First Love ~すれ違い通信、愛よ再び~

深夜のノリでやった。後悔はしていない。 脚本:さき キャスト:さーにゃ(cv.さーにゃ)、ミクロん(cv.ミクロん)、進(cv.進)、とも(cv.とも) ナレーション:おなつ
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空白 @do_tonbori

「部長…」ミクロんは肩を震わせたままに顔を上げた。「泣いてんの?」部長はミクロんに視線を向けずに隣に腰を下ろした。……部長に怒られるgkbr

2012-10-29 02:41:12
空白 @do_tonbori

「俺…っやっぱりさーにゃのこと…っ!!」「ミクロんは、俺のことなんか」「俺だって好きな奴くらい…!!」「さーにゃじゃなくて俺にしとけよ…!!」って台詞は王道すぎて…だけどいいなぁ…

2012-10-29 02:45:14
空白 @do_tonbori

ミクロんは緊張に震える声をそのままに目の前に座る人に話しかけた。「さ、さーにゃ、さん…ですか?」目の前の人が顔を上げると小さく笑みを浮かべたのが分かり…駄目だ、ミクちゃんが受け受けしい。しかもさーにゃちゃんが男前だ…違う違う

2012-10-29 02:51:36
空白 @do_tonbori

「ともくん、はさ。俺の…」さーにゃは視線をゆっくりとともへ向けるが、さーにゃの瞳にともは映らなかった。ともはさーにゃの視界を自分の掌で覆う。「ダメだよ、さーにゃ。そんな事聞いちゃ。もう、お前はミクロんを見てんだろ。ミクロんの気持ちだけ、映せばいいんだよ。」さーにゃ、この鈍感。

2012-10-29 02:57:25
空白 @do_tonbori

「なぁ、最近ともと一緒だな。」ミクロんは不安に軋む心に眉を寄せながらさーにゃに声を掛ける。携帯から視線を話さずに「そうか?」笑いながらそう答えた。「ともが、お前の事好きなの、知らないのかよ…。」ミクロんは奥歯を噛み締める。「え?」さーにゃが顔を上げるとミクロんは居なかった。うーん

2012-10-29 03:14:12
空白 @do_tonbori

ミクロんは胸にゆっくりと染みてくる冷たい空気に目を閉じる。これは、不安だ。それも大きな。さーにゃになら、さーにゃなら気付いて、取り除いてくれると思っていた。「とんだ、お門違いだな…」ミクロんは階段の隅にゆっくりと座り込み肩を震わせた。これで部長に繋がるー\(^o^)/

2012-10-29 03:25:55
空白 @do_tonbori

「な、泣いてなんか、ねぇっし…!」ミクロんは慌てて服の袖で自分の顔を拭った。隣で部長が笑ったのが伝わる。「ばーか。ばればれ。」部長と視線が交わればそのまま目元を親指で拭われる。…うーん。。

2012-10-29 03:29:00
空白 @do_tonbori

「進、ちゃん…?」ミクロんは部長から視線を逸らさぬまま小さく尋ねる。部長の触り方は、この熱は、さーにゃが自分に触る時の熱に似ている。もう感じる事はないのかとミクロんが思えば新しい水滴が流れるのを他人事のように感じていた。

2012-10-29 03:33:44
空白 @do_tonbori

「あはは、おかしいな。」袖に新たに滲む水滴に笑えば部長の視線がきつくなったのがミクロんには分かった。いつもの視線じゃない。「……さーにゃか。」小さく絞り出すような声に咄嗟に首を左右に振る。「ちがっ…、えっと、俺が、悪くて…」上手く笑えているだろうか。口許がひきつる感じがする。

2012-10-29 03:38:59
空白 @do_tonbori

「っ……!」ミクロんは肩の痛みに目を開ければ壁に押さえつけられている自分と真っ直ぐ見てくる部長の瞳に驚いた。「え?な、何…進、ちゃん冗談…っ」肩を掴む手に力が籠るのに眉を寄せる。「冗談なんかじゃない。なぁ、気付かねぇの…?」部長が下を向き息を吐き出すのが分かる。

2012-10-29 03:43:15
空白 @do_tonbori

戸惑いに視線をさ迷わせていると顔を上げた部長と目が合いミクロんは息を飲む。「俺さ、お前の事好きなんだけど。…俺だったら、ミクロんの事放っておかねぇのに…っなんでさーにゃなんだよ…っ」ミクロんは驚きに目を見開く。知っている、この気持ちは。

2012-10-29 03:47:44
空白 @do_tonbori

「さーにゃっ!誰か探してんの?」ともは一人のさーにゃを見付ければ片手を上げながら話しかける。「ん?あぁ…。」ともは気付かれないように息を吐く。どうせ、この俺の想い人は恋人様を探しているのだろう。傷む胸を小さく握ってから手を離せば笑みを浮かべた。「俺も手伝うよ、ミクロん探し。」

