茂木健一郎氏 @kenichiromogi 【自分の課題は、自分で決める】連続ツイート
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連続ツイート第742回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日も、引き続いて、日本を元気にするツイートシリーズ! (当分続きます)
2012-10-11 08:18:16じじ(1)つい、「集中」と「緊張」を混同しがちだが、実は「集中」してしかも「リラックス」している状態(フロー状態)が最大のパフォーマンスを発揮できるということは先日述べた。フロー状態は、高いレベルで自分のスキルと課題が一致していること。徐々に、フローの階段を上っていけばいい。
2012-10-11 08:19:53じじ(2)横軸にスキル、縦軸に課題をとる。最初は両方とも低い状態から始まるが、徐々に、スキル、課題とも上がって、右上に移っていく。その過程で、常に、スキルと課題がほぼ一致するようにすれば、フロー状態を保て、おパフォーマンスは最大になり、学びの効率も上げることができる。
2012-10-11 08:21:01じじ(3)フローの階段を登るために必要なのは、自身で自分の状態をモニターする「メタ認知」である。今取り組んでいる課題は、自分のスキルに見合っているのか。もしスキル以上だと、不安になったりフラストレーションがたまるし、スキル以下だと退屈する。課題をちょうど良いように調整すればいい。
2012-10-11 08:22:15じじ(4)つまり、フローの階段を登るためには、自己との対話が不可欠である。自分が今向き合っている課題は、自身にとって最大の「集中とリラックス」をもたらしているかどうか。課題を自分で調整することが、もっとも効率の良いスケジュールとなるが、そのためには自己と対話しなくてはならない。
2012-10-11 08:23:23じじ(5)ここに、課題調節を手放してしまうことの危険性がある。特に子どもの頃は、親や教師が与える課題に左右されがち。どのレベルにあるかということは、自分自身がよく知っている。だから、自分で自分の状態を把握する、時間や空間の余裕がなければならぬ。フロー階段は、スペースで上る。
2012-10-11 08:25:09じじ(6)世の中には、課題調節を手放している人が案外多い。英語の本を読むことが大切だと言うと、どんな本を読めばいいですか、おすすめの作品を教えてくださいという。自己と対話してフローの階段を上る習慣がついている人ならば、自分で自分の課題を探そうとするはずだ。
2012-10-11 08:26:40じじ(7)もちろん、大切な宝物を交換し合うということはある。自分が面白いと思った本を教え合うことはある。しかし、その場合には、まずは自己との対話があって、その上でのコミュニケーションでなければならない。他者との対話が深まるためには、まずは自己との対話がなければならないのだ。
2012-10-11 08:28:10じじ(8)自己との対話を通して、フローの階段を上ることは、森の中で深呼吸することに似ている。自分と周囲の状況に気を配って、注意深く歩みを進める。荒々しい他者からの介入は、とりあえず周辺に退いていく。そして、集中とリラックスという「木もれ日」の中で、スキルが腐葉土となって積もる。
2012-10-11 08:30:24じじ(9)自分の課題は、自分で決める。この、一見簡単なようでいて実は難しい処方箋の中に、人生を充実したものにするための秘密が隠れている。課題決定を、手放して、荒々しい世界の波にもまれてはいけない。開かれていて、しかし注意深く呼吸している。アスリートの生は、木もれ日に包まれてある。
2012-10-11 08:31:50