Togetter/min.tを安心してお使い頂くためのガイドラインを公開しました。

竹島をめぐるサンフランシスコ条約前後のやりとりのまとめ (Ver.1.2)

論点の整理として、sionsuzukaze氏の一連のツイをまとめました。 (9/7  若干追加しました) (9/14 ご本人による続きのまとめをリンクしました)
57

当時の簡単な年表

1905年 日本、竹島の領有を宣言
1910年 日韓併合
1945年 日本敗戦、日本はGHQの統治下に。朝鮮半島は38度線より南はアメリカ軍、北はソ連軍の統治下へ
      日本の経済水域をマッカーサーラインにて制定(後にSF平和条約発効につき解消)
1946年 日本国憲法公布
1948年 韓国、北朝鮮建国
1950年 朝鮮戦争勃発、
       警察予備隊(後の陸自)創設
1951年 6月頃朝鮮戦争の戦線が落ち着き休戦を模索し始める
       7月 韓国、アメリカへSF平和条約においてマッカーサーラインを維持するよう要請
       8月 アメリカ、上記の返答として韓国へ(いわゆる)ラスク書簡を通達
       9月 サンフランシスコ平和条約締結
1952年 1月 韓国,李承晩ラインを制定し、竹島を占領
       4月 サンフランシスコ平和条約発効、日本主権を回復
           海上警備隊(後の海自)創設
1953年 朝鮮戦争休戦
1965年 日韓基本条約締結、韓国と国交正常化、竹島は棚上げ
1991年 ソ連崩壊

涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

まともな日韓関係のために…対等に怒りや不満を(産経新聞) - Y!ニュース http://t.co/YsBxlcpL バルカン半島のことか

2012-09-02 17:46:23
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

まず整理しとこうか。サンフランシスコ条約において、日本が署名を以って合意したのは、日本の領域において主権が回復されること、朝鮮半島及びその付属地域に対しての主権を含む権原・請求を放棄すること、まぁ大きいのはこの2点だわな。

2012-09-02 18:59:40
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

国際法の機能として、当事者間が合意(署名)することが前提であるとすると、まず日本領として組み込まれていた半島の「どこまでを」放棄するのか、というのはまずもって同条約の根幹に関わる部分ではあるわけだ。

2012-09-02 19:01:26
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

で、日本外務省では同条約の草案作成にあたってのやりとりとして、韓国駐米大使からの意見書、ソレに対するアメリカの回答(いわゆるラスク書簡)、及び関連する文書を竹島領有の根拠として提示しているわけだ。ここまではまぁいい(主張は主張だからね)。

2012-09-02 19:03:31
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

ところで、これが大きな意味を持つのはどういうことか、ということなのだが、それにはサンフランシスコ条約の草案策定の経緯をよく見ておかなければならないわけだ。草案策定の当初は「日本領を規定する」方式だったわけだが、それは早い段階で「放棄地域を規定する」方式に変更されている。

2012-09-02 19:05:25
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

これが意味することの一つは、同条約で「放棄されなかった範囲」については基本的に日本の領有権が認められている(主権範囲とされている)、と解釈するのが順当だ、ということになろう。そして、その場合に大きな意味を持つのはラスク書簡そのもの、ではない。

2012-09-02 19:06:42
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

まず、以前に韓国が主張していた論拠の一つとなっているSCAPIN667号、1033号(1946)で竹島は日本の行政管轄から外されている点。しかし、これは主権範囲を規定したものではない、というアメリカの認識は妥当だろうし、退けることができるだろう。

2012-09-02 19:09:04
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

さて、とはいえサンフランシスコ条約については、竹島についての明確な記載はない。韓国側はSCAPINの2つの内容と同条約に明記がないことによって、「鬱稜島の一属島として独島がこの平和条約によって鬱稜島とともに韓国領域として承認されているという意味にも解釈される。」と主張した(54年

2012-09-02 19:13:01
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

ここで問題になるのは、サンフランシスコ条約に「欝陵島」は放棄地域として明記されている点となる。さて、一属島であったとしたら明記されないのも理解できるが、そもそもそうであったならばラスク書簡に至る前の韓国駐米大使の「済州島、巨文島、鬱陵島、独島及びパラン島を含む」への修正要求は?

