「犯罪の理解のされ方」そして「犯罪を犯した理由」について

犯罪者が犯罪を犯すにあたって「理由」などないのだ、という発想は、犯罪者を常人ではない異常な存在と「見ている」。このとき、「見ている人」はつねに常人の側にいるわけです。でも、その認識は全体に正しいのか、その境界がはっきりしているのかは、疑問です。
12
wagu @wagu108

この場合、「ヤクザとゴロツキ」をどう定義するのかが問題で、「ヤクザとゴロツキ」とは犯罪を犯す人たちのことです、と言ったら、意味のないトートロジーに過ぎない。

2012-10-25 23:22:57
wagu @wagu108

仮に『「ヤクザとゴロツキ」とは無職とオタクのことであって、犯罪を犯すのは彼らです』と言ったらこれは意味のある言明だが、この認識がまかり通れば無職とオタクに対する有害な差別を生む。それはあってはいけないことだ。ぼくが言いたいのは、そういうことなんですよねえ…

2012-10-25 23:24:15
日本の危機 @ysuzk

君の書き方だったら同じ意味に聞こえるよ。普通 RT @wagu108: お前も犯罪者になるかもしれないという意味のことは言いましたが、犯罪者に甘くしろとは言っていません RT @ysuzk: お前も犯罪者になるかも知れないから犯罪者に甘くしろ、って考えが異常というか犯罪者志向

2012-10-26 07:22:07
wagu @wagu108

犯罪者が犯罪を犯すにあたっては「理由」があると言う場合に、「理由」は「責任」を軽減するとは限らない。「理由」があるにしても「責任」はそうそう免除されるものではない、と言うのは、一般的なところではないか。

2012-10-26 23:37:32
wagu @wagu108

責任が免除される場合とは、犯行に及んだ者の判断力に著しい問題があった場合であるとか、強力な催眠術や「ルルーシュのギアス」に操られていた場合であるとかだ。しかし、催眠術やギアスは、犯罪を犯した「理由」と言えるのだろうか?

2012-10-26 23:38:20
wagu @wagu108

催眠術の暗示やギアスのせいで犯罪を犯した場合、それらが犯罪の原因であるとは言えても、「理由」であるとは言いがたい。つまり、暗示やギアスが強力で、あたかも自己を喪失して命令を受けたロボットのように犯罪を犯した場合、暗示やギアスが犯罪の「理由」だとは言えないのではないか。

2012-10-26 23:39:30
wagu @wagu108

つまり、「犯罪の理由」と言うとき、その「理由」というのは、あれこれの条件を主体的に受け止めて、それらから判断して行為に及ぶようなそういう諸条件、のことを言っているのだろう。つまり、人間は理由で動くが、ロボットや催眠術をかけられた人は、理由で動くわけではない、と言うわけだ

2012-10-26 23:41:06
wagu @wagu108

あれこれの諸条件は、それだけでは「原因」になり得ても、「理由」にはならない。「理由」になるためには、それらの諸条件を受け止めて判断して行為に及ぶ主体の存在が必要。そういうことだ。

2012-10-26 23:42:32
wagu @wagu108

だから、「犯罪には理由がある」と言うとき、ぼくたちは犯罪者の主体性を認めているのであって、ということは一定の責任能力を認めているということでもある。

2012-10-26 23:43:16
wagu @wagu108

でも、これはおそらく自明のことであって、「犯罪には理由がある」などとあらためて言ってしまうと、あたかも責任を免除するような「理由」があると主張しているというように受け止められるのかなあ…

2012-10-26 23:44:22
wagu @wagu108

そういやあ、ぼくが小学生の頃、給食の時間はみんなでTVのニュースを見ることにしていた壮年の教諭がおり、その人は凶悪犯罪のニュースが流れると「こんな奴は理由だけ聞いて殺してしまえばいい」と言っていたな。まあ、人権教育が行き渡るには時間が必要だということだろう。

2012-10-26 23:49:59
極楽鳥花(蝋人形) @gokuraku_cyoka

聞こえませんよ。普通 RT @ysuzk 君の書き方だったら同じ意味に聞こえるよ。普通 RT @wagu108: お前も犯罪者になるかもしれないという意味のことは言いましたが、犯罪者に甘くしろとは言っていません RT ysuzk: お前も犯罪者になるかも知れないから犯罪者に甘くし

