天皇家の呼称の扱い

YMOのカラオケ化された曲から始まって、差別用語、天皇家について。
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高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo まず皇室典範の件から整理すると、第6条「嫡出の皇子及び嫡男系嫡出の皇孫は、男を親王、女を内親王とし、三世以下の嫡男系嫡出の子孫は、男を王、女を女王とする」、第23条「天皇、皇后、太皇太后及び皇太后の敬称は、陛下とする。前項の皇族以外の皇族の敬称は、殿下とする」

2012-11-17 21:34:36
高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo これは旧皇室典範の第17条、18条および第30条、31条を、ほぼそのまま受け継いだものです。確かに戦前の記録映像や文書を見ると同ルールどおりですが、むろん公式の場に限ったことで、著名人の日記や発言録には「天皇様」「禁裏(廷)様」といった呼称も残されています。

2012-11-17 21:44:57
高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo 戦後は、政治制度の大きな変化、いわゆる民主化にともなって皇族の呼称も格式張ったものを避けるようになり、特に今上陛下が皇太子時代の「ご成婚」(昭和34年)以降は、民間から初の皇太子妃(将来の皇后)を迎えたこと、そして報道の主体が新聞(書き言葉)から(続)

2012-11-17 21:50:53
高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo テレビ(話し言葉)に大きくシフトしていったこともあって、美智子妃殿下→美智子さま、といった呼称の変化が、いわゆる「開かれた皇室」という時流とともに広がっていったんですね。皇室典範に記載されている「敬称」を用いないことが、反日になるのか否かは価値観の問題で(続)

2012-11-17 21:54:26
高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo ぼく自身は、日常的なほのぼの報道のレベルでは、例えば内親王殿下と女王殿下の呼び分けなどは堅苦しいいかなーと思う方ですが、特に「儀礼の場」では、それにふさわしい呼称・敬称がいいのではないかなと思うし、ぼくもネットでは宮内庁公式に倣って用語を統一してます。

2012-11-17 22:03:38
ithasymo @ithasymo

@Hekmatya 戦前でも公式的なものでなければ厳格ではなかった流れが戦後にも伝わり、新しいメディアの登場などもあって使うべきか使わないべきかのグレーゾーンが広がったのでしょうかね。

2012-11-17 22:08:50
高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo うん、そういう理解でいいと思います。そもそも皇室典範は「敬称」を定めているだけですからね。ちょっと厳密にいうと伝統的には「今上」(または聖上、主上)で、確か美智子皇后も「今上」ないし敬称たる「陛下」と呼んでおられたはずですよ。では問題。「紀子様」の正式呼称は?

2012-11-17 22:27:24
ithasymo @ithasymo

@Hekmatya 確かに「敬称」の使用すべきところまでは規定されてませんね。すみません、問題の答えについては確かではないのですが、耳なじみのある言葉でいくと「秋篠宮妃紀子様」ですかね?

2012-11-17 23:13:53
高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo 「陛下」「殿下」の略式敬称(何て言葉あるかな)が「様」である、とまずは考えるわけです。そうすると「紀子殿下」が締めくくりの敬称ね。その前には、通例、身分を置きます。「親王妃」。では誰親王か…というわけで「秋篠宮文仁親王妃紀子殿下」が公式。長いでしょ?

2012-11-17 23:22:23
ithasymo @ithasymo

@Hekmatya 長いですね~。漢字12文字ですか…。日本一正式名称が長い駅名「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」(14文字)くらいの長さ…。

2012-11-17 23:29:54
高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo こういった公式敬称をいちいち厳密にニュースで使ったら、とっても仰々しくなるでしょ? だから長くても「秋篠宮家の紀子様」くらいになるんだよね。ちなみに「秋篠宮紀子様」は誤り。宮号は当主たる「親王」の称号だから「妃」。 http://t.co/XRUU33Lp

2012-11-17 23:39:35
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ithasymo @ithasymo

