- genzaikouanchu
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ギル「・・・・・・」 エリザ「・・・・・・」 ギル「どうした?」 エリザ「・・・・・・」 ギル「ま、そういうこった。諦めろ」 エリザ「なにをよ・・・・」 ギル「・・・・色々さ」 エリザ「ふざけないでよ」 ギル「いたってマジメだ」
2012-12-11 23:58:55エリザ「こんな事して・・・・・・これがお前の望みか?」 ギル「そうだ。これが俺の望みだ。ずっと前からのな」 エリザ「恥知らず」 ギル「今更だな。恥を知ってたらとっくに自分を見限ってるさ。それができずにこうして生きながらえてる」 エリザ「・・・・・・」
2012-12-12 00:02:11ギル「どうした?」 エリザ「いや、今の私にお前をとやかく言う資格はないな。生き恥をさらしてるのは私も同じだ」 ギル「そう言ってもらえると助かる。もっとも、俺が生きてる理由はお前ほどたいそうなもんじゃないがな」 エリザ「というと?」
2012-12-12 00:03:10ギル「欲しかったんだよ」 エリザ「・・・・・・?」 ギル「どうしても、生きてこの手で掴みたかったんだ」 エリザ「なにをだ?」 ギル「そいつが他の誰かの手にわたる所なんて想像したくもなかった」 エリザ「おい、ギルベルト」 ギル「だからこうして恥をさらしてる」
2012-12-12 00:04:11エリザ「おまえ、何を」 ギル「お前を・・・・」 (ガバッ) エリザ「きゃっ?!」 ギル「・・・・手に入れるためにな」 エリザ「ギ・・・・ル?」 ギル「ま、恥をかくくらいで願いがかなったんだから文句はねえけどな」 エリザ「・・・・・・」
2012-12-12 00:06:14ギル「それよりも、問題なのはこれからだ」 エリザ「どういう事だ?」 ギル「どうした、らしくもない。きつのはこれからだろうが」 エリザ「あ、ああ、そうだな」ギル「第三帝国の奴はこれからもまだ拡張を続けるつもりだ。お前もそれに利用されてくだろうよ」
2012-12-12 00:07:57エリザ「だろうな。考えると頭がいたい」 ギル「こっちとしちゃそんなに悪くもない話だが。けど、この拡張速度は正直まずいと思ってる。奴がどこまで本気で、どこで手を打つか分からんが」 ギル「けど、こんなのがいつまでも続くわけがねえ。どっかで必ず息切れする」
2012-12-12 00:10:15エリザ「そんなに酷いのか?」 ギル「最悪だ。まだ何とかなってるが。けど、拡張速度に後方が追いついてない。おまけに、西にも喧嘩売ろうとしてやがる」 エリザ「な・・・・?!」 ギル「あのバカ、どういうつもりかしらねえが、自分の体力とか全然考えてねえみてえだ」
2012-12-12 00:11:43エリザ「それじゃあ・・・・」 ギル「ああ。このままじゃいずれ負ける。どういう道を辿るか、どんな結末になるか分からねえけど、行き先は同じだ。多方面に展開できるほど俺達は強くはねえ。併合した国もまだ安定してない。負ける見込みはあっても、勝つ見込みはほとんどない」
2012-12-12 00:14:36エリザ「それは、そうだろうが」 ギル「どこかで和平交渉に入るならともかく、今はそんな様子も見えねえ。どこまで拡大するか分かったもんじゃない。だから、だ」 エリザ「うん?」 ギル「そん時が怖え。負けてその後どうなるかだ」 エリザ「そうだろうな」
2012-12-12 00:16:07ギル「言っておくが、他人事じゃねえぞ。おまえだって関係するんだからな」 エリザ「え?」 ギル「忘れたのか、俺や第三帝国が相手してるのが誰か。この先に何がいるのか」 エリザ「・・・・・・あ」 ギル「そう、あいつだ。今は名前を変えてるけど、ロシアにかわりはねえ」
2012-12-12 00:17:03エリザ「それじゃあ・・・・」 ギル「分かるだろ。勝てるならいい。まだどうにかなる。けど、負けたらどうなる。お前ならそれは予想出来るだろ」 エリザ「・・・・・・最悪ね」 ギル「ああ。あいつの占領地がどうなるのかなんて、創造したくもねえ。だから何とかしないといけねえ」
2012-12-12 00:19:38エリザ「でも、どうやって?」 ギル「さあな」 エリザ「・・・・ちょっと」 ギル「俺だってどうすりゃいいのかわからねえよ」 エリザ「・・・・・・」 ギル「ただ、どうにかしないとな」 (グイッ) エリザ「あ・・・・」 ギル「お前を奪われたくねえし」
2012-12-12 00:20:42