ビタースウィート

Kaju☁️ @yesungxxx

いつかこんな日がくるかもしれないと頭の片隅で思っていた。お互い忙しすぎて、住んでいる国も近いけど遠くて…。 ヌナ…仕事ではやり手、でも俺の腕の中ではかわいい女性。こんなに愛しているのに別れるなんて。この先こんなに人を愛せないかもしれない…#SJで妄想　#ビタースウィート 1

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『ヒョン…ヒョン…イェソン！』キュヒョンはイェソンの隣に腰かけて顔を近づけた。「…な、なに？　てか呼び捨てか？」『返事しないから…どうしたの？ぼーっとして』騒がしい楽屋でイェソンは視線をメンバーに向けながら、意識は別に飛んでいるように見えた。#SJで妄想　#ビタースウィート 2

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『ヌナと喧嘩ですか？』イェソンが悩むとしたらヌナか歌のことくらいだろう。「…」『アタリ？帰ってゆっくり聞きますよ』「…いいんだ、もう…」『どういうこと？』気持ちはありがたかったけど、いまは一人になりたい。まだ気持ちの整理がついてない。#SJで妄想　#ビタースウィート 3

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『ねぇ、イェソンヒョンさ、ヌナと最近どうなのかな？』キュヒョンはリョウクと二人だけの時にそれとなく聞いてみる。 「なんで…僕に聞くの？」知っているならリョウク…ヒョンが一番気を許すメンバーと思ったから。俺にはヌナの話はしなくなってたんだ。#SJで妄想　#ビタースウィート 4

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俺がどんな想いでヒョンとヌナを見てたかなんてあの人は知らないから。ヌナの話をされると胸が苦しくて。嬉しそうに話すヒョンの顔を見れなかった。だから多分そんな俺の雰囲気を察したかわからないけど、ヒョンはヌナの話を俺にしなくなってたと思う。 #SJで妄想　#ビタースウィート 5

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『リョングには…ヒョンはいろいろ話すだろ？』悔しいけど…「そう？でも…」と言葉を止めて俺の真意を測る様に目を見ながら言った。「僕もはっきり言われたわけじゃないけどヌナとは別れたみたい。誰にも言っちゃだめだよ？」やっぱり二人は別れたんだ…　#SJで妄想　#ビタースウィート 6

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キュヒョンに聞かれた後、イェソンはまた深い霧の中でもがく気分になっていた。「くっそ！」わかってる…キュヒョンのせいじゃない。突然ヌナを愛することを諦めなくてはならず、憎むこともできず…時がたてば忘れられるんだろうか、こんなに苦しいのに？ #SJで妄想　#ビタースウィート 7

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ほどなく6集の準備で忙しく仕事に追われ少し気が楽になった。イェソンは早めに帰れる日は誰かと一緒に飲みに行き、独りにならないようにした。「キュヒョナ、今日一緒に飲みに行かないか？この後仕事ないの俺らだけみたいだし」『…いいですけど…』「決まり！」#SJで妄想　#ビタースウィート 8

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キュヒョンはワインの美味しい店にイェソンを連れていった。「いい店知ってるんだな。料理も美味しい」イェソンはいつもより饒舌で、飲みのピッチも速い。無理をしているのは一目瞭然だった。「キュヒョナ…俺…眠くなってきた…」『ヒョン、しょうがないなぁ』#SJで妄想　#ビタースウィート 9

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『ほら、つきましたよ』タクシーを降りて宿舎へ「あっ」よろけて転びそうになるイェソンを抱きすくう。「ワルイ」『…なんでこんなになるまで…もうヌナのこと忘れてください』腕の中にいるヒョンの躰を抱いたまま、そっと気づかれないように額にキスした。 #SJで妄想 #ビタースウィート 10

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なんとか部屋までイェソンを運び、自分の部屋に戻る。ベッドに膝を抱えてうずくまるミニヒョンがいた。「…随分遅かったね、キュヒョナ。ヒョンとどこ行ってたの？」『 飲みに誘われたんですよ』ミニヒョンが俺の胸に飛び込んでくる。「僕を…一人にしないで」#SJで妄想 #ビタースウィート 11

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俺はSJに加入後最初の一ヶ月はイェソンヒョンに世話になった。ジョンスヒョンに叱られて萎縮しかけた俺に自由に吸える空気をくれた。規律とかじゃなく、義理とか愛情とか普通に家族のように与えてくれたんだ。いつからかヒョンは俺の大切な人になった。#SJで妄想 #ビタースウィート 12

