思わず【いいね!】と言ってしまいたくなる夏休みの自由研究
いつもは賑やかな東北家の廊下は真っ暗で、どこからも物音がしません。「何かあったのか」と心配になりながら慎重に廊下を進むイタコ姉さまでしたが、廊下の突き当たりにある和室の居間に、灯りがついていることに気がつきました。
2012-08-29 16:35:33『禁断の魔法――ずんだブル――』が……。わたくしをふりゅい立たせてくりぇる、あの甘美なまほーが足りにゃい……(バタァ http://t.co/N4BXa9wU
2012-08-29 16:37:33転がっているずんだブルの缶にはもはや一滴の液体も残っておらず、山積みにされていたであろう教科書は崩壊し、ノートには眠気と戦いながら走らせた解読不能の文字が大量に並んでいます。タイマーを設定していた扇風機の風はいつの間にか途切れ、その中に、三つの抜け殻が転がっていました。
2012-08-29 16:38:18思わず、イタコ姉さまは倒れているずん子を抱き起こします。宿題との仁義なき戦いに敗れ去った彼女の瞳は虚ろで、目元には、激しい戦いを物語る刻印としてのクマが、鮮烈に浮かんでおりました。
2012-08-29 16:38:43ずんちゃん! そんなこと言うもんじゃありませんわ!ヽ(`Д´)ノ あなたはまだ大丈夫、まだ戦えます!(ユサユサ http://t.co/3ThBoNDm
2012-08-29 16:39:13ず……ずんちゃあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁんんんんん!!!!ゥワァ───ヽ(゚`Д´゚)ノ───ァァン!! http://t.co/Br754VJp
2012-08-29 16:40:09ずん子の全身から、僅かに残っていた力が抜けます。彼女がゆっくりと目を閉じると、目元にありありと記されていたクマが、すうっと、消えてゆくのです。力尽きてしまった彼女の表情は、しかし、どこか幸せそうでした。
2012-08-29 16:40:22イタコ姉さまはずん子をそっと横たえて、一人、涙を拭いながら立ち上がりました。激しい戦闘の爪痕、散らかりきった和室、三人の抜け殻。扇風機の音すらなくなってしまった部屋に響くのは、夏の別れを惜しむかのような、虫の鳴声だけです。
2012-08-29 16:40:58――その後、結局徹夜で宿題を手伝ってもらったずん子は、来年こそと意気込んでイタコ姉さまと約束を交わしますが――それが守られたかどうかは、また別のお話。
2012-08-29 16:41:40――おわり―― (次週、新キャラが登場します! 新キャラの「彼女」のもとになっている地方と、モチーフをまとめのコメント欄で予想して当ててみてくださいね! お一人さま何度でも挑戦可能です! 当選者には「ずん子の秘密の画像」をプレゼント!)
2012-08-29 16:42:22「東北ずん子」は東北とずんだを応援する版権フリーのキャラクターです! 詳しくは(http://t.co/xrnE0NoC)までどうぞ!
2012-08-29 16:42:32(第1話はこちら!→ http://t.co/hXKvxwYV )(前回:第11話はこちら!→ http://t.co/My5T1wrC )(次回:第13話はこちら!→ http://t.co/O3FTbSPR )
2012-09-06 00:15:57