろ。貴様の体を害するものは許さない。例えそれが、「篇帙」であってもだ。/篇帙 #同題ssBSR

復活したキノサキ @3_ken_tea

【三成と刑部(刑部視点)】静か、真っ直ぐ、早に。あれの足音はすぐ分かる。大方われの夜更かしを窘めに来たのであろ…やれ戸が開いた、開いた。われの躯を害するものは書であっても許さぬという。あい分かった分かった。われも書を止め早に寝よ。三成、ぬしも早に寝やれ。/篇帙 #同題ssBSR

牡蠣バター@ニューパソコンがやってきた @stgm1102

親就/なあこれ読んでみてくれよと、紙の束を差し出した。名前こそ異なっているものの、姿形や背負う物、生き様は俺達に瓜二つな２人の青年の冒険談。呆れたように溜め息を吐いて無表情で読み始めた元就の指先が加速する。せめて物語の中だけでも、大海原に船を出そうぜ？【篇帙】#同題ssBSR

緋星（空神） @utsugami

【最上＋政宗(現代)】「諸君！我輩の勇姿を書き残すのだ！後世、我輩が如何に格好良く、頭の良い、素敵な紳士だったと評判になるだろう！」……と、当時あのgentlemanは息巻いていたが、そんな本はどこにも無ぇ。やっぱり口先だけのずる賢い狐だったか。〈篇帙〉 #同題ssBSR

イグアナくん @nkgmbs

【二兵衛】暇潰しに書物を寄越せ――南からの便りに長く返事は無かったが、痺れを切らした頃急に山と届いた。中には大坂に居た頃何度交渉しても譲渡を断られた稀少な文献まである――添えられた文の署名が片割れの名ではない意味は。ああ。そんなに急ぐことは無かったのに。〈篇帙〉 #同題ssBSR

@mecooolssdt

【サスダテ】出来心だった。真田の旦那を夢中にさせる鬱陶しい蚯蚓に、ほんの少しの好奇心が沸いたのは。篇帙を開いて、酷く後悔した。目が眩む位に厭な色調の表紙であるくせに、捲る度に引き込まれていく禁断の書だったからだ。（題：篇帙　#同題ssBSR

閑井嵩 @syusizu

【官兵衛と大谷】｢小生は知性派だぞ！｣そう言うので彼の者の部屋を訪れると山と積まれた書が出迎えた。その知の全てが持ち主の血と肉になっているだろうそれらの。｢確かに主は知性派よ。暗｣満更でもなさそうな男の背を背もたれに静かに表紙をめくった。<篇帙> #同題ssBSR

かがや @kgy_kkk

【篇帙/慶光】君の中で息を殺す、栞のような私。自らの眼前に晒される欲。これが堕落だというのだろうか。「裏切られたと思っているのですね。可哀想な人。」違う。そうじゃないんだ。「そう。そうですか。」優しく抱き寄せられたその瞬間、私の心が堕ちる、そんな音が聴こえた。 #同題ssBSR

実田 @sanada_minoruta

「毛利！今、東のほうで篇帙の大規模な即売会やってるそうだとよ！」「ほう…」「海辺でやってるらしいから船も止められるし、仮装大会もやってるってよ！」「で…どのような篇帙の即売会なのだ？」「…」「どうした？早よう申せ！」「俺達の薄い本…とか？」「…」＜篇帙＞＃同題ssBSR

@doudaizumi

【毛利】誰に何を思われようとどうでもいい。何と言われようと構いはしない。後の世に、脈々と続く毛利の家と、それを支えた我が名さえ残ればそれでよい。そう、それは書物の中の英雄のような。「俺ぁ、アンタが理解できねえよ、毛利よぅ…」／篇帙 #同題ssBSR

ヒロト @hiro_kyd

「長政さま、この書を読んで?にいさまがくれたの。」夫婦の褥とは俗気あるものと思ったが、幼子の様な瞳を向けられ、彼女へ伸ばした手を引いた。蝋燭の明りが揺れ、その笑顔を照らす。「なあ、市」兄者との過去と私との今、どちらが幸せだ? そう問えぬまま、篇帙を開いた。/篇帙 #同題ssBSR

こにゃ @chang_frog

【双竜】手垢に塗れた文巻を開くと、不恰好に膨れた書物が出てきた。「suck!」白紙の頁に挟まれている様々な大きさの紙に、傳役へ送った拙い思いが並ぶ。「全部とってあんのか…」紙に時間の重さを感じ、この形見は自分にこそ分けられるべきだと、抱く腕に力を込めた。＜篇帙＞ #同題ssBSR

うえち @d2oub3lock

幼い主が夜伽に物語を強請るようになってどれくらい経ったろう。「なぁ、今日は何の話だ？」主だった軍記も古事記も粗方読んでしまった俺の手には外ッ国の民話が。「南蛮に伝わる昔語りは如何でしょう」秋の夜は長い。今日はいつもより少しだけ長く話して差し上げようか。/篇帙 #同題ssBSR