FF4カイン女性ifif

未明🐬 @TanakaMimei

カインはハイウィンド家の長子として誕生。玉のような女の子。別に女性騎士も女性が家督を継ぐのも珍しくなさそうな昨今のFF世界なのに古いバロン竜騎士家では飛竜が戦わなくなるなどと言って認めていない。しかも間も無く母親が産褥で死亡。ひとまず男子として届け出られる #カイン女性if

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その後、父リチャードも戦死し、男子として育てて欲しいと遺言書を受け取ったバロン王がその想いを継いで養い子セシルと共に育てる。女名を持ったセシルと男名を持ったカインは共に秘密をを理解しないまま親友として育つ。ふたりにとってまだローザはかわいい妹に過ぎない #カイン女性if

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セシルが身分のない養い子からの立身出世を図ったように早くから竜騎士団に出入りしていたカインもまた代々竜騎士団長を輩出してきた血統を意識する。軍学校への入学が迫った冬の日カインは初潮を迎えて初めて女性性を認識。更にセシルは知っていたと告白。アイデンティティの崩壊 #カイン女性if

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上級貴族の名目でセシルとの二人部屋をあてがわれるカイン。思春期の心身の乱れもあって、彼は自身の女性性を一切拒否する。膨らむ乳房は布で潰し、体を徹底的に鍛えた。それでも思うようにはいかずに刃で切り落とそうとしてセシルに止められたこともあった。 #カイン女性if

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男性ならばローザも女性として愛さねばならない。強引に抱き寄せて唇を奪って抱いてしまおうと思わねばならない。セシルは親友でありライバルとして常に競い検討を称え合わなければならない。二人が惹かれあっていたことを知ったならば感じるのは寂寥ではなく嫉妬でなければならない #カイン女性if

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消化しきれない想いを抱いたままバロンは急激に侵略国家への道を歩み、貴族軍人代表として声を上げたカインと戦争の象徴でもある暗黒騎士は国を追われた。養父のため、国のために恐ろしい姿を選んだセシル。けれども中身は案外負けん気の強い幼馴染みのままだと思っていた #カイン女性if

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ミスト村の近くで夜も暮れた。こんな時間に押しかけるのもなんだろうとテントで夜を明かす。お互い軍人になってからふたりだけで身を寄せ合ってたわいもない話をするのは久しぶりだった。けれどもセシルの体には暗黒騎士の鎧が打ち込まれ、鎧装束を外したカインは女性だった #カイン女性if

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この行為への言葉は見つからない、とセシルは言う。ローザへの気持ちとは違う。君は僕のただ一人の親友だった。油断していたところを暗黒装備に抑え込まれては竜騎士も手が出なかった。ただ黒い鎧は冷たくて夜目にもわかる白い顔と赤い舌は生暖かくて下半身は焼けるように熱かった #カイン女性if

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セシルとの行為はお互いに声一つ上げずに密やかに行われた。カインはショックのあまり自身の顔を覆うことも出来ず、紫の瞳が獣じみた光を放って食らいつく一部始終を凝視していた。体内にぬるりとした感覚が広がってようやく「ごめんね」と見慣れた顔で冷たい指で涙を拭われた #カイン女性if

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翌朝のセシルは昨晩のことなど何もなかったかのように振る舞うものだからカインも体に残された情交の跡は見ないふりをして親友の竜騎士のふりをする。そしてあの悲劇が起きる。 #カイン女性if

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崩れゆく大地の中でセシルに向かって伸ばした手は届かない。無事に連れて帰るとローザに約束したと悔やみながら意識を飛ばし悪夢を見る。愛するローザの眼前で全裸でセシルに組み敷かれる。ローザには泣かれセシルには第二夫人にしてやると言われ泣き叫ぶしかない。救いの手に縋る #カイン女性if

未明🐬 @TanakaMimei

天から降る救いの手。それは暗黒騎士の黒よりも更に禍々しくあっても腕は温かく、何より聴衆の罵声にカインは耐えられなかった。見下ろす広い世界はバロンの理だけが全てではない。そう言い切る男の顔はマスクに覆われて見えなかった #カイン女性if

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もう一度目覚めた時には見慣れないベッドの中。固く冷たい板の上に申し訳程度の薄布。衣服も同素材のものを巻かれた程度で細い紐で緩く留めてあるに過ぎない。警戒するカインを恐れず覚醒を喜ぶ老人。傷ひとつ残さず直すのが主の望みだったとひとりごちる。腹部の鈍痛は消えていた #カイン女性if