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想いを告げることなく今日まで…だって男同士でこんな想いを受け取ってもらえるなんて微塵も思ってないし、俺自身自分の気持ちに気づかなくて…わかったのは、そう…ヒョンとヌナが付き合い出したことを知った時…モヤモヤした気持ち、嫉妬してると気づいた。 #SJで妄想 #ビタースウィート 13

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「イェソンヒョンのことが…好きなの？」『な…んで⁈』「わかるよ。僕達一緒に長いこと同じ部屋で暮らしてきたんだよ?」誰かにこの苦しい気持ちをわかってもらえるなんて…。思わず涙が溢れていた。 すーっとソンミナの手が伸びる。優しく俺の涙を拭った。#SJで妄想 #ビタースウィート 14

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「可哀想に」ソンミナは「泣きたいだけ泣いたらイイよ」と肩をかしてくれた。それから、もともと寂しがりやのミニヒョンと苦しさから逃げてる俺は前よりも一緒にいることが多くなった。 そして今… 「僕じゃ…ダメ？」背伸びをしたミニヒョンの唇が触れた。#SJで妄想 #ビタースウィート 15

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『ミニh!?』両腕を俺の首に絡め、ミニヒョンは軽く啄むようなキスを繰り返す。『はっ…ん』徐々に深く熱くなる口付け…だめだ、やめなきゃ…でもずっとイェソンヒョンに無意識に求めていたこの甘い感覚…痺れて動けない。蕩けそうに熱い舌先が入ってくる。#SJで妄想 #ビタースウィート 15

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今日は飲みすぎたな…。ヌナと別れたことを気づかれないように、イェソンはしゃべりすぎたし飲みすぎた。 喉が渇いた...。水を飲もうと立ち上げりよろける。グラスが手から滑り落ち、床でパリ―ンと音をたてた。すぐにキュヒョンが部屋に飛び込んできた。#ビタースウィート 18　#SJで妄想

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「キュヒョナ…？」 俺を心配してベッドに座らせ、割れたグラスを片付けてくれる。 誰かがそばにいて自分のことを心配してくれる…キュヒョナのやさしさが今はとても心に沁みる。 でも…どうしてそんなにやさしい？　 俺が傷ついているように見えるから？　#ビタースウィート 19　#SJで妄想

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割れたガラスを拾うキュヒョナの背中に問いかけていたら、奴が振り向いた。 キュヒョナは一瞬まぶしそうにした後、まっすぐな視線を俺にむけてきた。 『ヒョン…抱き締めてもいいですか？』 返事を待つことなく、奴は近づいてきて…俺のことを抱きしめた。#ビタースウィート 20　#SJで妄想

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「…あったかいな…おまえ…」 キュヒョナの腕に包み込まれるようにしていると…何かが満たされていく。 「…俺…ヌナとはもう…」『言わないでいいです…でも…ツラいときは俺を頼ってくれませんか…』俺は返事の代わりにキュヒョナの肩にそっと額を置いた。#ビタースウィート 21　#SJで妄想

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「もう少しだけ…このまま…」『いつまででも…』 キュヒョナの熱で尖っていた心がゆっくり溶かされていく。同時に涙が溢れてくる。やばい…泣いてしまう「あ、あの、もうだいじょう」『大丈夫じゃないでしょう!?ここで泣いてください。お願いだから..』#ビタースウィート 22　#SJで妄想

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キュヒョナは俺の背中をやさしく繰り返し擦る。 これまで誰にも言えずに我慢してきたヌナとの別れ。今はキュヒョナの肩で素直に涙が出てきて止まらない。どれくらいそうしていただろう。キュヒョナは俺が動くまで、じっと俺の想いを受け止めてくれていた。#ビタースウィート 23　#SJで妄想

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「ありがとな…」とキュヒョナから躰を離す。 『…少しは楽になりました？』覗き込んできた顔が意外にも近くにあって、ずっとこうしてもらっていたことが急に恥ずかしくなった。 「あ、うん…心配かけたな」 『あ、水持ってきますね。ちょっと待ってて…』#ビタースウィート 24　#SJで妄想

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キュヒョナは冷たい水を俺に飲まそうとする。 「い、いいよ。自分で」『また割られたら困りますから』 この言い方は奴の常套手段…わざと素っ気ない言い方をして気を遣わせまいとする。今夜は甘えさせてもらうな…俺は黙ってキュヒョナに飲ませてもらった。#ビタースウィート 25　#SJで妄想