2012-10-29 03:52:52
空白 @do_tonbori

さーにゃは慌てたように顔を上げた。「と、ともくん何で俺が…」「ミクロん捜してるのか分かるのかって?(見てるからだよ、ばーか)」悪態付く心に笑って両手を顔の横に挙げる。「あんだけノロケ聞いてりゃ分かるって。」嘘は得意だ。得意になった。さーにゃへの気持ちを隠す為に。

2012-10-29 03:58:59
空白 @do_tonbori

さーにゃは紅い顔を隠すように腕で口許を隠せば笑みを浮かべた。「そ、そんなに言ってたか?照れるな。」ともは目を細めた。その顔を一番近くで見たかった。でも…「ミクロんを選んだんだもんな。」自分に言い聞かせるように頷けばともはさーにゃの肩を抱く。「さぁ、行こうか!」

2012-10-29 04:04:02
空白 @do_tonbori

ミクロんは部長の頬に手を伸ばしかけて、そのままゆっくりと自分の肩を押さえつけている腕を掴んだ。「そうだな。…このまま、いや、進ちゃんを好きだったら、泣かなかったかもしれない。」もしも、もしもなんてないかもしれない。息を吐いて部長の腕から手を離せばミクロんは顔を上げた。

2012-10-29 04:10:38
空白 @do_tonbori

「それでもさ…俺は、さーにゃの為に泣いて、悩んで、辛くなりたいと思うんだよ。進ちゃん。」自分でも情けない笑顔になっているのが分かる。顔は泣いて痛いし、ひきつっているし、口角も痛い。でも思っていることは本当だ。誰かの、もしも、でも俺は「俺は、さーにゃが誰よりも好きだから。」

2012-10-29 04:13:49
空白 @do_tonbori

肩の痛みが無くなり部長の顔を見れば眉を寄せて、涙を耐えているのが分かる。「…そういう奴だよ。お前は…俺が好きになったミクロんはさ…」笑いながら立ち上がれば階段を下りて後ろ手に手を振り部長は何処かへ行ってしまった。「……は、」息をゆっくりとミクロんは吐き出す。今は落ち着きたい。

2012-10-29 04:17:31
空白 @do_tonbori

ともは足を止める。聞こえたのはミクロんの声だ。さーにゃも分かったのか足を止めている。「熱烈な告白だな、さーにゃ。」聞こえているのか分からないが溜め息交じりに呟けばさーにゃが振り返る。紅い顔はさっきより、愛に満ちている気がする。(あぁ、やっぱりその顔が好きだ。)

2012-10-29 04:21:23
空白 @do_tonbori

「なぁ、お前、好きなやつ、居るの?」さーにゃはミクロんの声がした方向へ視線を向けたまま尋ねる。どうしてこう、傷を抉るのか。溜め息をついて顔を歪める。「…居るよ、俺にだって。好きなやつくらい。」幸せを願えるくらい、とても好きな奴が。「じゃあこんどはともの話聞かないとな。」

2012-10-29 04:25:44
空白 @do_tonbori

ともは呆気に言葉を無くせば次第に笑いが込み上げてきた。「っはは、聞いてくれんの?」前を見据えたままさーにゃは力強く頷いて「あぁ!勿論?」と答えれば歩を進めていく。ともは足が地に張り付いたかのように動かなかった。

2012-10-29 04:29:54
空白 @do_tonbori

「そっか…」ともはさーにゃの背中を見ながら小さく呟いた。この背中に自分は恋い焦がれているのだと改めて思う。だが声には出さないと唇を噛む。好きな人が幸せでいるのなら、それが一番いい。ともはさーにゃに駆け寄り背中を押し出す。「いってこいよ、ミクロんのところにさ。」

2012-10-29 04:30:55
空白 @do_tonbori

「さっあ、にゃぁあ…っ!」まで??ほら、ミクちゃん読んで

2012-10-29 04:35:26
空白 @do_tonbori

「ミクロん…っ!」ミクロんは突然表れたさーにゃに驚く。さーにゃはミクロんの顔に残る涙の後に眉を寄せると近付いて抱き寄せる。「?さーにゃ…?」久しぶりのさーにゃの温もり、だが戸惑いが大きくミクロんは顔をおずおずと上げる。そこにはさーにゃの笑顔。熱くなる頬を隠すように胸に顔を埋めた。

2012-10-29 04:42:27
ミクロん(そば小僧) @Micron510

※この物語は、ノンフィクションです。実在の人物名・団体名を使用しております。

2012-10-29 02:51:31