日本facebook学会会長御聖誕祭 東浩紀 松原聡(前編)
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次の政権がやるかまったくわからないのですが、ただ、2.0っていうことで、何が2.0だったかというと、1.0というのはこういうものだと思うんですね。ここに大衆があって、人民がいて、市民がいて、その市民が代表を選んで、代表が密室でものを決めて政治の決定をして、それが人々に戻ってくる。
2012-11-19 01:09:10っていうのが、1.0のシステム。つまり代議制のシステムですね。ボクの考える2.0というのは、選挙はやるんですが、代表を選ぶシステムはあるんですが、代表を選んだ後、完全に任せっきりにするんじゃなくて、ソーシャルネットワークで常にフィードバックが起き続けているようなシステムなんです。
2012-11-19 01:10:31今回の事業仕分けでは、会場では専門家や政治家だけが議論するわけですね。ネットユーザ皆で議論するというわけじゃないんです。けれどもネットユーザも常に議論を見ていてコメントを返す。コメントを返したものも全部見る必要はなくて、そのうちの気になったものだけを拾い上げる。
2012-11-19 01:11:54誰が拾い上げられるかっていうのはある意味恣意的なわけです。でも一応拾い上げられる可能性もあるし、例えばそこで反応が全然なかったり、あったり、アンケートなかもとってみると。この人を信頼するんですよと代表制を残しつつ、その代表制を緩やかにチェックするソーシャルメディアを同時に動かす
2012-11-19 01:13:38っていう、二重のシステムがボクの考えた2.0のシステムで、その一番簡単なのが今回の事業仕分けなんですね。本の方ではもう少し抽象的な議論をしてるんですが、ボクの考える政治システムの2.0というのはそういう感じです。」
2012-11-19 01:14:43松原「このあたりがちょっと曖昧だったなと思っていたんですよ。樋渡さんが市の行政の中にSNSを取り込んでFBで物を売ったり、いろんな市民の方の意見をすぐ職員の方が見て反応するみたいな。そのことと今東さんがおっしゃった代議制、4年に1回選挙やってすべておまかせっていう、
2012-11-19 01:16:43政治のあり方に対して、もっと、単に市民の要望を聞くっていうんじゃなくて、一つ一つの政策について市民の意見をもっとダイレクトに聞いていこうやみたいなところとは、ちょっとスタンスが違う気がしてるんですね。そこで樋渡さん、いろんなところで市民の要望を聞いたり、そこで、
2012-11-19 01:18:08FBで物を売ったりということと、いろいろな市の政策決定について市民の意見をダイレクトに聞いていくことと、ちょっとスタンスが違う気がしますが、その辺りどうですか。」
2012-11-19 01:19:10樋渡「基本的にはね、ボク一緒だと思ってるんですね。武雄市は人口5万1千人ちょっとで、投票率が80%を超します。市議会の視聴率も場合によってはもう50%超えまして、病院問題のときの臨時議会なんか傍聴者200人超すようなところなんですよ。そういうときはもう一対一で声かけられるんですね
2012-11-19 01:21:30あれをやめてほしいとかこれをやってほしいとか。ソーシャルネットワークの場合は、リアルに声かけてる人がやってるんですね。あのときは緊張して言葉足らずだったけど、実はこうだったんです、っていうのをリアルを補完してくれるというのが第一。それから全く面識のない皆さんたちが、どんどん
2012-11-19 01:23:32だって三百何十万人アクセスが月間あるんで、その人達が意見を押し寄せてくる。しかも今まで本当に実在するかわからなかったような人達だったのが、フェースブックの場合はほぼ100%実名じゃないですか。実名の名前入りということであれば、リアルとソーシャルネットワークで来てるのは等価だと。
2012-11-19 01:25:13松原「東さん、最初におっしゃったように、代議制で市議会の議員が選ばれる。ある種大統領制として市長が選ばれる。4年間は委任なんですよね。だけど今市長がおっしゃった形で意見を吸い上げていく形だと思うんですが。個別の自治体レベルの政策決定に代議制とはバッティングしないような形での、
2012-11-19 01:31:04東「今樋渡市長がおっしゃったのは武雄市が十分に小さいからできることだと思うんですね。それは別に否定的なことではなくてむしろ非常に肯定的なことで、つまり 武雄市の人口規模ではSNSで擬似的な直接民主制というか、樋渡市長が市民の声を個別に拾い上げることができるところだと。これが、
2012-11-19 01:34:14例えば東京という規模とか日本ていう規模ではおそらく無理ですよね。ただそのときでも、民意とか世論という抽象的な言葉になると、それこそ疑似独裁的になってしまうというか、俺だけが民意を掴んでいると言った奴が勝ちみたいなことになってしまうと。そこをきめ細かく可視化する装置として、
2012-11-19 01:36:20ネットというのはあるので、一人一人個別には聞けないんだけども、例えばこういうような話題をすると、統計的にリプライの数が多いとか、こういう話題はRTは多いがリプライは批判ばっかりになるとか、そういうのを組み合わせていくことで、人々の反応というのをリアルタイムで、
2012-11-19 01:38:01政治家が手に入れることはできると思うんですね。それは技術的な水準で解決できる話で、委託された政治家が常に世論を見続けるシステム、今はそれが世論調査とかしかなく非常に信頼性が低く何の正当性もないので、もう少しきめ細かい民意との接触のシステムを作るべきかなというのが僕の考えですね。
2012-11-19 01:40:10松原「実際に物事を決めるのが市議会議員であり市長だとすると、市議会議員の方が例えば選挙のときに3年半前に言ったことと、今の民意とかフェースブックで上がってきた意見と違うなということはあり得るわけですね。まさにその時々の民意と、選挙で選ばれたときとか、あるいは政党に属しているとか、
2012-11-19 01:42:02東「今回の民主党政権でも、マニフェストを守れとか言う人達がいたけれども、だいたいの人はしょうがないなと許していると思うんですね。4年に一度の選挙でですね、2010年に言ったことを2014年まで守り続けろってことの方が、これからの時代無理があるので、常にフィードバックしながら、
2012-11-19 01:47:04意見修正していくのならそれは問題ないし、そのプロセスそのものが民意からの民意からの正当性の調達になるんだと思うんですよ。」 樋渡「うん。うん。」 東「それがない状態でやっているから今、政治不信が高くなっていると思うんですけど。」
2012-11-19 01:49:11松原「で、それは首長さんも議員さんも資質が問われますよね。そこがわかんなきゃだめということですよね。民意の動きとかをちゃんと汲み上げる能力が問われる気がしていて。その辺、樋渡さんどうでしょう。」
2012-11-19 01:50:21樋渡「もうだいぶ変わりましたよね。問われる能力っていうのが問われてきて。今までどっちかっていうと首長というのは、管理型の人が幅効かせてたんですよ。管理型の人が。役所の中をうまく治めるために統治するっていうことだったんですけど、今、市長というのはやっぱり市民から選ばれていて、
2012-11-19 01:52:08市役所の代表というより市民の代表ということが、SNSで非常にやり易くなってきて、直接、もうネット用語で言いますと、晒されてますからね。晒されてるんですよ。ボクは。妹とね、母の日の買い物に言っただけで不倫って書かれますから。」 東「あっはっはは。あっはっはは。」 樋渡「それが東京
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