2012-09-02 19:15:55
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

何が問題かというと、そもそも別記載として明記するよう要望した当時の韓国政府は「明記されないから含まれていると解釈できる」どころか「放棄地域として別途記載される必要があるもの」として認識していた、ということに成りかねない点だ。

2012-09-02 19:17:29
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

また、韓国政府が敢えて明記させるよう要望を出す、ということ自体がそれとしてサンフランシスコ条約記載の「放棄地域」が自国の主権範囲に制約となることを認識していたはずである。そうでなければわざわざ明記させる必要もなかった(一属島なら欝陵島だもん、で済んだはずだ)。

2012-09-02 19:20:07
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

したがって、竹島の帰属がどちらにあるにしろ、少なくとも日韓両政府にとって、当時「欝陵島」は「竹島」とはあくまで独立した存在、という認識であった、と考える方が妥当とは言えよう。この点については韓国政府の主張は当時とは変容していると言わざるを得ない。

2012-09-02 19:21:41
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

行政区分のそれがあるにしても、そもそもサンフランシスコ条約の最初の草案では「日本はこれによって、朝鮮及び済州島、巨文島、ダジュレー島(鬱陵島)及びリアンクール岩(竹島)を含むすべての沖合小島嶼に対するすべての権利及び権原を放棄する。」となっていた。放棄地域に明記されていたわけだ。

2012-09-02 19:24:17
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

当然日本側から竹島に限らず小笠原や樺太など、領有放棄の可能性があった周辺諸地域の領有正当性に関する働きかけは相当にあったはずであるが、結果として「放棄地域(主権外地域)」から竹島は削除された、というのが草案制作過程から見ることができる。

2012-09-02 19:26:02
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

それともう一つ問題となる点が「竹島」(独島)という呼称であろう。条約文中の呼称が大きな意味を持つのが領土問題だが、デンマークとノルウェーにおけるグリーンランド領有問題にも見られるように、「鬱稜島の一属島として独島」という主張が成されるならその地理呼称の立証は韓国政府の責任となる。

2012-09-02 19:30:00
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

少なくとも「鬱稜島の一属島として独島」という主張については、これが立証されない限り、少なくとも国際条約上の信義原則に対しての瑕疵とは言えるだろう。そして現状では幕末~明治初期当時の判然としない各資料を見ても、明確な立証はされていないように思われる。

2012-09-02 19:32:20
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

ラスク書簡というよりも、その前提となる韓国政府の要請(独島明記要請)それ自体が、非常に大きな意味を持っているのは、中東における英国の宗主国時代の行政区分割が独立にあたっても原則として有効であるのは、01年の国際司法裁判所判例に示された通りである。

2012-09-02 19:39:38
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

そして、日本は行政区分上一貫して竹島を韓国もしくは朝鮮総督府の行政区分に加えることはしなかった。北方・千島のように行政区分変更を加えることもできたはずだが、していない。従って、特段の明記がされない場合、原則的にはそれ以前の行政区分に沿って主権放棄範囲を決定した、と言えよう。

2012-09-02 19:41:42
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

少なくともこれらの経緯から、戦前の歴史的経緯は別として、竹島は日本の主権範囲から「外されていない」と考えるのが妥当であり、少なくともサンフランシスコ条約草案を巡る米韓のやりとりから、韓国政府もそれが「明記される必要があるもの」として認識していたと言えるだろう。

2012-09-02 19:44:43
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

なお、米国は領土問題に関して日韓いずれかの立場を取ることはない、としているが、同時に主権範囲については1952年当時と変わらない認識でいることはたびたび表明していることから、現在でもサンフランシスコ条約の「放棄地域」を有効と考えていると判断することができる。

2012-09-02 19:46:59
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

また、日米安保に伴う行政協定によって竹島は演習地域とされ、これにより日米に知らせることなく同島に立ち入っていた韓国人が被害にあった際、韓国政府の抗議に対してアメリカの認識は「ラスク書簡の通り」と回答している。これは1952年で、このことからも同島が主権範囲であると考えられる。

2012-09-02 19:50:44
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

ということで、ここまでは良いとして、では当時のサンフランシスコ条約が竹島について誤った記載(放棄地域に明記されていない)を行っているとするならば、韓国政府としてはこれに当該条項部分だけでも無効の申し立てをすべきであったろう。しかしラスク書簡を巡るやりとりを考えればなおさらだ。

2012-09-02 19:53:00
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

もちろん、アメリカが日本や韓国の領域に対して、さしたる知識を持っていたとは思えない以上、誤った判断がなされた可能性もある。ただし韓国政府の要請に対するラスク書簡は、基本的には(米政府としては)誠実な回答ではあったろうとは思う。

2012-09-02 19:54:47
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze

同書簡については日本の一方的言い分に基づくものではなく、韓国駐米大使館にも調査をかけた上で作成された、と言われており、少なくとも両者の言い分を聞いたうえで作成された、と判断することができると考える。

2012-09-02 19:56:12
残りを読む(34)

コメント

撃壌◆ @gekijounouTa 2012年9月6日
かの国には譲歩したらかえって事態が悪化した事があるのでなるべく譲歩したと取られる事は避けたい所…。強硬策を取るにしても竹島の経済価値と現在の貿易黒字を比べれば後者の方が大きいので割りに合わない。国際司法裁判所で判決が出たとしてもそれに従う義務は無い。当分はこの状態が続くやろねぇ。
1
涼風紫音/圧縮 @sionsuzukaze 2012年9月7日
追加して頂いた部分は結構重要な点だと思う。
0