ぷに子
@trkhngn
緩やかな日差しが書斎を照らしていた。いつのもようにぼんやりと字面に目を追わせる。ゆるやかに上下する赤い瞳がふいに閉じられた。軽くため息をつき振り向けば煌帝国の神官が口の端をあげてこちらを見ていた。
2012-09-01 21:38:41
ぷに子
@trkhngn
幼子が悪戯をする時のような顔に少し眉を寄せる。長い三つ編みを揺らしながら幼子のような彼がぺたりぺたりとこちらへ歩み寄ってきた。鼻と鼻の距離が一寸というところでそれが止まり、瞳が三日月のように細められる。手に持っている書類を奪われると同時に口づけられる。
2012-09-01 21:44:49
ぷに子
@trkhngn
少々強引なそれは時に歯がカチリと当たった。それに眉を潜めながらもようやく唇を離せば強引な口吸いをしていたそれはいつの間にか隣に座っていた。にんまりと誘うような表情をしたかと思えば今度はいきなり襟首を掴まれ力任せに膝へと招待されてしまった。
2012-09-01 21:48:47
ぷに子
@trkhngn
女体でもないので柔らかくとても気持ちの良いものではなかったが紅炎にはそれが不思議と心地よかった。どういうつもりだと膝の上から見上げればにんまりと白い歯をみせながら自分よりも僅かに小さな手で柔らかく赤髪を撫でられた
2012-09-01 21:52:55
ぷに子
@trkhngn
「仕事には適度な休憩を入れるのが効果的って知ってるか?」そう言う彼の顔を見てこれがドヤ顔というものかとぼんやり思ってしまった。自信満々に『休憩』をとらせるジュダルはほんの一刻前に休息をとっていたことは知らないのだろう。
2012-09-01 21:55:38
ぷに子
@trkhngn
ぼんやりと満足げな顔を見ていると何刻前に休息をとっていようと悪い気もおきず、むしろこのまま再び膝の上での休息を楽しみたくなるというもの。乱暴なことばかりをするこの手が優しい手つきになることも希少。ここはこの気まぐれに付き合うことにしようと紅炎はそっと目を閉じた。
2012-09-01 22:02:54