今までのついのべ一覧

かれきハナサカ/てごね#6971 @873k

金が欲しくて応募した短期バイトが、まさか勇者だとは思わなかった。いやだって俺の知ってる勇者ってのは、剣も魔法もいけるクチで、魔王と深い因縁があって、実は選ばれた血統の持ち主で、みたいな。なのに、なのになんで俺が。 #twnovel 「あはは。人手不足なんだ」間違いない、俺は死ぬ。

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「…」「どうした？　それは茄子だぞ。女じゃない」「茄子って、でっかくしたら船にできると思いませんか？」「不安定だろ？」「スライスすれば大丈夫です」「それよか俺は、ピーマンをでかくして浮き袋にしたい」「臭いからいやです」 #twnovel とある猫型ロボット同士の会話。

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猫は後ろ足で立って、器用にティーセットを運んできた。お給仕さんというわけか。恭しい礼につられる。「お茶会だあ！」象の帽子屋が待ちかねたように鼻を伸ばす。派手なシルクハットをこちらへ飛ばすおまけつき。平皿には山盛のスコーン。合わせ鏡の向こうでも、お茶会はするみたい。#twnovel

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笑いますか？　笑うでしょう。笑われるしか能がありませんから。 #twnovel 「笑わないよ」と言ってもへの字口のピエロが、腹を抱えて笑うような出来事を探しています。何もお礼はできませんが、笑わせるのが仕事のひとが泣いてるままなんて、よくないじゃないですか。（16歳　女性）

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#twnovel あなたの想像力、一回50円で刺激しましょ。ほう、安いもんだなとおっしゃいますか。しかしこれね、140文字分のお値段なんです。おや、今度は高いなとおっしゃる。へぇへぇ、それならこちらのタグでもご覧なさいよ。あなたの好きな、タダだから。→ #この書き出しいかがですか

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「ぼくら双子です！」新しい靴下が両手の中で叫ぶ。詳細どうぞ。「で、死ぬまで入院してました」続けたのは右手側。「だからもう一回生まれて、いっぱい遊ぶんです」左手側は涙声。「しかし、靴下じゃなにもできないぞ」「え？」ツッコむと、くたりと垂れた。次は靴にしとけ。 #twnovel

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ん〜いけませんねえ。このネガティブ思考はなんの役にも立ちません。おまけに、火へくべたらかえって有害な成分を生んでしまいます。査定結果は以上です。こちらの買取は不可です。速やかにお帰りください。まーどおしても引き取って欲しいなら、所定の手数料が必要ですねぇ〜。 #twnovel

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「はじめて見ました」巡査は語る。「老衰で亡くなられたおじいさんの横で、メイドロボが頭の基盤を引き抜いて壊れていたんです。人の後を追う機械がいるなんて……」 #twnovel

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かまってちゃん警報が発令されました。いま私に近づくと、もれなく「私のステキなところ」を4つ挙げて頂きます。逃げるも近づくもご自由に。 #twnovel

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ある日とある廃屋が崩落した。周辺住民はやっとかと安堵するが、数日後に瓦礫の中から「生きている」男性が救助された。彼は回復後、記者会見でこう語った「自分は廃屋の中を少女と共に彷徨っていた」 #twnovel しかし、発見時の状態は「瓦礫の僅かな隙間に」「体を折り曲げて」いたという。

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#twnovel 宿屋の主は銀のタクトを片手に持って、もう一方でノブを回した。静かに、静かに。隙間に頭を差し、ベッドが膨らんでいるのを確かめる。思わずツバを飲み、汗だくの手をぬぐう。この男、最近夢を喰う楽しみに目覚めた。酒場で拾ったタクトて、客の額からパスタをすくうようにして。

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#twnovel コロコロコロロ。森羅万象の命運をにぎる女神。手のひらにさいころふたつ。コロコロロ。白い手の内でさいころをもてあそぶ。それから、大きく振りかぶり。カツ、コロロ。さいころを踊らせ、黒点を読む。

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#twnovel 君をこれから無視します。はじめは「やったあ！」と喜ぶでしょう。しかし、私は君の一切合財を無視する。君が食事を乞うても、金を無心しても、賛辞を欲しても、許しを乞うても、全て全て無視する。いまさら、後悔するなよ。

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#twnovel 瑠璃色のノートはわだつみのもの。

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#twnovel 山をさまよってました。頑張りましたが、無念。力尽きて、私は哀れな亡骸となりました。知ってますか。山の中まで獄卒どもは来ないんです。代わりに、城がやってきます。わたしたちのような拾われそこねた魂を拾い集めて、ごてごてと飾りつけた、蛍火のように淡く光る、城が。

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#twnovel すっとぼけサンタは今頃やってきた。フェルト地のスリッパとサンタブーツを片足ずつはいて。ほっほっほ、さて良い子はどこかなとひょいひょいと家々の窓を覗きこむ。しかし子供たちの手にはサンタリストにあったおもちゃたち。サンタはとぼとぼ、空っぽの麻袋を背負って帰ったとさ。

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#twnovel 「よい夢を」パジャマに着替えると、必ず夢魔は私に言う。あげたシルクハットを胸にあてて。獏より身体が弱いから、悪い夢だとお腹を壊すんだって。でもね、屋根裏部屋であの子を見つけて以来、私は悪い夢を見なくなった。だから、夢魔に合わせて、私も裾をつまむ。「よい夢を」

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まかりまちがっても、恋。そうよ、恋しちゃったの、……わたし。なんでだろうとかぐるぐる部屋の中歩き回って考えたけど、これは恋。ええ間違いなく恋だわ。 #twnovel だってもう、君のことばかり考えちゃう。これは、間違いなく、恋。あはは。

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ビー玉に夕日を閉じ込めるのは、案外簡単だよ。ここをこうしてこうすれば、ほらね。 #twnovel