「家族を容れるハコ 家族を超えるハコ」上野千鶴子 を読む。

読書の感想と引用をツイートしています。社会学と建築学の融合。家を作る建築家と、家族を考える社会学者と。そしてそれぞれをクロスに考える上野千鶴子と山本理顕の対談がメインの本です。個人的に、家族と家について目を拓かせる本になりました。 スパンが長かったので、抜けがあるかも知れません。
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toka @htotuka

読書「家族を容れるハコ 家族を超えるハコ」上野千鶴子 住宅という「ハコ」と家族という「現実」がずれてきている。nLDKモデルは半世紀も生き長らえている商品コンセプト。そんなの滅多にない。かなり問題がある。…そうだよなあ、何LDKとかしか間取りプランみたいなのないんだよなあ。

2010-07-28 14:51:49
toka @htotuka

公な面を持っていた近代以前の家はすでになく、さらに近代の家族は既に個族に解体されてしまった。戸籍もそういう歴史を辿ってるな。今求められているのはそういう実態に適した「個籍」だ。「戸」って何なんだ、っていう。

2010-07-28 14:54:46
toka @htotuka

戦後の大家族ってか拡大家族ってか、核家族以外では、核家族を2つ以上内包しているから、姓が2つあるってのがありえた。この中では姓が違うと家族の一体感がとか、もっというと大家族には嫁姑問題がありもともと一体感なんてないから何を一体感とか言ってんだと思いそうな気がするにゃー。

2010-07-28 22:17:46
toka @htotuka

むしろ子どものころ同居している母と祖母が血が繋がってないってのをあとで知って、「そうか、それで会話が全くないんだ」と納得したわけで。姓が違っててくれたほうがわかりが良かったかもね、子どもには。

2010-07-28 22:19:16
toka @htotuka

結局、「核家族を解体すべし」ということになるのか。核家族単位の戸籍ってのはつくづく現実に合致しない、どうでもいい空想の概念だな。確かに核家族は絆は強いだろうが、同じように自分の親と関係が強くても良い(一般的にはヤダけど、そういう人の存在を認めないわけにはいかん)。(続

2010-07-28 22:40:10
toka @htotuka

続)成人した大人が就職し、一人暮らししても戸籍は移動できない(分籍すればできますが)、ってのは全然実態と違う。こういっちゃ何だが、生涯独身の人が、ずっと親の戸籍に入りっぱなしなのは意外と不都合がある。じゃあ分籍しろって理屈もない。個で管理するのが当然な気がする。

2010-07-28 22:42:45
toka @htotuka

本P24 「住宅の規格があいもかわらず寝室(もしくは個室)+団らんの場という旧態依然としたコンセプトにもとづいている」うーむ今住んでるとこも30年前の建売だけど、二世帯で住むにはほんとしんどいな。さすがに一家に一台のテレビの前で団らん、でもないよな。

2010-07-28 22:54:06
toka @htotuka

うーむ結婚とセックスの分離が30年ほど前で、それまでは不倫にメンテナンスコストがかかった、と。上野さんと大学の先輩が対談しております。

2010-07-28 23:09:43
toka @htotuka

日本の半分ぐらいはすでに核家族だし、都会だともっと多いんでしょうか?とにかく旧来のイエ制度(祖父母同居=長男の長男のイエ)で育っている人なんてのは少ないわけだし(僕なんかそうですけど)、日本のあらゆるところで考え方は、核家族を中心としたものになっているはず。戸籍は核家族基本。(続

2010-07-29 11:49:43
toka @htotuka

続)だから夫婦別姓に反対している人も核家族の視点で反対しているのかも、と。うちはイエ制度だったけど、母が働いていたので、専業主婦願望がまるでなく、「高度成長期の幻想」みたいな家族像はほんとどうでもいい。お前らが守りたい素敵な役割分業同姓核家族なんか知るか。家族は別姓でも全然いい。

2010-07-29 11:54:18
toka @htotuka

僕はイエ制度家族しか知らなかったんだけど、世間は割と核家族ばっかりですよねー。ツイッターで都会の人の実態を知って思う。RT @minmin0425: これは私も最近思うようになった…。 RT @htotuka なんとなく、イエ制度ばかりを仮想敵にしてると違うかも、と思いました。

2010-07-29 22:39:30
toka @htotuka

人によるでしょうね。性別役割/専業主婦あたりが関連しそうRT @vitroid: 都会の核家族あるいは独身だけど、別姓に拒否感がある人は、何がひっかかってるんですかね RT @minmin0425: これは私も最近思うようになった…RT…イエ制度ばかりを仮想敵にしてると違うかも…

