丸山天寿先生の「純粋ではない高校野球漫画」

2
丸山天寿 @tenjumaruyama

さて日曜日のお遊び。高校野球が気になる。プロに比べて技術は劣るがそのひたむきさがファンの心を捕える。だが我が母校のように甲子園には全く縁のない野球部もある。彼らだって頑張っているのに。そこで本日のお題「純粋ではない高校野球漫画」。全ての異論・叱責・追加を認めます。文中敬称略→

2012-08-12 08:11:59
丸山天寿 @tenjumaruyama

「ノックアウト野球部」-小野新二。ケンカ自慢の主人公が野球名門校を目指す学園にスカウトされて巻き起こす凄まじいケンカ野球。題名を見るとそう思う。けれど基本展開はエロコメディー。登場人物達は学園のヒロインを抱くという目的のためにハレンチの限りを尽くす。女をめぐっての争いこそ男の戦→

2012-08-12 08:14:06
ノックアウト野球部-1- 小野新二/小笠原十余志

好友堂書店(ふるほんコミック販売)

丸山天寿 @tenjumaruyama

「緑山高校」-桑沢篤夫。あまり評価されていないようだが、そのポテンシャルの高さは一読の価値がある。感情移入しにくい若者達がフェアプレー等そっちのけで、足を引っ張り合い、自分が目立つためだけに頑張る。主人公は一度もへこたれずに剛速球を投げ続け「俺は天才だ」それが最後まで続く。凄い→

2012-08-12 08:16:28
丸山天寿 @tenjumaruyama

「戦国甲子園」-桐山光侍。甲子園の決勝戦で敗退した父親の無念をはらすべく、「仁・義・礼・智・忠・信(二人)・孝・悌」を背番号にした息子たちが立ちあがる。目標は父親達を破った強豪高校に勝つ事のみ。従って高校野球精神など無関係。忍法でも何でも使って勝とうとする。勝てばそれで良いのだ→

2012-08-12 08:18:07
丸山天寿 @tenjumaruyama

「逆境ナイン」-島本和彦。高校野球の分野でこの作品を落とすことは出来ない。氏の代表作と言っても良い。百点以上の差をひっくり返すという凄い話。選手達の不撓不屈の熱い精神には感動の涙さえ零れる。その凄まじい情熱は勝つためだけとは思えない。純粋な高校野球精神を遙かに凌駕した作品。必読→

2012-08-12 08:23:36
丸山天寿 @tenjumaruyama

「ショーリ!」-ちば拓。全ての高校球児が熱く甲子園を目指しているわけではない。登場人物達の目的は女(としか思えない)。ギャグとパンチラ満載。男女の手が触れると背後に現れる謎の効果線。タイトルのショーリも意味深。ラストはどうなるのか、実は私も読んでいない。いつの間にか終了していた→

2012-08-12 08:25:40
ショーリ!!(2) / ちば拓

中古・通販ショップの駿河屋

丸山天寿 @tenjumaruyama

「幕張」-本多康照。放課後のひまつぶし野球部。身も蓋もないような下ネタと掲載雑誌の他の作家、作品をいじりまわす身内ネタ満載(失礼だがこれが結構面白い)。何しろ主人公達はバスケ部を希望したが「スラムダンクがあるからダメ」と野球部に入ったのだから。こんな野球部があっても良い。→

2012-08-12 08:27:50
丸山天寿 @tenjumaruyama

「キララ」-平松伸二。死を運命付けられた主人公・キララと、殺し屋にしか見えない相手とのバイオレンス野球。だって平松氏だもの。野球の内容もだが、登場人物のネーミングが素敵。「丘麻太郎=オカマキャラ」「安土礼二=物凄くでっかい不気味な男」。小品(一巻完結)だが読み応えのある作品。→

2012-08-12 08:29:39
キララ [ 平松伸二 ]

-コミックターミナル - 日本漫画学院の漫画ダウンロードサイト

丸山天寿 @tenjumaruyama

「4P田中くん」-川三番地。川氏は当初ギャグを描いていた。これも「間違って名門校に入部した力のない高校生」の設定だったのだが、いつの間にか真面目な野球漫画に。では何故ここに書いたか?このタイトルは何とかならなかったのか。4番ピッチャーの意味だが、知らない者が読むと、、(笑)→

2012-08-12 08:31:33
丸山天寿 @tenjumaruyama

名作「ナイン=あだち充」に次のようなシーンがある。甲子園の活躍後肩を壊し「野球が人生を狂わせた」と嘆く男に友人が言う。「それでもここまで生きて来られたのは、野球で鍛えた精神力があるからではないか」と。甲子園で栄光を手に入れるだけが高校野球ではない。いろんな野球があって良い 了

2012-08-12 08:33:21