関口鉄夫「放射能に汚染されたがれき処理の議論の前に」＠田野公民館（西条市丹原町、 ２０１２年９月８日）

しまなみ @shimanamis

関口鉄夫23　愛媛では、情報公開、もともと法律では県民に見せよというのだが、それを出さない。情報公開の書類を書いて、法律には市民が閲覧するよう準備しておくとあるのに、出さない。そもそも用意していない行政がそこら中にある。

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関口鉄夫24　さらに情報公開請求をすると、黒塗りに。部分ではなく、１ページ全部が黒塗り。黒塗りにするためには、本当ならそこにどういうことが書いてあるが、公開するとどんな差しさわりがあるから公開しないと明らかにしないといけない。その理由の説明も怠って、しらばっくれている。

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関口鉄夫25　厚生省のパンフレット。妊娠したばかりのお母さんは魚に注意とある。海の魚が水銀がたくさん持つようになり、それを食べることは妊娠初期のお腹の赤ちゃんに危険とある。これほど海が汚れてきている。水銀だけでなく、ダイオキシン類も生物濃縮されている。これに加えて今度はセシウム。

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関口鉄夫26　水俣病。有機水銀の濃度はものすごく高かったが、海では薄められ、ほとんど出ないと思われていたのに、わずかな汚れが食物連鎖、生物濃縮を繰り返し、生物濃縮したかなり濃度の高い魚を食べたために、１０万人ともいわれる被害者が生まれた。４０年、５０年経ってもまだ解決していない。

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関口鉄夫27　７月３１日が救済締め切りと国が言ったら、水銀中毒だと知られたくなかったが申請した人が６万５千人。まだためらった人もいる。水俣病は最初は崇りと言われた。自分の子どもが水俣病になるのを隠し、命や形を持たず生まれたときは近所の人に知られないよう裏の竹やぶに埋めた。

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関口鉄夫28　そういう事実がいっぱいある。そういう苦しい思いをして水俣の被害があった。ところが今になってどんどんこういう動きになってきた。何が問題なのか？これが基準値社会の本当の姿。

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関口鉄夫29　人間の命を考える。精子と卵子が一緒になって受精すると２週間で胚子が子宮内膜に。３週目から８週目で人の形になる。地球上の何億年かの進化を一気に過ぎていく。この間お母さんの血液が直接赤ちゃんに流れる。この後８週以降は、胎盤ができ、危険なものを取り除くようになる。

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関口鉄夫30　妊娠初期のお母さんは風邪をひいても薬を飲まない。赤ちゃんに有害物質がいかないように。サリドマイドの被害は、妊娠初期にサリドマイドを服用したため。その人間の形になっていくときに薬物が作用し、手足が小さかったり欠損するサリドマイド児が生まれた。

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関口鉄夫31　ベトちゃん、ドクちゃんもこの時期。３～８週に奇形発生率が高い。医学の基礎中の基礎。お母さんの体が汚れてしまったら、子どもに極めて大きな影響を与える。もっと不思議な仕組みがあって、肝細胞のときに細胞分裂を間違える。その時、自分で体の外に出る。５０％は自然流産する。

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関口鉄夫32　お母さんも気が付かない。人になるための仕組み、人としての生命を維持していくための遺伝子が傷ついたとき、自然流産する。もしこのときガンマ線が体を貫いて、視線流産率が６割、７割になった可能性はないのか？調べようがない。

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関口鉄夫33　そういうことを含め、命が生まれる過程には、もっともっと神経を使って大事にしないといけない。基準値社会は通用しない。

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関口鉄夫34　これは「奪われし未来」からの図。ダイオキシン類が、海の植物から、プランクトンへ、そして生物濃縮を繰り返し、２５００万倍にもなる。人間は食物連鎖の陸上の頂点に立つが、海ではイルカなど。そのイルカの奇形が多くなったと言われる。

