【二次創作な】「フロム・ネオサイタマ・ウィズ・ニンジャ」#3

ニンジャスレイヤー(@njslyr)の二次創作小説です。 通し番号がおかしい?おかしくない。
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欺瞞動画の会社 @naclaqns

「フロム・ネオサイタマ・ウィズ・ニンジャ」#3 (#1:http://t.co/r7UogtpQ #2:http://t.co/eKG5Z8eF

2012-10-21 21:14:34
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(サボターの次なるミッションとは、ジョーレン・テンプルの一人娘「エニ・ジョーレン」の護衛であった。しかし彼はミッションに失敗、潜入していたモスキート共々イッキ・ウチコワシの前に敗走。だが…ここで諦める奴らではない…!)

2012-10-21 21:19:26
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サボターによる「モスキート」との遭遇報告から三週間。それが皮切りだったかのように、ラオモトの元には所属不明のニンジャとの遭遇、あるいは戦闘の報告が続々と上げられてきた。それぞれの戦力はサンシタからシックスゲイツ級までピン・キリではあったが、明らかに組織立った行動を取っている。1

2012-10-21 21:21:09
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ラオモトはネオサイタマ全域のソウカイニンジャに警戒を発令、更に疑わしいニンジャに対し賞金首めいて特別ボーナスを設定した。その過程で数人のソウカイニンジャが失われたものの…イクエイション・ミニットマンのコンビがが一人の所属不明ニンジャの捕獲に成功、ボーナスを手中に収めた。そして…2

2012-10-21 21:25:35
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「アイッ、アイエエエ!」「アーッ!イイ!」「ムッハハハハハ!」、ネコソギ・ファンド社屋にしてソウカイ・シンジケートの総本部、トコロザワピラー。その十三階に構えられたラオモトのオフィスから、悲鳴と恍惚と哄笑が夜のネオサイタマに響いた。「アイエエエ!」「イイーッ!」「ムハハハハ!」3

2012-10-21 21:31:13
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今やオフィスは凄惨なる拷問室と化していた。「足りぬようだな。やれ」ラオモトが葉巻をくゆらせながら言うと、ラバースーツに全身を包んだ異様なニンジャが、嗜虐と恍惚の笑みを浮かべつつ哀れな犠牲者にタタミ針を刺してゆく。「あなたのイタミ…わかります…」そして自分にも一本…「イイーッ!」2

2012-10-21 21:35:47
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ラバースーツのニンジャはアゴニィ。自分と相手の苦痛をカラテに変換する被虐嗜虐ニンジャであり、そして拷問のスペシャリストでもある。決して殺さぬよう、だが最大限の苦痛を与えるよう…彼は犠牲者に一本一本丁寧にタタミ針を突き立て、その激痛を確認するべく自らの同じ部位にも刺してゆくのだ。3

2012-10-21 21:41:19
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イスに縛り付けられた犠牲者の名は、サンドバード。しかし彼はそう名乗ったきり一切の情報提供を拒んだ。つまり、サンドバードにとってはラオモトよりも自分の組織の方が恐ろしいということだ。ラオモトは大いに興味をそそられ、そして拷問が始まった。4

2012-10-21 21:44:28
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「ムッハハハ!中々にシブトイが…どうだ、そろそろどこの何者か喋りたくなってきたのではないかな?」「イイ、イイーッ!」「アバーッ!俺の忠誠心は折れぬのだアバババーッ!」「そうか、アッパレなことよ。アゴニィ=サン、もう少し手厳しくしてやれ!」「カワイソウ…でも…すごくイイーッ!」5

2012-10-21 21:47:55
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アゴニィは高まったカラテによりサンドバードの口をやすやすとこじ開け…ナムサン、その奥歯にタタミ針を深々と突き刺した!「アババババーッ!?アバババババーッ!?」「痛いでしょう、でも…私も同じイタミを…」そして…自分の奥歯にも!コワイ!「イイーッ!」「アバーッ!?」「ムハハハハ!」6

2012-10-21 21:52:07
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アゴニィがタタミ針をグリグリと回転させ、奥歯の中を掻き回す!「アババヤメロアバーッ!?」「イイイイイーッ!」「アバババーッ!?ヤメッ、ヤメテ!話す!痛い!」忠誠心があえなく折れる!「ムハハハ!…やめよ、アゴニィ=サン」ラオモトの声がトーンを落とし、アゴニィは渋々拷問を中止した。7

