memo: 災害過疎化の進む被災地復興のあり方 2012/09/24
震災復興シンポジウム
災害過疎化の進む被災地復興のあり方
—過大な復興計画の見直しと住宅再建の促進—
東日本大震災から1年半。東北の被災地は未だ復興の道筋が見えない中、過疎化が加速化している。財源の裏付けのない各自治体の復興計画は見直しが迫られる一方、被災者の住宅再建は急務を要する。岩手・宮城・福島各地の復興に携わっている三者が今後の被災地復興のあり方について鼎談する。
日時: 2012年9月24日(月)午後6時15分〜7時45分
会場: 明治大学駿河台キャンパス・大学会館3階
鼎談者:
鈴木浩(福島大学名誉教授、明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻客員教授)
田村誠邦(アークブレイン代表取締役、明治大学理工学部建築学科客員教授)
山本俊哉(明治大学理工学部建築学科・同大学院新領域創造専攻主任・専任教授)
聞き手: 藤賀雅人(明治大学建築学科助手)
主催: 明治大学大学院理工学研究科・新領域創造専攻
共催: 明治大学理工学部建築学科
後援: 明治大学震災復興支援センター
以下は、後半、質疑から
鈴木浩(建築計画・都市計画、福島大学名誉教授・明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻客員教授)「プロジェクト、マッピングできていない。相対化の必要性感じている、ともすれば地域により、支援集中とそうでない場所が出たり、復興の格差が生まれること懸念。絶えず相対化、チェックの必要性」
2012-09-25 05:46:24田村誠邦(都市計画・マンション団地再生、アークブレイン代表取締役・明治大学理工学部建築学科客員教授)「賛成。それぞれの地域にあわせたニーズ含め。また例えば住宅再建、個別相談のノウハウ、いま必要とされている、役所一手では限界が。自分はコーポラティブハウスなどでの実績・ノウハウある」
2012-09-25 05:49:26高田(株式会社 都市環境研究所)「高度情報化社会の中でおきた震災、その一方、行政・市民・専門家間の情報共有、全貌掴むこと難しい、被災の巨大性故に。都市計画協会通じ取り組んでいて感じるのは、国がもっとすること…と思うが地方分権が仇となっている面も…」
2012-09-25 05:54:10高田(株式会社 都市環境研究所)「国がすべきことは情報提供と予算なわけだが、情報提供といってせいぜいパンフ作成…リーチしない。専門家がもっと…とは思う」
2012-09-25 05:55:28藤賀雅人(明治大学建築学科)「本日、浪江から避難され、いまは東京で生活されている方がお越しいただいているとうかがっている。その辺り含め、被災地からの現状や感想など何でも、ざっくばらんに、ご指摘いただければ」
2012-09-25 05:57:24原田「訂正させてください。浪江から避難している者ではありません。浪江出身で東京で出版の仕事をしていまして、震災後、浪江の復興計画策定委員に志願し参加している者です。大学というのは、生活環境のあらゆること集約されている、もっと大学が活かされればいいなと思う、大学の力必要」
2012-09-25 06:01:21原田「明治大学は総合大学ですよね。知見集約されていると思う。各学部インテグレートし、一貫性もって復興支援にあたってもらえれば。正直現場は混乱、高邁なこと必要としているわけではない」
2012-09-25 06:03:50原田「地元の人、前の生活に戻りたい、その一点で耐えている。そこにコンサル、大学の学部・研究室単位で入ってこられても想い届かない。アカデミズムのインテグレートが必要だと」
2012-09-25 06:04:53原田「現在、浪江復興大学というのを提案している。文科省とも話したところ、東北発の復興大学づくり、文科省としても考えていたということで興味もってもらい今後情報共有予定」
2012-09-25 06:07:03原田「学術会議の場でも、細分化されすぎ本来の目的見失っているのではないかと30程の学会集まったシンポ( 巨大災害から生命と国土を護る-三十学会からの発信 PDF http://t.co/z8bL8Ldn )開かれる予定だが賛同。 大学総体として力集め、復興支援に…と思う」
2012-09-25 06:11:39山本俊哉(都市計画、明治大学理工学部建築学科・同大学院新領域創造専攻主任・専任教授)「仰る通り。連携とれていない。明治大学、復興支援センターあり、また自治体とは包括協定、それぞれの結んでいたりはするが。事態はどんどん変わっていく、どこがまとめるか難しい面も」
2012-09-25 06:17:14内藤(電機メーカー)「勉強会開いている、先日も東大生産研の加藤先生招いて勉強会開催した。そのとき課題としてあがったこと、①行政の人材不足…大学に土木・建築あっても都市計画の人材いない、都市計画協会などから入っていく必要、②今後、東海三連動などに活かすべく記録残していく必要」
2012-09-25 06:24:15山本俊哉「大学院出て市役所にというのもいる。本人は研究かね、ということのようだが。また会社やめ、復興支援のため市役所へという人も何人か聞いている。大学教育の在り方として、被災どうしていくのかというのは今後の課題だとは思うが」
2012-09-25 06:25:31鈴木浩「居住空間こそ大事であるという立場、そう思ってきたので、そう主張したいがためのプロセス踏んできた(設計事務所→博士→東北大工学部→福島大行政社会学・都市計画)。都市計画の重要性、ロンドン大学でも学んだが、都市計画はインテグレートシステム、地理学・法学…様々な学問必要」
2012-09-25 09:10:53田村誠邦「マスタープランではダメなんだと。今回予算、防潮堤・道路・区画整理に…と、予算分かれている。本当はもっと広域の方がいいのだろうと。もっと話す場があれば変わったのではないか、法的枠組み含め考えないといけない点だが。各局予算割り振りで、市町村では使途変えられない、そこに問題」
2012-09-25 06:32:40田村誠邦「また各局の予算に対し、単に早い者勝ちになってしまう面も。地方分権の形、もっと変わるといい、全ての点では難しいかもしれないが、復興のときには…と」
2012-09-25 06:32:51田村誠邦「紫波町・オガールプラザにて、行政職員・地元の人一緒に合宿、産業どう今後つくっていけるか、計画立案していく試み」 cf. http://t.co/0HZmQeI3
2012-09-25 06:40:12名乗られず「被災地に目がいきがちだが、東北の内陸ほか、無災地含め、東北の東北による東北全体の魅力づくり、ブランドデザイン考えていく必要あるのではないか。いまのままでは都市による都市のための被災地復興にみえる」
2012-09-25 06:42:02鈴木浩「もっともと思うが、家も生業も失くした人たちにとって、一時的支援が急務・先決。広域支援とはまた別に考える必要があるのでは。震災前から東北圏の広域地方計画には携わってきた、東北型コンパクトシティ、地方都市・市街地と農村部の有機的結びつきどう形成できるか」
2012-09-25 06:45:16