イラク戦争のとき、アメリカの同盟国の多くはイラクに対する軍やサポートチームなどを派遣したよ。そこにはもちろん、日本も含まれている。けれど、アメリカにしてみればアメリカは日本の領土を防衛しているんだから、その程度の協力は当たり前だ、という態度であってもそれは不思議ではないよね。
2012-11-24 22:06:39もちろん、日本にも相応の反論はある。日本はけしてアメリカの属国ではないし、その戦争に付き合うのも気が進まない。けれども、アメリカは戦争になった場合自国の軍隊を日本のために投入するという約束があるのに、日本は意見が合わないから協力できない、といえばこれは対等な同盟ではなくなるよね。
2012-11-24 22:08:55これをアメリカの身勝手だというのは簡単だけれど、アメリカの考えはそういう部分にあるといってもいいんじゃないかな。アメリカ側からすれば、日本はアメリカに多くを求めるのに、いまだにTPPの加入にすら前向きではないし、アメリカ軍の負担を減らすために何かしようとする動きもない。
2012-11-24 22:10:25そこで鳩山元首相のように、アメリカに対して「言うことを聞かない」といえば、これはとても面白くない状況になるのは当然じゃないかな。大体、ボクが感じたのはそんなところなんだけれど、今回の選挙でもこのあたりの話は重要になってくると思うよ。
2012-11-24 22:11:46そこで、戦後レジームの話題に入るけれど、一つには今の国際情勢の変化の中で、アメリカからもそして東南アジアからも、日本の対応の「変化」を求められるのはこれは確実にあり得るんじゃないかな。
2012-11-24 22:13:02まず、中国の勢力の拡大。そして中東情勢の変化。米軍の再編成。そこで、日本がどのような立場をとるべきなのか、その転換期に今成りつつあるのは必然といってもいい。例え、アメリカの立場と相容れないから独自に何かするといっても、どちらにしてもそれは変えないといけないことじゃないかな。
2012-11-24 22:15:19そこで今回の選挙の後、自民党でも民主でも、あるいは維新でも、選挙後に憲法改正、あるいは何らかの方向性議論が出てくるのはたぶん間違いないと思うよ。そうなると、もう一つの方向性として、日本はどんな国にしていくべきか。実際にはそっちの方が大事なことだけれど、それも問題だね。
2012-11-24 22:18:22ただ、どちらにしても今の日本も時代の流れの中で、何らかの変革を求められているのは確かだ。でも、それをただ「戦後レジームからの脱却」とはいわないで、もっと具体的な内容として国民に説明して欲しいのはぜひお願いしたいところだね。
2012-11-24 22:19:55最後にもう一つ。これは今の選挙の報道を見ていて思うことなんだけれど、今回選挙で自民党政権に戻ったとしても、それで急激に日本の外交政策や、過去の歴史問題への対応が変わるとは、ボクはあんまり思っていないよ。これはどこが勝ってもそうなんだけれど、劇的な変化というのはあまりにも危険過ぎる
2012-11-24 22:21:52これは中国や韓国だけじゃなく、アメリカに対してもそうだね。どこかの国と敵対して、その国と戦う(争う)ことが目的になってしまった場合、返って国政の混乱を招くこともあり得るし、どれだけ冷静に国を運営していくか、という部分にできればもっと注目して欲しいところだよ。
2012-11-24 22:24:19それと、アメリカと日本の考えの違いを知ることは、これはどちらの国が正しいかということだけじゃなく、それぞれの国の考え、発想を知るという意味で他国との外交問題でも有効なことじゃないかな。大体、ボクの話はそんなところだね。長くなってしまったけれど、今回も聞いてくれてありがとう。
2012-11-24 22:27:18ここからいつもの(?)質疑応答のお時間です。
@QB0 「戦後レジーム」というのはアメリカ政府内の理想主義者がプロデュースした日本国憲法が発効したタイミングと、アメリカが共産諸国を睨んだ現実的なアクションを起こすタイミングのズレが生んだ産物のように思います。
2012-11-24 22:16:07@yasuski その部分が一つの大きなところだけれど、今の日本が他の国を敵に回すのを怖がって、アメリカに協力しない、という選択をする可能性はボクはあまり高くないと思うよ。それにはアメリカとどうしても争うだけの発言力が必要になってくるからね。アメリカが正しいとは思わないけれど。
2012-11-24 22:29:42@kleinebeere2 それはわからないけれど、ないとはいえないね。中国でも、親日派の有力者が一時期ずい分遠ざけられていたみたいだし。
2012-11-24 22:31:06@QB0 自民の態度は、戦後レジームの脱却=戦前レジームへの回帰という面がかなりあるように思います。戦前前後で何が違うかということであれば、それに同盟相手としてのアメリカという一要素が加わっただけかと。
2012-11-24 21:46:45@saiseiji 戦前のも区分としては難しいけれど、今の日本に例えば昭和初期のような方針がとれるかといえば、それも難しいんじゃないかな。
2012-11-24 22:32:34@QB0 戦後レジームの脱却を言う勢力がイマイチ信用ならないのは岸信介を中心とした所謂国家社会主義の復活を試みた人たちのラインだからです。満州国で行った実験の集大成が日本の高度成長だと自分は認識しているのですがそれは日本古来の家族制度や地域コミュニティーの破壊と表裏一体だった。
2012-11-24 22:06:19@yasuski それは難しいよ。ここまでアメリカが態度を明確にしろ、と言い出したのは当然日本への不信感があってのことだし、経済的な余裕がどこの国にもない。それだけに、次の政権はかなり大変な運営をすることになるんじゃないかな。日本が何を目的にするか、にもよるけれど。
2012-11-24 22:37:10@QB0 昭和初期の様なことが実際に起こるかどうかは難しいとは思っていますが、復古主義的過ぎるな発想が跋扈する状況下では、ずいぶん反動的に降り子が振れる可能性が多いと思ってます。
2012-11-24 22:37:19@saiseiji 復古主義、ではないんじゃないかな。もともと戦前の日本でもそれほど思想問題が大きかったわけではないし。あるとすれば、それは日本の今の立場への反発のようなものじゃないかな。
2012-11-24 22:38:52これも一つの意見でしかないけれど、「戦後レジームの脱却」という言葉には日米地位協定の改定、というものをある程度見据えている部分はあると思うよ。今回のアメリカの事件では、米側もすぐに謝罪したけれど、米軍兵士の犯罪などではどうしても日本側としては不公平感があるからね。
2012-11-24 22:41:23@QB0 脱官僚については、官僚が利権だけじゃなく悲壮感を以て抱え込んでしまってるという面ももあるきがするので、「もういい。もういいんだよ」と包みこんだうえで解すアプローチもありえた気がします。バッシングは本来一枚岩じゃないものも団結させたような。
2012-11-24 22:41:03