2012-10-26 23:51:27
wagu @wagu108

それでも「理由だけは聞いておこう」というのはいったいどういう心性だろう? それは犯罪者の言い訳を聞きたいからではなく(どうせ殺すわけだし)、単に生きている側の、事件に対する解釈のためなんだろう。つまり、理不尽に見える事件に対して、何らかの解答を持ちたいという欲求である。

2012-10-26 23:53:25
wagu @wagu108

理不尽な事件に対しては、それをわかりやすく解説してもらいたいという欲求はあるし、その動機は不安だからということだ。その不安とは、自分が犯罪にあうかも、というのもあれば、犯罪を犯してしまうかも、というのもあるだろう。あるいは、単なる好奇心もあるか。

2012-10-26 23:59:45
wagu @wagu108

事件の「理由」の解説が求められる理由が、不安の解消であれ、好奇心を満たすことであれ、それらの解決を満たすのに専心してしまえば、真実から遠ざかることにもなるし、無関係の集団を差別的な目線で見ることにもつながるかもしれない。

2012-10-27 00:01:44
wagu @wagu108

というところで、振り出しに戻った感。

2012-10-27 00:02:14
wagu @wagu108

RT @gokuraku_cyoka: 聞こえませんよ。普通 RT @ysuzk 君の書き方だったら同じ意味に聞こえるよ。普通 RT @wagu108: お前も犯罪者になるかもしれないという意味のことは言いましたが、犯罪者に甘くしろとは言っていません RT ysuzk: お前も犯罪者になるかも知れないから犯罪者に甘くし

2012-10-27 00:03:10
wagu @wagu108

「普通」と言っても人によってその認識が違うわけですね。では、どこが違っているのか? それは個々の判断の背景に、ぱっと目にはわからないような仕方で、たゆたっている。そいつをがんばって明らかにしていかないと、意思の疎通がはかれない。大変ですなあ……

2012-10-27 00:09:43
wagu @wagu108

RT @ysuzk: @gokuraku_cyoka 世の中には2種類の人が居る。私は被害者にシンパシーを感じる人だが、何故か加害者にシンパシーを感じる人がいる。そして「自分もそうなるかも」と何故か犯罪者を擁護する発言をする。例:福島瑞穂 貴方の発言はどう考えても後者なんですよ。

2012-10-27 22:54:47
wagu @wagu108

「自分も犯罪を犯すかも」という不安は、犯罪を擁護するわけではないし、擁護しないから不安なんだろう。

2012-10-27 22:55:35
wagu @wagu108

それから、被害者に「シンパシー」を感じることは、加害者に「シンパシー」を感じる(動機などを理解する)ことと矛盾しない。両者は独立した話だ。例えば、オウム事件の取材に当たって、加害者と被害者の両方から話を聞くのは同然のことだ。

2012-10-27 22:56:14
wagu @wagu108

犯罪者であっても、守られなければならない権利というのはあるが、それは「自分もそうなるかも」という理由で考えてみてもいいけど、それは比喩的なものであるだろう。犯罪者の権利は、人としての尊厳に由来する。

2012-10-27 23:00:46
wagu @wagu108

ぼくが「自分も犯罪を犯すかもしれない」という不安を言ったのは、その不安が不当な差別につながる危険性を指摘しているのであって、犯罪を擁護しようとしているわけではない。ただ、「自分が犯罪を犯すかもしれないから犯罪者を擁護するんだろう」という見解はどうかと思う。

2012-10-27 23:06:01
wagu @wagu108

犯罪者の権利を考える場合に、「あなたが犯罪を犯したと仮定して、守られるべき権利は何か考えてみよう」と問いかける。そこからは「公正な手続き」とか「罪刑法定主義」とかが出てくるのだろうけど、「ぼくが犯罪者になるわけがありません!」と言ったら、話はそこで終わる。

2012-10-27 23:07:41
wagu @wagu108

実際に、彼は決して犯罪を犯さないかもしれないが、だからと言って、犯罪者から一切の人としての権利が奪われていいわけではない。

2012-10-27 23:08:30