共産主義に対する誤解

広夢 @scidreamer

きご（１）共産主義の話をするとアレルギーみたいな拒否反応をする人が多い。しかし、この人たちは本当に共産主義を理解しているのだろうか。

広夢 @scidreamer

きご（２）「共産主義」というと多くの人が「私有財産制の否定」「平等主義」「独裁政治」という印象を抱いているようだが、これらは共産主義の定義とは全く関係が無い。

広夢 @scidreamer

きご（３）マルクスのいう「共産主義」の定義とは、生産手段、つまり土地やら工場やらの共有化である。私有財産の否定とはまるで、国民が苦労して貯めたお金やそれで買った物を政府が差し押さえることが出来るみたいに聞こえるが、それは別に共産主義の必要条件ではない。

広夢 @scidreamer

きご（４）また、共産主義は平等主義で、どんなに頑張って働いても、働かなくても給料は同じ、みたいに思われているようだが、別にそうである必要は無い。働きに見合った給料が支払われる、いわゆる成果主義を共産主義国で採用する事は可能である。

広夢 @scidreamer

きご（５）また、過去の事例を見て共産主義国＝独裁政治かと思われているようだが、それも誤解だ。そもそも民主主義が成立したのはいつのことだろうか？当時、世界で最も民主的と言われた、つまり普通選挙が導入されたのは１９１９年のドイツ（ワイマール憲法）である。

広夢 @scidreamer

きご（６）世界で最初の共産主義というか社会主義国であるソビエト連邦が成立したのも同時期である。つまりソビエト連邦は民主主義が何たるかを知らずに成った国なのである。

広夢 @scidreamer

きご（７）共産主義とは資本主義の否定、というよりも資本主義からの脱皮である。資本主義の問題点を解決する為に共産主義へと変わるのであって、資本主義のメリットはそのまま残すのが道義である。

広夢 @scidreamer

きご（８）共産主義によって資本主義の問題が解決できるという例を挙げよう。一つは労働市場の完全な流動化が可能ということである。資本主義はこれを目指しているようだが、資本主義国にこれは不可能である。

広夢 @scidreamer

きご（９）昨今の労働市場の流動化の話は、派遣問題のように、企業が雇用や解雇をしやすくするというだけであり、労働者側の視点が足りない。労働者の方も自由に出たり入ったり出来なければ労働市場の流動化はあり得ない。

広夢 @scidreamer

きご（１０）共産主義国であれば、「働きたいと門戸を叩くものが居れば必ず雇用する」という制度を設ければ労働者は自分の好きな職場に入ることが出来る。同時に「国営企業は働きの悪い労働者をいつでも解雇出来る」という制度を設ければ、生産性が落ちることはまずない。

広夢 @scidreamer

きご（１１）資本主義では解決できない問題として、外部不経済の問題もある。要は企業の事業で環境破壊だとか不利益が生じることがあっても、この企業は政府からの介入が無い限り事業を継続し続けるのである。そして企業が力を持つ資本主義国では、政府は企業に口出し出来ず、問題が解決できないのだ。

広夢 @scidreamer

きご（１２）企業という企業が全て国営である共産主義国であれば、政府は企業をいつでもコントロールできるので、外部不経済の問題は、認知され得る限り迅速に解決される。一国の支配の及ぶところであれば、外部不経済の問題は起こらないのだ。

広夢 @scidreamer

きご（１３）経済社会とは政府・企業・家計の３つに分けられるが、共産主義国では、政府と企業は一致し、またその国が民主主義社会であれば、政府と国民、すなわち家計も一致するので、この３つはまさに一体となるのである。

広夢 @scidreamer

きご（１４）私は日本や世界の国々を共産主義国にしたいとは考えていない。共産主義とは資本主義からの脱皮であり、共産主義国に「する」というよりは共産主義国に自然と「成る」ものだと思う。資本主義が自ら産み出した問題を自らの力で解決出来なくなった時、資本主義は共産主義へと脱皮するのだ。

マルクスBOT @KarlMarxbot

どんな私有財産も共有しようという粗野な共産主義は、嫉妬心や平均化の完成形に過ぎない。このような私有財産の廃棄は、現実になにかを獲得する方向へ向かうことが、およそない。

広夢 @scidreamer

以上、連続ツイート「共産主義に対する誤解」でした。