都会に潜む地雷原、または悲劇の前兆(笑い話になると…いいなあ)
彼は、カメラで撮影をしていた。辻墓の背後、僅かに囲い塀に隙間があって、そこから囲い塀の内側の隠し墓地が見えるのだが、というかそこからは墓地しか見えないのだが、その墓地を辻墓に足を掛けてのぞきこむようにして、でかいレンズがついた一眼レフで激写してた。
2012-11-08 14:28:32恍惚とした表情をしているのが、薄明るい街灯の光で見て取れた。夜中の三時に墓地を取るカメラマンて、どうよ。同業か?いや、僕はそういうことしないよ?少なくとも、他人の、それも個人の墓に足を掛けて写真撮るってのは、何そのフラグ。
2012-11-08 14:29:56彼にその後何かあったかどうかは、何しろ袖振り合う程度の目撃なんでわからない。駐車場を剥ぎ取る工事は、周囲の家が直下型地震で跳ねるくらいの振動をまき散らしながら進行中。真横の墓地の墓石がずれてたってまったく驚かない。
2012-11-08 14:31:13辻墓のほうは、相変わらず綺麗だ。昨日見たら、新しく生けられた花はぴっかぴかの新品、というか生け直されたばかりだった。つまり、墓守は今もあの辻墓に通っており、墓地に隣接する駐車場が取り壊されているということを、知っている。
2012-11-08 14:32:26@azukiglg |ω・)<まあ、基礎工事に人骨が出たとしても、そのまま埋めてマンション完成というオチかと。有り得ないようですが、良くあるパターンですね(遠い目
2012-11-08 14:32:53しかしどうやら、工事をしている側はあの辻墓の墓守をしているのが、どこの誰なのかをどうも把握できていないっぽかった。繰り返しになるけど墓守がされてることすら、彼らは認識してなかったわけで、当然ながら「挨拶」も行ってない可能性が、高い。
2012-11-08 14:33:19本当にマンションが建つのかどうかはわからんけど、あの広さだと周囲の物件と照らし合わせれば、5~6階くらいのが建っても驚かない。基礎もそれなりに深かろう。もちろん、「何かが埋まっている深さより、深く」基礎を掘るだろうし、まあ、出たりもするだろうけども……。
2012-11-08 14:35:45新築で瑕疵物件ってわけにはいかないから、見なかったことになっちゃうのかな。もしそうなったら。うーん、なんというか。えーと……。 とても、たのしみですね(棒
2012-11-08 14:36:31といったわけで念を押すけど、これはまだ怪談ではない。怪談になりうる要素、条件を満たしているけど、怪談になっているわけじゃない。怖い、これから何が起こるんだろう、といういことをいろいろ予見させてくれる、フラグ満載ではあるけど怪談じゃない。まだ。
2012-11-08 14:37:41んで、マンション選びをする人は、建物の綺麗さ、年式、室内の作りや設備ってだけでなく、「この土地、この場所、元はなんだったんですか?」というのを、入居前に近隣住民に聞いてみるべきだよね。見知らぬ土地の見知らぬ人にそういうこと聞くのは抵抗あるだろうけど、不動産屋は言わないだろうからw
2012-11-08 14:38:58@azukiglg 工事時に人骨が出ると、官報の行旅死亡人に出ますよ。あれ、弥生時代の古墳から出た人骨まで載せるんですよwww 道路拡張工事なんかで出て来た江戸時代の墓所のまとまった人骨とかも、たまに見かけます。参考→http://t.co/MOXbBFRR
2012-11-08 14:39:34怪談の取材をしていたり、また聞いた話の裏を取ったり、現地に行ったり、また地誌を調べたり、といったことをしていくと、これと似たような経緯の物件というのはあんまり珍しくない。もちろん、怪談にはならないけど噂だけ生きてる物件や、噂に尾鰭が付いてしまう物件というのもある。
2012-11-08 14:40:41そういう尾鰭や噂は、「注意深く慎重に」と言っても、どもならんからなあ(^^;) 誰かが噂を打ち消しても、なんだか信用ならないし、誰かが「お祓い」をしてくれても、それを信じていいかどうかも分からない。つまり、疑心暗鬼は一度芽生えたら拭えない。むしろ、怖くなるのはそこからかもしれない
2012-11-08 14:42:00@azukiglg 今だとストリートビューで建築前の状態見たりして「お墓がぁ・・・。」とかなってるケースがあるかもしれませんね。
2012-11-08 14:46:35こういう、「怪談の卵」みたいな話は結構あって、そういうのは「まだ何も起きていない」か「違和感はあるが、その違和感が何なのかわからない/わかりにくい」か、「既に何か起きているが、痕跡しかない(直接何かを見たわけではない)」かのいずれか。
2012-11-08 14:46:38ありそうな話ですねーw RT @hikoichisan: @azukiglg 今だとストリートビューで建築前の状態見たりして「お墓がぁ・・・。」とかなってるケースがあるかもしれませんね。
2012-11-08 14:46:57僕が、越してきて一カ月近くも墓に気付かなかった理由は、「日が落ちてからしか出歩かないから」「あまり通らない側に墓があったから」「塀が高かったから」「興味の対象外にあるものは、風景の一部になってしまって、それ以上深めようとは思わなくなるから」だろうと思う。
2012-11-08 14:48:48つまり、何年も暮らしてきてそれが当たり前の日常になってしまっているから気付かないだけで、立ち止まってみてみると……「なにこれ、うっそ。ここそういうのだったの?」みたいな見落としに、数年も経ってから気付く、なんてことはあるかもしれない。ていうかある。
2012-11-08 14:49:48そういう違和感の見落としに気付く、立ち止まって確かめる。それでも違和感がなんだかわからなくて、それが忘れられずに気になり始めたら、それは恋――じゃなくて、恐らく怪談の「入り口」に立っている。見過ごしていればよかったような話に、迂闊にも気付いてしまう。
2012-11-08 14:50:58ようこそ、怪談の世界へ。 【恐怖箱 怪客(竹書房) http://t.co/oJB07x4F 】、【怪異伝説ダレカラキイタ?(8) 幽霊の連絡帳(あかね書房) http://t.co/BVUJ3ePr 】、絶賛発売間近。
2012-11-08 14:53:56