「リディアンハウス殺人事件」 - 第4章 - 【事件編】「集結 ─ ゆきおん」

オリジナルミステリー小説「リディアンハウス殺人事件」のまとめです
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作家:リディアン @arito_lydian2

第4章 【事件編】「集結 ─ ゆきおん」 #lydianhouse

2012-10-24 00:25:07
作家:リディアン @arito_lydian2

「あ!あなたもそうだったんですか!!」 その男はスタスタと近づき、突然大声を出した。 せいじの向かいに座ってきた、この男の名前はゆきおんという。 #lydianhouse

2012-10-24 00:25:59
作家:リディアン @arito_lydian2

カッチリとスーツを着込んではいるが、中年太りだろうか、お腹の部分が若干豊かな印象を与えている。 しかし、そのおかげで全体的に貫禄をかもし出す原因となっていることは、この男にとって非常に運が良いといえるだろう。 #lydianhouse

2012-10-24 00:26:29
作家:リディアン @arito_lydian2

「いやぁ、私もARI2という方からその手紙が届きましてね。 私の他にどんな人が招待されているのか、非常に興味あったのですが、あなたのようなすばらしい方もご一緒とは、これは大変面白そうだ」 #lydianhouse

2012-10-24 07:54:09
作家:リディアン @arito_lydian2

ゆきおんという男は、非常に陽気であり、しゃべることが大好きといった部類の人間であるようだった。 どちらかというと1人で静かにしていることが好きなせいじとはまったくの正反対といえるだろう。 #lydianhouse

2012-10-24 07:54:46
作家:リディアン @arito_lydian2

「ほー、そうだったんですか」 せいじは簡単に答えたが、ゆきおんはさらに、まくしたてるような会話をつづけた。 #lydianhouse

2012-10-24 07:55:13
作家:リディアン @arito_lydian2

ゆきおん:「いやぁ参りましたよ集合場所がポートフューチャーの船着場ということで手紙に詳しい説明がついていたので助かりましたが普段電車なぞあまり乗らないものですから切符の買い方も分からなくて苦労しましたよ今日のパーティーはどんなものになるんでしょうね」 #lydianhouse

2012-10-24 09:39:24
作家:リディアン @arito_lydian2

ゆきおん:「私は普段からパーティーなどにはしょっちゅう顔を出すたちなのですが今回はちょっと趣が違うようでしてね何といってもこのARI2さんという人はしばらく連絡が途絶えていた私の旧友のお知り合いのようでしてね」 #lydianhouse

2012-10-24 09:39:51
作家:リディアン @arito_lydian2

ゆきおん:「その旧友とも今夜会えるかもしれないと思うと楽しみで楽しみでもう最後に会ってから20数年は経つでしょうね全く懐かしい小学生の夏にはその旧友と一緒にセミ採りなぞに行ったものですよ毎日外で一緒に遊んでましたね中学になると──」 #lydianhouse

2012-10-24 09:40:32
作家:リディアン @arito_lydian2

せいじは頭をクラクラさせながら話を聞いていた。 突如、ゆきおんが名刺を取り出した。 ゆきおん:「あ、遅くなりました。私はこういう者です」 そこにはこう書いてあった――。 『△△商事 代表取締役社長 ゆきおん』 一瞬せいじの目の色が変わった。 #lydianhouse

2012-10-24 09:42:41
作家:リディアン @arito_lydian2

せいじ:「あ、社長さんだったんですか、それはすばらしい」 ゆきおん:「いやいや、小さな会社ですから」 ゆきおんが照れながら言うのを聞くと、せいじも名刺を取り出した。 そこにはこう書いてあった――。 『□□病院 医師 せいじ』 #lydianhouse

2012-10-24 12:59:37
作家:リディアン @arito_lydian2

一瞬ゆきおんの目の色が変わったが、すぐに元に戻ってこう言った。 ゆきおん:「あ、お医者様だったんですね。これは心強い」 せいじ:「いやいや、小さな病院ですから」 #lydianhouse

2012-10-24 13:00:39
作家:リディアン @arito_lydian2

2人は同時に笑い出し、その後はすっかり意気投合したようだった。 2人で飲み物を購入して、今日の出会いに乾杯する。 「いやぁ、楽しいパーティーになりそうだ」 (第4章:終) #lydianhouse

2012-10-24 13:02:13