山本七平botまとめ/【軍隊語で語る平和論①】/戦争体験者が受けるショック――「反省の強要」

山本七平著『ある異常体験者の偏見/軍隊語で語る平和論/29頁以降より抜粋引用。
6
山本七平bot @yamamoto7hei

26】が、すぐやめた。 「また私の『巡査』が現われたか」と思ったからである。 というのは、私にもI社長の「巡査」に等しいものがあることが、大分前にわかっていたからである。私が自分の言うことを、はっきりと「偏見」とことわっているのは、以上の意味である。

2012-10-27 22:57:47
山本七平bot @yamamoto7hei

27】「戦場のことを一種楽しげに語るのはもってのほかだ」という言葉は、「右側を歩きましよう」と同様に、今では当然の言葉で、だれ一人異論は出せない。しかし、私が、その言葉をつきつけられた瞬間に、二、三歩とびさがって身構えてしまうことも、もうどうも出来ない

2012-10-27 23:28:08
山本七平bot @yamamoto7hei

28】前述の牧師の言葉は一種の「反省の強要」である。 こういった反省とか懺悔とかいわゆる被害者意識とかに接すると、逆にとびさがってしまう。すると、とびさがった方が一種「軍国主義者」に見えてしまう

2012-10-27 23:57:47
山本七平bot @yamamoto7hei

29】また確かに、そう見られても仕方がないのであって、前述の牧師に「『戦場のことを一種楽しげに語るのはもってのほかだ』などという奴こそ、もってのほかだ。そんな奴は牧師をやめっちまえ」などといえば、まさに「戦争中の軍部以上にひどい軍国主義者」だといわれても、抗弁の余地がない。

2012-10-28 00:27:53
山本七平bot @yamamoto7hei

30】新井宝雄氏(註:毎日新聞編集委員/山本七平の論争相手)が言われたことも、前記の牧師の言葉と同様、当然すぎるほど当然のことかも知れぬ。 だが、それに対してなぜ私がショックを感じたかは、以上のことおよび以下をお読み下されば、おそらく新井氏も了解して下さることと思う。

2012-10-28 00:57:43