ががまるボックス外伝 壱

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レトテイ @callretort

「おやおや、アレをかわすのかい?流石星十字過負荷の戦闘狂だと言わざるを得ない」上空より言葉が投げかけられた。その声を放つのはががまるアンチの代表格の一人「たくみん」であった。「たくみん・・・!!てめぇかよ・・・!!」傷を庇いながら威嚇する阿呼の顔は憎悪に歪んでいた。

2012-10-09 22:16:34
レトテイ @callretort

それはそうだ。現在は陛下反逆派に属してこそはいるが、ががまるクラスタであることに変わりは、ない。 蝶ヶ崎蛾々丸を侮辱された怒りはなによりも代えがたい物なのだ・・・!

2012-10-09 22:17:36
レトテイ @callretort

――暫く阿呼とたくみんの睨み合いが続いた。 その静寂を破ったのは―― 「んんんwwww起きたらこんな険悪な空気wwwいやだわぁwww」 キンであった。

2012-10-09 22:17:47
レトテイ @callretort

「ん?キミもががまるクラスタなのかな?その割には身にまとっている霊圧は大したことがないと言わざるを得ない」たくみんが上空からそう言い放った。そしてその言葉は挑発ですらない、事実である。 「えっ、そうッすよww俺ががまるクラスタなんすよww」キンが、こびり付いた笑顔でそう言った。

2012-10-09 22:20:17
レトテイ @callretort

「はぁー、こんな弱小を引き入れる様になるなんてねぇ・・・ががまるクラスタも人材不足と言わざるを得ない」たくみんが呆れたように、そう言い放つ。「いやいやwww俺も立派なががまるクラスタなんですってww―――」キンが不愉快に笑おうとしたと同時―――。突如大地が揺れた・・・!!

2012-10-09 22:21:25
レトテイ @callretort

「―――ああああああああああああああアアアアアアアッッッ!!!」 阿呼が仕掛けたのだ。 阿呼は負傷しているとは思えない速度で、空を駆け、たくみんの眼前に一瞬も過ぎぬ内に到達した。「ふん、やはり負傷していては全力は出せない様だな」 たくみんが逆に阿呼との距離を詰める

2012-10-09 22:27:48
レトテイ @callretort

「くっ――」 阿呼は目標との差が詰まったため、霊圧を放つ事はできなかったが 阿呼は代りに己の拳を世界の「生気」に乗せて放つ。「負生拳」を放つ。「はぁぁああッ!!」

2012-10-09 22:28:59
レトテイ @callretort

「塞ぎ込め「喧嘩商売!」(売れない喧嘩はない)」たくみんが謎の呪文を詠唱した瞬間とほぼ同時、阿呼の拳がたくみんの体を破砕する。(勝った・・・!)戦闘を遠くから見ていたキンはそう確信した。

2012-10-09 22:30:36
レトテイ @callretort

だが、空を血を撒き散らしながら舞っているのは阿呼だった。 「なっ!?」 思わぬ結果にキンは素っ頓狂な声をあげる。 キンの見ていた通りならば阿呼の負生拳の方が速かったからだ。 (何故だ・・・!?) キンは思案する。だが、それは無駄な時間を積み重ねるだけのこと不毛な行動であった。

2012-10-09 22:31:24
レトテイ @callretort

「ふん、ががまるクラスタ最強格もこの程度か、拍子抜けと言わざるを得ない」 たくみんは少し冷や汗をかいてはいるが無傷であった。 「さて、次はキミを殺すと言わざるを得ない」 たくみんのが徐々にキンに近づく、その刹那―― 凄まじい霊圧がたくみんに向けられた

2012-10-09 22:32:53
レトテイ @callretort

「やれやれ、まさか「ががまるアンチ」―――とは」 その場に現れたのはふーであった。 「ん?キミは後方支援担当のふー・・・だっけ?そのふーがこんな前線に何のご用があるのかな?」 たくみんがキンに向かう手を止め、ふーに向き直りそう言った。

2012-10-09 22:34:06
レトテイ @callretort

「いやいや、暴走しがちな上司と出来損ないの部下の調子を見にきたんですよ」 ふーは死体とも呼べる姿すらしていない「阿呼だった物」と震えて何もできないキンを見ながらそう答えた。 「で、この惨状はどういうことかな?」 笑顔でふーはたくみんに向けて霊圧を放つ。

2012-10-09 22:34:52
レトテイ @callretort

「おいおい・・・、私とやろうってェ?阿呼を倒した私と、事務職のお前がァ!?」 たくみんは馬鹿にしたような態度でふーを見つめた。 その顔は今にも笑いで吹き出しそうだ。