2010-07-29 22:58:14
toka @htotuka

すみません、その心は?RT @Dairanju: 娘しかいない家に、婿に入った(男性側が名字を変えた。養子かどうかは忘れた)という同僚が今の地元にはいます。RT: @htotuka: 続)だから夫婦別姓に反対している人も核家族の視点で反対しているのかも、と。

2010-07-29 22:59:31
toka @htotuka

持ち家かー。確かに、考えてみれば実家の家と持ち家は考え方違うなあ

2010-07-29 23:12:51
toka @htotuka

今までマスオさんをしている状態は、完全同居で水回り全て共有、寝室他一部屋を借りている。娘の遊び道具やミルクセットなどは共有のリビングに置いている。基本的に家にいるときはずっとリビングにいて、寝る時に寝室に行くという感じだった。娘である妻はいいとして、他人である僕にはきつかった。

2010-07-31 14:23:33
toka @htotuka

実家の祖父母同居の状態はどうだったか。完全同居ではあったが、祖父母とは食事が全く別だった。祖母が祖父母分を、母が父母子分を作っていた。昼間は居間に祖父母がいるが、共働きの父母が帰宅した夕食後は自室に引っ込む。祖父母と母は会話をしない。家庭内での棲み分けが機能していたと思う。

2010-07-31 14:27:48
toka @htotuka

結論。僕は同居=ドライな関係だと思っていたが、義家ではウェットな関係だと思っていたのだろう。

2010-07-31 14:57:54
toka @htotuka

読書「家族を容れるハコ 家族を超えるハコ」P65「多くの男は、家事労働が選択や掃除ではなく「情報処理」だということを分かっていない。」「家事は「意思決定労働」なのです。主婦の一番の不満は、夫がその意思決定に責任をもたないこと。」こういう話は #wlb_cafe にもあるなあ。

2010-07-31 15:03:11
toka @htotuka

P67 「家族はなくならないと思いますが、形は変わっていくと思っています。夫婦愛で成り立っているから…なんていうのはタテマエ。現実は社会規範を追い越しています。近代社会のタテマエは最初から無理難題だったと認めたうえで、ルール違反を責めるより、ルールを変えるほうが現実的です。」

2010-07-31 15:10:23
toka @htotuka

P75「住宅の装置としてのキッチンにしても、不要な過剰設備を帯びたようなシステムキッチンは、「仏壇」同様近代家族のシンボルにすぎませんから、シンプルで機能性を伴うようになってきました。」そうか、仏壇は近代家族のシンボルだったのか。そう言われるとわかる気もする。

2010-07-31 15:13:54
toka @htotuka

もっと端的に言うと、不満は解消されない、とQT @ishikawatky: 指示されて動いてる内は妻の負担軽減にはならんという事ですねQT読書「家族を容れるハコ…「家事は「意思決定労働」なのです。主婦の一番の不満は、夫がその意思決定に責任をもたないこと… #wlb_cafe

2010-07-31 15:27:36
toka @htotuka

P95「私のもう一つの近代住宅批判は、住宅は住の空間ですから、基本的には職と住の分離が前提になっていて、消費の空間と生産の空間を分けてきた。」ところがこの境界が曖昧になってきている、と。そうだよなあ。テレビが居間に鎮座して、情報の終着点だったんだよなあ。テレワーク前提になれ、と。

2010-07-31 15:46:08
toka @htotuka

そうでなくても、住宅が生産の場所であってもいい。インターネットのある場所がオフィスになり得るのだし。テレビの居間が情報の終着点なら、パソコンからインターネットは情報の出発点。家は閉じていて、ドメスティックの最たるものだったが、広がって外に繋がるパブリックがあってもいい。

2010-07-31 15:48:35
toka @htotuka

P100~「近代を迎えると、四畳半の部屋は、家族が集まる場として居住空間に組み込まれる。世紀の変わり目になると、家族の中心は、家長の部屋ないしは客間から茶の間へと移行した。ここに近代日本の家族が出現する。食堂には折り畳み式の円いちゃぶ台が導入され、新しい家族のシンボルとなった。」

2010-07-31 16:01:27
toka @htotuka

そうか、ちゃぶ台=円卓とは、事実上の家父長制の否定なんだ。武家や商家などの礼儀正しい家庭では、序列に並んだ「お膳」だった。サザエさんの「ちゃぶ台」というのは、家父長制ではなく、こうした親密な関係に結ばれた近代家族の像だったんだ。擬似家父長制というか。核家族のイメージに近づく。

2010-07-31 16:05:44