@Hekmatya 「親しみ」をこめて呼称に様をつけることが多いと、正式呼称の理解度、浸透度は低いですよね。(僕みたいに…)

2012-11-17 23:51:05
高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo 言動の自由には、当然、責任もついて回るから、公式の場では失礼にあたらない呼び方を、という誰についても当たり前のマナーさえ守っていればいいと思うよ。ちなみに学問の場、論文なんかでは「陛下」「殿下」の敬称は使わないね。むろん名前を呼び捨てにすることもないけど。

2012-11-18 00:10:01
ithasymo @ithasymo

@Hekmatya とすると、先の話の皇后「様」と呼んで良いのか否かについては、個人的な感情は色々だろうが一応は問題ではない、という結論でしょうか。

2012-11-18 00:17:47
高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo 感情というか、思想信条の自由があるんだから、どう呼ぶかは個々の判断だよね。ただし放送法で政治的公平や多角的論点の提示が求められているテレビが、一律に「さま」を用いている現状には、少し違和感があったりもする。

2012-11-18 00:33:03
ithasymo @ithasymo

@Hekmatya そういう意味では個性はないですね。当たり障りの一番少ない(と思われる)表現を選んでいるのでしょうが、そうしているのは皇族の扱いにどのマスメディアもナイーブになっているからだと思います。日本の「象徴」ですから。

2012-11-18 00:48:17
高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo 揚げ足をとる意図はないから誤解しないでね。天皇は「日本国の象徴」であると同時に「日本国民統合の象徴」と憲法に明記されてんだよね。「日本国民の象徴」ではなく「統合の象徴」。「統合の象徴って何だろう?」が、考え始めると厄介だったりするんだ。

2012-11-18 01:04:46
ithasymo @ithasymo

@Hekmatya 「統合の象徴」というのはあまり聞いたことが無いです。様々な憶測、意見を呼び起こす表現ですね。

2012-11-18 01:08:55
高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo ぼくは法律が専門ではないので、法解釈上ではどのように位置づけられているのかを詳しく学んでないのね。自分の専攻である文化人類学の視点から、いわゆる「象徴天皇制」と呼ばれるものの意味、成り立ち、機能を考察するのがテーマの核であったりもします。

2012-11-18 01:20:00
ithasymo @ithasymo

@Hekmatya つまりこの件について尋ねるというのは、15回分、高橋さんの講義を受けるに値するくらいの量、質ということですか。

2012-11-18 01:23:29
ithasymo @ithasymo

@Hekmatya 15回というの週一の講義を15週受けて半年分の単位になるということです。

2012-11-18 01:30:01
高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo そこまでのクオリティに高められるのは、このテーマでの博論に着手した頃かなあ。今はまだ試行錯誤の連続で、現在は縄文・弥生時代の墓制にさかのぼり、合葬墓から特定個人占有の墓、すなわち共同体にとっての「象徴的な特別な墓」の出現への変遷を検討してる最中なんだよね。

2012-11-18 01:40:41
ithasymo @ithasymo

@Hekmatya 「象徴」というテーマに関して「墓」がキーワードなのですね。

2012-11-18 01:45:20
高橋俊弥(リハビリ中) @Hekmatya

@ithasymo 歴代天皇陵を、被葬者たる天皇にまつわる逸話・伝承を想起させる装置とみるわけね。天皇に直に会って話すことはできないけど、陵を参拝することはできる。つまり天皇陵は、かつて実在した天皇の記憶を現世に継承する政治的文化的象徴物である、という仮説からの検証ね。

2012-11-18 01:59:23
ithasymo @ithasymo

@Hekmatya 歴史学全体にいえるかもしれませんが、現在に残ったものしか道具が無い中でいかにその道具と対談して考えて真実を導きだせるかですね。僕は古レールを研究(と言えるほどではないかもしれませんが)していて、その究極の境地にたどり着きたいと思ってます。

2012-11-18 02:23:54