世界樹日記第6話「碧照ノ樹海-2.5」

世界樹の迷宮ⅣのTRPGリプレイ風プレイ日記 初見の人はとりあえずまえがきと人物紹介を読むといいよ! まえがき → http://togetter.com/li/338644 劇団シュクラの愉快な仲間たち → http://togetter.com/li/350310 続きを読む
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【世界樹日記:6-1】 第6話「碧照ノ樹海-2.5」 ~前回までのあらすじ~ ・『地図の読めない女』はガチだ! #世IV日

2012-08-12 01:25:22
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【世界樹日記:6-2】 『好奇心は猫をも殺す』ということわざはサヴィトリも知っている。知ってはいるがその通りのことが自分の身に起こるとはなかなか思い至らないのが人情というものだろう。まして彼は賢者でも識者でもなくただの単細胞気質な若者に過ぎないのである。 #世IV日

2012-08-12 01:25:41
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【世界樹日記:6-3】 であるからには彼が今このような窮状に陥っていることもある種必然と言えなくもない。まして”それ”を提供してきたのが曲がりなりにも医者ともなれば、そこに彼の挑戦的な気質が重なったなら、最早彼が疑念を抱くのは不可能だったと言っても過言では無かろう。 #世IV日

2012-08-12 01:25:53
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【世界樹日記:6-4】 --前日、夕刻-- 赤毛の獣を追い詰めた所でその日の探索を切り上げたシヴァたちは道中の草原で手に入れた食材を売却するため交易所を訪れていた。 #世IV日

2012-08-12 01:26:25
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【世界樹日記:6-5】 商人たちは持ち込まれた食材を真剣なまなざしで目利きしていく。その手際にシヴァたちが関心しているとようやく二日酔いから回復したらしいルカがやってきた。 #世IV日

2012-08-12 01:26:58
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【世界樹日記:6-6】 「ルカさんもう具合はいいんですか?」「おぅ、おかげさんでもうバッチリよ。明日は俺もついてってやるからな!…でこちらの御嬢さんは?」ルカはアスミの方へ視線をやる。 #世IV日

2012-08-12 01:27:32
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【世界樹日記:6-7】 「こちらは今日から僕たちの仲間になってくれたアスミさんです」「城塞騎士のアスミ・ディスケだ。よろしく頼む。」そう言ってアスミは右手を差し出す。これにルカも握手で応える。「…」「ん?どうかされたかお医者殿?」 #世IV日

2012-08-12 01:28:05
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【世界樹日記:6-8】 「ぁあ!いや、俺はメディックのルカだ。よろしくなアスミちゃん」「ははは、”ちゃん”はやめて欲しいな。せめて呼び捨てで頼むよ。」 #世IV日

2012-08-12 01:28:30
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【世界樹日記:6-9】 そんなやり取りをしている間にもどんどん食材は目利きされていく。と、ここで並べられた食材の一つを見てルカが声を上げる。「お、それって黒檀人参じゃねぇ?」 #世IV日

2012-08-12 01:28:59
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【世界樹日記:6-10】 「ルカさん食材に詳しいんですか?」とシヴァが興味深げに尋ねる。「食材つーか漢方薬の一種だなこいつは。普通は食えないんだが正しく調理してやれば凄く滋養にいいんだぜ?」ルカが初めて見せる医者らしい側面に皆一様に驚きと共に感心している。 #世IV日

2012-08-12 01:29:31
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【世界樹日記:6-11】 その様子に気をよくしたルカは続けて「学生の時に調理実習でやったからやり方知ってるし作ってやろうか?」と言い出した。「ホントですか!?明日は大事な戦いもあるしぜひお願いします!」 #世IV日

2012-08-12 01:29:50
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【世界樹日記:6-12】 --セフリムの宿-- 調理場の一角を借りて、持ち帰った黒檀人参をルカが調理している。仲間たちはその完成を食堂で待っている。 #世IV日