2012-10-21 21:57:19
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「ワシが聞きたいのはただ一つよ、それに答えれば必ずや開放してくれる。…貴様は誰のサシガネで動いている?」「それを話せば俺は殺される!」「ならばここでアゴニィ=サンのオブジェになるのもよかろうな」「オ…オ…オブジェ!オブジェヤッター!」アゴニィはヨダレを垂らし不吉な言葉を吐く!8

2012-10-21 22:02:31
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「身柄はシンジケートが保証する。ワシは寛大だが多忙だ、早く吐かねばオブジェよ」「オブジェ!」「……分かった。俺は、…ザイバ」サンドバードの足元に丸い穴が空き、彼は奈落の底へと落ちていった。穴の中は緑の格子が走る暗黒。入れ違うように、ニンジャが這い出してきた。その装束もまた暗黒。9

2012-10-21 22:08:08
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「…ドーモはじめまして。ダークドメインです」暗黒ニンジャは堂々たるアイサツを放った。「ドーモ、ラオモト・カンです」「ドーモ…アゴニィです…イイーッ!イヤーッ!」オジギ終了直後!アゴニィが全身を痙攣させその身に刺さった無数のタタミ針を射出!だがダークドメインは避けようともせぬ!10

2012-10-21 22:13:31
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「オブジェ!」アゴニィが勝鬨めいて叫ぶ!だが…ダークドメインの輪郭が一瞬霞み…タタミ針は虚空を飛ぶが如く通過!不可解!「イヤーッ!」同時にラオモトが腰のカタナ「カロウシ」を抜き放ち、アゴニィの首筋に当てた!「ムッハハハ!残念だがアゴニィ=サンでは歯も立たぬ!…下がっておれ」11

2012-10-21 22:18:31
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「オブジェ…」アゴニィはハイジャンプで天井へと消えた。残されたのはラオモトとダークドメインの二人。ラオモトは高級チェアに深く腰を沈め、ダークドメインがそれを見下ろす。「あのサンシタはワシがズワイガニプールに落とすつもりであった。楽しみを横取りしおって、貴様の部下であろうに」12

2012-10-21 22:24:28
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「部下?俺の部下にあのようなクズはおらん。しかし…クズごときの命乞いのために我らが崇高なるギルドの名を使わせるわけにもゆかんのだ」「ムッハハハ!それはご苦労な事よ!…して、貴様は何者か?ただのオツカイという風情でもあるまい」「無論だ。期は熟した、もはや名を伏せるまでも無い」13

2012-10-21 22:29:55
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ダークドメインは懐からマキモノを取り出し、ラオモトに向かって広げた。「グランドマスター・ダークドメインが、我が神聖にして絶対の君主、ロード・オブ・ザイバツに代わり告げる。ネオサイタマにおけるソウカイ・シンジケートの専横、人界に害を為すこと筆舌に尽くし難し。ここに天誅を加える」14

2012-10-21 22:31:54
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「フム」「我らザイバツ・シャドーギルドは、邪悪なるソウカイ・シンジケートの僭主ラオモト・カンに対し、……宣戦を布告する」14

2012-10-21 22:32:16
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時間は多少遡り、サンドバードが消滅したその日の朝。16

2012-10-22 19:20:07
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サボターはモーニングセットのチャにバイオイチゴのジャムをヤケクソめいて投入し、もはやチャかジャムか分からぬそれを一息に飲み干した。糖分がニューロンを覚醒させる。喫茶店のテラスから見えるストリートは曇天、通勤途中の市民たちでひしめいている。誰も彼も背中を丸め、ネズミめいていた。17

2012-10-22 19:25:29
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彼は本日付けの「日刊コレワ」を手繰る。トップを飾るのは八割がたが海中に没したクイーン・ヨドギミ=サン号、その周りに「重大事故な」「政権交代だ」「セプク」等の刺激的な見出しが躍る。しかし…その記事の内容は著しく具体性を欠いており、ただヒステリックな言葉を並べただけにすら見える。18

2012-10-22 19:31:29
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記事にはネコソギ社、ジョーレン寺、そしてイッキ・ウチコワシいずれの具体名も出てはいない。つまり…例によって…全ては隠蔽されたのだ。事件はセンセーショナルさ、つまりマスコミにとっての商品価値が無くなり次第忘れ去られるだろう。サボターは新聞を放り、ストリートを見た。18

2012-10-22 19:38:54