写真集『気仙川』刊行記念トークイベント 畠山直哉+最相葉月@青山ブックセンター本店(2012年10月6日)
本日19時からABC本店で開催の写真家畠山直哉さんとノンフィクションライター最相葉月さんによるトークイベントまだご予約受付中です!河出書房新社より刊行した畠山さんの『気仙川』の内容を中心に震災後の記憶と現実について語り合います。 http://t.co/tjsl3FvL 本店u
2012-10-06 13:30:38これから畠山直哉氏(「気仙川(河出書房新社)」著者)×最相葉月氏(ノンフィクションライター)による対談。 (@ 青山ブックセンター 本店 (AOYAMA BOOK CENTER)) http://t.co/tb6Iwgao
2012-10-06 18:20:37これから本日青山ブックセンター本店にて行われました畠山直哉氏(「気仙川(河出書房新社)」著者・写真家) × 最相葉月氏(ノンフィクションライター) による対談の内容まとめを連投します。鬱陶しい方はリムるなりミュートするなりしてください。
2012-10-06 22:58:42最相「今日は畠山さんの「気仙川」刊行記念トークイベント。1990年頃、私はPR誌の編集の仕事をしていたが、その時既にカメラマンとして活動していた畠山さんと何度か仕事を一緒にした。香港や沖縄取材にも一緒に行った。私の駆け出しの頃だったので、色々と教えてもらった。」
2012-10-06 23:03:11最相「新刊「気仙川」は畠山さんの故郷の陸前高田の写真とエッセイで構成された本。それ以前の畠山さんの写真作品と言えば、鉱山の写真だったり、採掘現場の発破の写真だったり、「誰も見たことがない写真」というのが特徴だった。それがなぜこのようなプライベートな写真を撮ったのか?」
2012-10-06 23:09:26畠山「この写真を撮った特別な理由はない。カメラを持って故郷を散歩中にふと撮りたくなって撮った写真。それがいつしか溜まっていた。写真自体は誰でも撮ったことがあるような素朴なもの。この本に載せたのは極めて個人的な写真なので、作品として発表するつもりはなかった。」
2012-10-06 23:12:40畠山「私はストーリーを共有するような写真は好みではない。撮った人、写っている人の人生がどうかではなく、あくまでその写真から何が見えるか、それが重要という考え方。だから世の中の分かりやすい話には拒否反応をしてしまう。そういうものはリアルじゃないと感じる。」
2012-10-06 23:15:06畠山「今までの作風と全く違う、と言われることについて。「作家」と呼ばれる人が客から求められるのは「仕事の連続性」。過去の仕事の内容から、未来の仕事を予想される。今回の写真を写真美術館で公開するときにはキュレーターの方から「公開しても大丈夫ですか?」と聞かれた。」
2012-10-06 23:21:03畠山「過去の仕事との関連が崩れていると言われるが、一つのことをやり続けられる人はほんの一握り。それが出来る人は素晴らしいアーティストだとは思うが、自分は周りから求められる一貫性を裏切りたかった。」
2012-10-06 23:23:44畠山「この本の後半は震災後の写真。初めて被災地でシャッターを切ったのは3/19。私の誕生日で、母の遺体と対面した日。最悪の誕生日だった。しかも3/11は母の誕生日。悔しい気持ちでいっぱいだった。その母の遺体を入れる棺を運ぶ車を撮ったのが最初。」
2012-10-06 23:25:36畠山「他の報道写真と私の写真との違い。比べることにはあまり意味がないと思うが、技術的な面で言えば報道写真はほとんど望遠かワイドで撮っているが、私の写真は標準レンズしか使っていない。報道写真と比べて抑制が効いていて、視点の連続性が感じられるとは思う。」
2012-10-06 23:29:02畠山「この写真を誰に見せたいか?それは意識していない。夢中になって作ったものはいろんなことを忘れている。それがモノづくりの気持ち良さ。誰に見せたいかを意識していない、というのはそういう意味。」
2012-10-06 23:31:40畠山「姉が私の本を読んで、「あれじゃあ私が気の利かない人みたいじゃない」と怒られた(笑)。「直哉が見た景色と私が見た景色は違うんだね」と言われた。彼女は津波そのものを見ている。事実は一つだが物語は人の数だけあるし、東北からの距離によっても感じ方が違う。」
2012-10-06 23:33:40畠山「奇跡の一本松について。レプリカを作って復元しようという動きがある。その予算が1億5千万円。物語を求める人間の心がここまで巨額を動かすのか、と驚いている。復興の話が文学的になってしまっている。文学が悪いと言うつもりはないが、他にお金の使い道はあるのではないか。」
2012-10-06 23:37:02(会場からの質問)Q「もし震災がなかったらこれらの写真を公開したか?」畠山「可能性はある。母が亡くなったときとか、私自身が死んだときとか。私が撮った写真として公開されるかもしれない。それが作品と呼べるかどうかは分からないが。」
2012-10-06 23:39:00以上です。長々と失礼しました。このまとめ読んで興味の出た方は畠山さんのエッセイ&写真集「気仙川(河出書房新社)」をご覧ください。
2012-10-06 23:40:20大好きな写真家のひとり、畠山直哉さんのトークショー、何度も頷きながら聞き入った。まだまだ話を聞きたい感じ…。美術館作家なのに気さくなおじさん風なのも好感。
2012-10-06 21:54:51畠山直哉さんと最相葉月さんのお話を聴く。科学者のように緻密で、ニュートラルな、「真」を「写す」写真家の魅力をあらためて感じた。お姉様とのお話で感じたという「誰もが違うストーリーを生きている」という言葉が心に響く。『気仙川』(河出書房新社)の表紙の写真の場所の今をお聞ききする。
2012-10-06 23:57:20ばたばたの一日。色々裏目にでて反省しつつも、畠山直哉さんのトークショーに行けた!記憶しよう、と思ったことをことごとく忘れてしまったけれど。去年、写真美術館にいけなかったあの感じはもう無くなって、いまやっと写真集を手にすることができました。
2012-10-07 03:53:10