酵素反応速度論の練習問題解説

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ookawaratomomi_bot @biochook2

講義で説明したことの方がよほど上等だけどね。

2012-12-13 22:25:09
ookawaratomomi_bot @biochook2

122.酵素反応速度を調べることで明らかにるのはどれか? 反応速度を調べることで、酵素がどの基質とどれくらいの速さで反応するかが分かる。酵素の構造に関わる情報は分からないことが多い。

2012-12-13 22:29:48
ookawaratomomi_bot @biochook2

123.酵素反応における基質濃度、生成物濃度、酵素、酵素基質複合体濃度の時間経過による変化を模式的に示した。酵素反応速度の変化に一致するのはどれか? aは酵素の初濃度。bは基質濃度、cは酵素基質複合体の濃度、dは遊離の酵素濃度、eは生成物の濃度である。反応速度は…

2012-12-13 22:30:45
ookawaratomomi_bot @biochook2

反応速度は酵素基質複合体の濃度に定数(反応速度定数)をかけたものであるから、cの変化が酵素反応速度に一致する。

2012-12-13 22:30:49
ookawaratomomi_bot @biochook2

124.酵素反応速度を増加させる条件はどれか? 酵素反応速度に影響を与える因子についてまとめて覚えておくこと。酵素の濃度が上がれば反応速度は増加する。Km値は酵素と基質の親和性を表す指標である。大きな値を取る基質は親和性が低く、反応速度も低い。阻害剤により阻害が掛かると…

2012-12-13 22:31:52
ookawaratomomi_bot @biochook2

阻害剤により阻害が掛かると反応速度は低下する。ある程度の基質濃度まで濃度が高いほど酵素反応速度は高まる。酵素は変性することにより活性を失い酵素反応速度は低下する。

2012-12-13 22:31:55
ookawaratomomi_bot @biochook2

125.酵素反応速度について正しいのはどれか? 酵素反応速度は基質濃度に応じて増加するが、基質濃度が十分に高い値をとるときは基質の濃度変化に影響されず、0次反応となる。酵素濃度が高いほど反応速度は高まる。酵素反応は温度に影響され、多くは37℃付近が至適温度である。生成物は…

2012-12-13 22:33:14
ookawaratomomi_bot @biochook2

生成物は酵素反応を阻害する場合がある。阻害剤とは酵素反応に共存して酵素反応速度を低下させる化合物のことである。

2012-12-13 22:33:25
ookawaratomomi_bot @biochook2

126.ミカエリス・メンテンが仮定した定常状態について正しいのはどれか? ミカエリス・メンテンは二つの仮定を導入することで酵素反応の実験結果を説明した。定常状態とは、酵素反応において酵素基質複合体の濃度が一定の値をとって酵素反応が進むとするもので、定常状態における…

2012-12-13 22:34:41
ookawaratomomi_bot @biochook2

定常状態における酵素反応速度を「反応初速度」という。反応が進むと基質濃度が低下し、酵素基質複合体の濃度も低下するため酵素反応は定常状態から外れる。反応開始直後のごく短い時間に酵素反応は基質と酵素、および酵素基質複合体は平衡に達し、定常状態はしばらく保たれる。このとき…

2012-12-13 22:34:53
ookawaratomomi_bot @biochook2

このとき、基質濃度は酵素濃度に比べると大過剰存在する。酵素反応速度は一定の値をとり、基質濃度は一定の速度で減少する。

2012-12-13 22:34:56
ookawaratomomi_bot @biochook2

127.酵素反応速度を測定しLineweaver-Burkプロットを描いた(x)。拮抗阻害の効果を示すグラフはどれか? ラインウィーバー・バークのプロットではY切片が最大反応速度の逆数、X切片がミカエリス定数の逆数の符号を変えた値、傾きはVmax/Kmである。阻害剤の…

2012-12-13 22:35:58
ookawaratomomi_bot @biochook2

阻害剤の存在により、グラフは傾きが大きくなるか、Y切片が大きくなる。 競合型阻害剤では最大反応速度が変わらないのでY切片は変化無く、グラフの傾きが大きくなる。(従ってKm値は大きくなる)。反拮抗阻害…

2012-12-13 22:36:16
ookawaratomomi_bot @biochook2

反拮抗阻害ではグラフは上方に平衡移動する(b)、非拮抗阻害ではX切片が変わらず傾きが大きくなる(e)

2012-12-13 22:36:19
ookawaratomomi_bot @biochook2

128.ラインウィーバー・バークのグラフについて正しいのはどれか? 酵素反応速度と基質濃度の関係を両辺の逆数を取り直線で表したのがラインウィーバー・バークのグラフである。従って、横軸は…

2012-12-13 22:37:03
ookawaratomomi_bot @biochook2

従って、横軸は基質濃度の逆数(Liter/mole)、縦軸は反応速度の逆数(min•µL/mole)である。Y切片は最大反応速度の逆数、傾きは最大反応速度とKm値の比率、阻害剤は傾きを大きくする。酵素量の増加は最大反応速度を大きくするのでY切片を減少させる。

2012-12-13 22:37:06
ookawaratomomi_bot @biochook2

129.疾患と用いられる酵素反応阻害剤の組み合わせについて正しいのはどれか? 酵素反応の阻害剤は様々な疾患の治療薬として使われている。 ノイラミニダーゼ阻害剤はインフルエンザウイルスの出芽を阻害することで抗ウイルス増殖作用を示す。 アンギオテンシン変換…

2012-12-13 22:38:17
ookawaratomomi_bot @biochook2

アンギオテンシン変換酵素阻害剤はアンギオテンシンIがアンギオテンシンIIに変換する反応を抑制することで高血圧症の治療に用いられる。 モノアミン酸化酵素阻害剤は神経伝達物質の代謝を抑制し、抗うつ薬、パーキンソン病治療薬として用いられる。 環状ヌクレオチド…

2012-12-13 22:38:39
ookawaratomomi_bot @biochook2

環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤はセカンドメッセンジャーであるサイクリックヌクレオチドの濃度を保つことで様々な作用が期待されるが、5型PDEの阻害剤(クエン酸シルデナフィル)は陰茎海綿体に局在することからインポテンツの治療に用いられる。 HMG-CoA還元…

2012-12-13 22:38:57
ookawaratomomi_bot @biochook2

HMG-CoA還元酵素はコレステロール合成においてHMG-CoAをメバロン酸に変換する律速反応である。スタチン薬はこれを阻害することでコレステロール合成速度の低下が期待され高脂血症の治療に用いられる。

2012-12-13 22:39:02
ookawaratomomi_bot @biochook2

130.競合阻害剤の特徴はどれか? 競合型阻害剤(拮抗型ともいう)は酵素の活性中心に結合することで酵素阻害剤複合体が形成され、酵素の反応速度を低下させる化合物である。阻害剤は基質のよく似た構造を持ち、酵素が基質と間違えて結合する。多量の基質…

2012-12-13 22:39:47
ookawaratomomi_bot @biochook2

多量の基質を加えることで阻害剤の作用をキャンセルすることができる。酵素反応の一段目の平衡が左に傾くことからKm値は見かけ上増大する。阻害は可逆的である。最大反応速度は変化しない。

2012-12-13 22:39:51
ookawaratomomi_bot @biochook2

酵素反応速度論はここら辺まで

2012-12-13 22:41:21