2012-08-12 01:30:08
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【世界樹日記:6-13】 「ルカさんが料理できるなんてちょっと意外だね~」「そうですねぇ」「「ぶー!にんじんキライー!!お肉がいい!」」がやがやと歓談の時間が過ぎていく。30分程経った頃、料理を持ったルカが現れた。 #世IV日

2012-08-12 01:30:25
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【世界樹日記:6-14】 皆の前に配られたそれは墨のように真っ黒なスープらしきものだ。粘性が高いためか煮え立つマグマのように大きな気泡がゆっくりと湧き上がり、スープの中央に浮かべられた小さなハーブを弄んで弾けていく様は何か冒涜的なものを感じさせる。 #世IV日

2012-08-12 01:30:59
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【世界樹日記:6-15】 「…何だか…うん」「…独創的というか…」「「うぅ…」」「…(変わった匂いだな?)」皆がコメントに窮する中サヴィトリが声を上げる。 #世IV日

2012-08-12 01:31:30
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【世界樹日記:6-16】 「何だお前らちょっとスープが黒いぐらいでびびっちゃってんのか?これだからおこちゃま共はよぉイカスミパスタとか知らねぇの?これだって見た目はちょっとアレだけどスゲー美味いに違いないぜ!」そう言うとサヴィトリは豪快にスープを一匙すくって口に頬張る #世IV日

2012-08-12 01:32:04
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【世界樹日記:6-17】 全員が固唾をのんでサヴィトリを見守る。「……………う」「う?」 #世IV日

2012-08-12 01:32:26
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【世界樹日記:6-18】 「うおおおおあおあああああああ!」叫びながらサヴィトリは真っ青な顔で駆けだした。サヴィトリの姿が見えなくなると今度は皆の視線がルカへと突き刺さる。「ん!?まちがったかな…」 #世IV日

2012-08-12 01:33:05
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【世界樹日記:6-19】 --セフリムの宿、時刻は冒頭へと戻る-- 調理失敗した黒檀人参を食べたサヴィトリは、命に別状はないものの激しい腹痛のせいで動くことができない。看病のためルカがそこに付き添う。 #世IV日

2012-08-12 01:33:29
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【世界樹日記:6-20】 「まぁ有名な諺の意味を身を持って勉強することができてラッキーだったじゃないかサヴィトリ君あっはっはっ!」「うるせー、俺が殺されかけたのは好奇心よりどっかのヤブ医者のせいだろーが」 #世IV日

2012-08-12 01:34:15
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【世界樹日記:6-21】 「はっはっはっスマンスマン…まぁかっこつけて見栄張ったのは認めるよ。勝手に主治医を名乗っておいてまだ医者らしいこと何もできてなかったからね、焦ってたんだと思う。我ながら情けない話さ…こんなだから俺は…」「…おっさん…」 #世IV日

2012-08-12 01:34:28
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【世界樹日記:6-22】 「とにかく、本当にすまないことをしたと思っている。許してもらえるとは思わないがせめて…」「あーいいっていいってそんな堅苦しいのは」いつになく真剣なルカの様子にサヴィトリの怒りはすっかり冷めてしまっていた。 #世IV日

2012-08-12 01:34:56
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【世界樹日記:6-23】 「し、しかし責任は…」「いんだよそんな細かいこと気にする連中じゃねぇんだから。結局ちょっと腹壊しただけで済んでるんだしこんなもん明日にゃ笑い話だっての…”主治医”なんだろ?とにかくパッパと治してくれや」「…サヴィトリ君…」 #世IV日

2012-08-12 01:35:39
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【世界樹日記:6-24】 「それにさ」「?」「その…俺の方も『皆が食べようとしないの真っ先に食べたらカッコイー!』とか打算もあったわけで…」二人はちょっと顔を見合わせた後、お互いの失敗を大いに笑いあった。 #世IV日

2012-08-12 01:36:51
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【世界樹日記:6-25】 --同刻、碧照ノ樹海B3Fへの階段前-- 「さぁ、今日こそ奴を倒す!みんな行くよ!」 「「「「「オーーー!!!!」」」」」 ◆つづく◆ #世IV日

2012-08-12 01:37:16