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関口鉄夫35　水道には浄水施設がり、排水には排水処理があるから大丈夫はウソ。人間の技術で取れるものと取れないものがある。例えば田んぼ。水に栄養が多いとき取水口付近は生育が良かったり、タニシが多かったりする。では汚れた水だったら？水は土地の条件があるので、きれいを維持することが重要

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関口鉄夫36　水があまり汚れると大腸菌類や細菌が繁殖する。塩素殺菌は、揮発してだんだん濃度が薄くなるので、末端で低濃度になるよう設計されている。上流では濃くしないといけない。それでも死に切らないものもある。重金属類もある。水道の原水を汚しているために滅菌しきれなくて起きる事故。

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関口鉄夫37　また汚染が進んで藻も発生し塩素処理をすると、トリハロメタンを生成する。人間の技術が自然の中で有効かというと、決してそうではない。

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関口鉄夫38　水道水の関心は高いが、井戸を使わなくなって地下水が汚れてしまった場合、最近はほとんど分からなくなっている。地下水汚染が非常に増えている。阪神大震災で水道が使えなくなって、井戸があっても、化学物質で汚染されて飲まないでと、給水車を待たなければいけないことがあった。

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関口鉄夫39　ライフラインは２つ、３つないといけない。水道が途切れた時に地下水が飲めるのはとても安全な財産。この地下水を汚しては本当に大変なことになる。海の汚染も同じ。

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関口鉄夫40　最初に紹介した今治の処分場。民間の最終処分場が倒産した。水質調査をすると、基準値の２００倍の水銀が検出された。どうやって回収するのか？水銀や鉛や重金属、他の化学物質が出ているのでは。検査結果は出ているだろう。ストック公害という。公害の原因となるものが土に埋まっている

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関口鉄夫41　この前の２００５年にも水銀が環境基準値の５４００倍。今治市の、市の処分場。これが冒頭に話したドラム缶に水銀を大量に捨てた。専門家の委員会をつくって対処しているが、議事録を見ればまともな議論をしていない。とにかく目に見える汚染は早くないようにする。

しまなみ @shimanamis

関口鉄夫42　海の直近。いろんなルートから出ている恐れがある。調査すべきだと個人的に思っている。これが倒産した会社のありさま。硫化水素ガスのにおいがして、かなり違法性の高い施設と占いを立てたら見事に当たった。

しまなみ @shimanamis

関口鉄夫43　深刻な汚染を起こす可能性がある施設で、早く措置をした方がいいと、阿部悦子県議を通じて県に知らせてもらった。しかし何にも調べなかった。そして水銀汚染が広がっていることに気づいて、これから何かする。どうするのか？何十万トンもある。方法はある。

しまなみ @shimanamis

関口鉄夫44　ベトナムのダイオキシン汚染。ツーズー病院で人の形が壊れた子供たち。除草剤をまいて多くの被害が出た。このアメリカ人女性は実は足がない。ベトナム参戦兵士の娘。ダイオキシンは難分解性化学物質。半減期はない。やっと去年、ダイオキシンの除去に取り組めるようになった。

しまなみ @shimanamis

関口鉄夫45　放射能だけが大変というのはとんでもない話で、重金属は元素だから、永久に残る。どんな方法をしても、半減期もない。そういうものが地下水中に広がり、田んぼに入れば、長い間にどんな被害につながるかをもっと真剣に考えるべき。だから基準値主義が問題。

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関口鉄夫46　その他に、被災地ではアスベストが問題。きらきら光って舞っている。日本では大量に使われている。今になって国ががれき処理のアスベストが問題だといい始めた。だけど震災直後にしらべて「殆どない」といった。

しまなみ @shimanamis

関口鉄夫47　なぜ今大変だと言い始めたかというと、しかし１７年経って、阪神大震災のときのアスベストが悪性中皮腫などとして顕在化した。アスベストは静かなる時限爆弾。１５年ほどたって肺や腸に悪性腫瘍が。