茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第727回「うちの父ちゃん日本一もいいけど、ほどほどにね」
- toshihiro36
- 5078
- 0
- 0
- 3
うほ(1)「熊さん、なんだってねえ、今度は台湾の船が尖閣に来たんだって?」「八っつあん、そうなんだよ、それで、海保の船と放水合戦だって。」「まったくねえ、今は暑いから本水、涼しくていいけど」「歌舞伎じゃないんだから。」「これが冬になるとねえ。」「そう、お湯が・・そうじゃない。」
2012-09-26 08:30:25うほ(2)「それにしてもね、ロシアにしても、韓国にしても、中国にしても、台湾にしても、日本の隣人は、みんながめついね」「他人のものは自分のもの、って八っあんと一緒かい?」「特に美人のおかみさんは・・って違うわい。」「でもね、ハっあん、本当にがめついと思うかい?」「そりゃあ。」
2012-09-26 08:11:23うほ(3)「おかしいと思わないかい、日本の隣人がみながめつい。」「そう、住んでいる人が皆盗人の、わが貧乏長屋。熊さん、お前さんも」「ちゃうわい! そうじゃなくて、隣人がみな性根の悪い、強欲長屋、なんてもんが、この世にあるわけないだろうよ」「そりゃそうだ。向こう三軒両隣。」
2012-09-26 08:13:48うほ(4)「がめついと言えば、お隣さんだけががめついんじゃない。私もがめつい、あなたもがめつい。そこで心を収めるのが心学だ。」「どうすればいいんだい?」「天災だと思えばいいのよ。例えば、八っつあん、広い野原を歩いていて、突然雨に降られてずぶ濡れ。誰に怒る?」「それはお前・・・」
2012-09-26 08:16:02うほ(5)「文句の言いようがないだろう。誰かの性根が悪いと思うから腹が立つ。雨に降られて天災だ、と思えば、仕方がない、ということになる。私に言わせれば、ロシアも、韓国も、中国も、台湾も、天災さ。」「へえ、それが心学っていうもんかねえ。」「そうさ。寿限無寿限無と唱えてごらん。」
2012-09-26 08:18:06うほ(6)「それにね、ハっあん、領土問題っていうのは、うちの父ちゃん日本一、っていうようなものよ。」「へえ、そうかい」「そうさ。誰でも、自分の父親は大切。だけど、他人さまにとっては、日本一でも何でもない。」「そうだねえ、お前さんの父ちゃんハゲちゃびんだしねえ。」「ほっとけ。」
2012-09-26 08:20:08うほ(7)「世間っていうものは、みんな、うちの父ちゃん日本一、と思って生きてる。じゃあ、誰が日本一か、勝負して決めよう、となると喧嘩になる。」「ああ、放水合戦かい」「そうよ。だから、うちの父ちゃん日本一、というのはこれは人情っていうもんだけど、ほどほどにしておくものよ。」
2012-09-26 08:21:56うほ(8)「ほどほどね。確かに。大和屋の娘さん、器量はいいのはいいけど、婿に来る男がすぐに死んでしまって。」「そう、だからほどほどに・・・それは落語が違って、「短命」でしょ。そうじゃなくて、お互い、うちの父ちゃん日本一、と思っているんだから、強情っ張りもほどほどに、ってことよ。」
2012-09-26 08:23:58うほ(9)「なるほどねえ。勉強になるなあ。」「旦那が来て義太夫を始めた。」「あそこは、私がいつも座るところだ。ちくしょう。私の指定席を。。」「だから、それは「寝床」の変形だね。とにかく、強情っぱりはほどほどに。譲り合っててことよ」「でも、島は譲れねえ」「お後がよろしいようで。」
2012-09-26 08:27:43