未明🐬 @TanakaMimei

バロンの白魔術とは違う意味を聞いても到底理解できそうにもない機器に体を調べられているうちに「主」が来訪する。どうやらまっすぐこちらに来ようとしたようだが汚いだのなんだのと老人にどやされてカインと同じような薄物一枚で入ってきた。堂々とした体躯。紫の瞳が見下ろす。 #カイン女性if

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ゴルベーザ様、と呼ばれた主はカインの身元を知っていた。患者服一枚の隠しようのない姿でいながらバロンの竜騎士団長と呼びかける。この度は大層難儀なことでしたな。傷が癒えるまで我が塔で休まれよ。そしてカインが問うよりも早くあの暗黒騎士は貴方を見捨てて去りましたと告げた #カイン女性if

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バロンに絶望しながらも時は流れて傷は癒える。それでもゴルベーザはカインを追い出そうとはしなかった。この身を置くゾットの異常性にはすぐ気がついた。人間は青ざめた顔で道を行き来し、モンスターは好き勝手に時には殺し合いさえしても平穏に生きている。カインは自由だった #カイン女性if

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ある日、ゴルベーザの元に参上したのは鎧姿のカイン。完全な男装で男言葉のままゴルベーザに仕えたいと申し出る。証は？と問われれば竜騎士が所以に全てを落とすことはできませんが、と前髪を一房。受け取った主の指先から光が溢れ、金の指輪に変わる。装飾具は拘束具。誓いの証 #カイン女性if

未明🐬 @TanakaMimei

厳しく恐ろしい主の元でカインは世界を駆ける。家名などなくても実力だけですぐに人として最高位まで登りつめた。バロンなどもう恐るるに足りず。ほんの微かな軽傷も腕が腐れ落ちるほどでも全てルゲイエの手で一晩のうちに全て滑らかな肌に戻る。余計なことは考えないで良かった。 #カイン女性if

未明🐬 @TanakaMimei

ファブール攻めの前の晩、始めてゴルベーザがカインの閨に訪ねてきた。鎧装束を解いた主を見るのは二度目だった。作戦については何度も確認していた。かつての親友、セシルと剣を交えること。覚悟を疑うのですか、ときつく詰め寄るカインの青く燃える瞳に頬に主はそろりと触れる #カイン女性if

未明🐬 @TanakaMimei

覚悟の意気は知っている。ベッドに腰掛けたゴルベーザはカインもこちらに座るようにと促す。セシルとの夜を思い起こして身を固くするカインを魔導士ではなく、不器用な男の指が頬を撫でる。小指には鈍く光る金の指輪。心を強くするまじないだ。唇に載せた魔法が滑らかな額に溶ける #カイン女性if

未明🐬 @TanakaMimei

主だった男に抱くのか、と問えば解らん、と至極真面目に返された。ただお前の顔が翳っていたので会いに来ただけのつもりだった。そう答える顔は世界を我が物とせんとする野望を抱くにしては拍子抜けするほどでカインはベッドに押さえつけられたことも忘れて小さく笑った。主も笑った #カイン女性if

未明🐬 @TanakaMimei

さらしのままがよいのか、と意地悪く尋ねてみれば息が詰まらないか？と心配された。そしてあてがわれたことはあっても自由意志で女も男も魔物も抱いたことがないと言う。だからこそお前が欲しくなった己自身が不思議でならず、多くのものに囚われたままのカインに興味があった #カイン女性if

未明🐬 @TanakaMimei

俺はもう解き放たれた、と言い張るカインの胸元、心臓の上に魔導士の大きな手のひらが当てられる。人の思考は頭にあるのに想いはここに宿る、それほどに離れている。悪魔は優しく人に付け入る。溢れ出す自己矛盾。家、国家に囚われるが故の誇り高き竜騎士団長。幼き日の思い出 #カイン女性if

未明🐬 @TanakaMimei

鎧の中に押し込めることを選んだ体。全てを否定してしまえばカインの存在をを否定するのか？それが恐ろしい失うのが恐ろしい、縋りつく腕は孤独を恐れていた。ならば私に全てを任せてしまえとゴルベーザは囁く。健やかなるときも病めるときも私はお前の側にあろう。契約は既に在る #カイン女性if

未明🐬 @TanakaMimei

ファブール攻略は素晴らしい戦果を上げた。弱い魔物で深部へと誘い込み、彼らの目の前でカイン自らクリスタルを手にし、セシルをも斬り伏せ、長年闇に紛れて糸を引いていたゴルベーザのお披露目ともなった。ただローザを連れ去ることだけは閨の中でも聞かされていなかった #カイン女性if