2012-10-09 22:36:02
レトテイ @callretort

―――刹那。ふーが自らの姿を巨大な岩石の塊。そうそれは 俗に「ゴーレム」と呼ばれる怪物に変貌したのだ。「たくみん、この姿を見て、同じ台詞が言えるのか―――?」 ふーが両手を広げてそう言い放った。「ほう、先程の言葉は訂正せざるを得ない」たくみんの顔が狂気に歪む。

2012-10-09 22:37:29
レトテイ @callretort

「だけどさぁ、ふー、お前バカだろ、体が大きくなるってことは的が当たりやすくなると言わざるを得ねぇ!!塞ぎ込め「喧嘩商売!!」たくみんが口から「轟」を放つ。その「轟」はふーの体があった「空間」を全て「潰した」

2012-10-09 22:39:50
レトテイ @callretort

「ふん、これで―――!?」 ――たくみんは眼を疑った、先程までふーが居た場所に、ふーがいない。 「ゴーレムは遅い。デカブツはトロい。そんな理。誰が決めた?」 ゴーレムと化したふーがたくみんの背後に回り込んでいたのだ・・・! そして、そのまま振りかぶり強烈なパンチを繰り出す。

2012-10-09 22:42:38
レトテイ @callretort

――ッハァ!!」 パンチが体に命中する寸前、たくみんはオーラを纏った刀でその力を受け流した。が押し寄せる破壊の暴力を全て逸らせず。たくみんの体は地に叩きつけられた。 「言わなかったか、星十字過負荷は理を介さない存在であると」そう言い放ったふーゴーレムの背後には翼が生えていた。

2012-10-09 22:43:54
レトテイ @callretort

それは岩の翼、一切も羽ばたくことはなく、が、しかし翼として機能している。 「さぁ、立ち上がれ。この世に生きた証をその刀ごと破壊してやる」 ふーゴーレムは拳を構えた。 たくみんは地に這いつくばっている。だが、その顔はあくまでも笑っている・・・。

2012-10-09 22:46:02
レトテイ @callretort

「ははっ、これだけ距離があればジューブンと言わざるを得ない。喧嘩商売ッ!」 ――「轟」が再三放たれる。そしてたくみんのその詠唱とほぼ同時にふーゴーレムは高速機動を開始する。 阿呼の様に直線的な突撃ではない、「轟」を避け、振り切るための複雑機動・・・!

2012-10-09 22:47:26
レトテイ @callretort

――だが、その高速機動にも、「轟」は追いすがる・・・! 「―――クソッ。振りきれない!」 ふーゴーレームが「轟」と衝突する寸前に急制動をかけ、「轟」をかわそうとするが 「轟」は360度のカーブを描き、再度ふーゴーレムを凄まじい速度で追いかける。

2012-10-09 22:48:43
レトテイ @callretort

「喧嘩商売」たくみんがそう呟くと同時に二発目の「轟」がたくみんの口から形成される・・!「――ッ!」二発目の「轟」と一発目の「轟」に挟まれる形なったふーゴーレムはかわすことを諦め防御の姿勢を取った。――破壊の音。絶対の音がその場に鳴り響く。キンは、ただ見ていることしかできなかった。

2012-10-09 22:50:12
レトテイ @callretort

「ふーさぁああああああああん!!!」 キンがそう叫んだのは、ふーゴーレムと「轟」が衝突してから数秒経った後である。「喧嘩商売二発同時直撃だ、無事に生きている可能性など存在しないと言わざるを得ない」たくみんが勝ち誇った顔で虚空に向かっていい放つ。「さて、ようやくキミを殺せる・・!」

2012-10-09 22:53:06
レトテイ @callretort

たくみんがキンに殺気を向ける。 「ダメだ・・・俺一人じゃあ何もできない・・・。ふーさん・・・ふーさん・・・!」キンが虚空に向けて上司の名を叫ぶ。厳しくとも優しかったふーとの思い出が不思議とフラッシュバックしていた。キンは、ふーが死んだことを信じられなかったのだ・・・。

2012-10-09 22:54:53
レトテイ @callretort

「おいおい、そう何度も人の名前を呼ぶな。照れるだろ」 キンの足元からふーが疲れたように顔を出した。 「ふ、ふーさん!?ゆ、幽霊!?」 キンは驚きに顔を染める。

2012-10-09 22:55:51
レトテイ @callretort

「星十字過負荷が幽霊になれるわけないだろ・・・。衝突の瞬間にゴーレムから離脱してな。 一応即死は免れた・・・。が、この有様だ」 そう告げるふーの顔からは血が吹き出し、足はもぎれ、腕は右腕しか残っていない。 「ふーさん!?その傷・・・。早くれもねーどさんのところに行かないと!」

2012-10-09 22:56:55