チベット人の焼身に関する連続ツイート(ゆんたいたい @yuntaitai 氏)

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ゆんたいたい @yuntaitai

1.チベ人焼身抗議は、どう対応すればいいのか誰にも分からぬ難題になった。まず挙げられるのは焼身の増加だ。11日現在で本土の97人が焼身した。うち09年は1人、11年は12人、今年は84人。先月だけで28人だ。焼身中止の呼びかけは効果がなく、いつ終わるのか誰にも分からない。

2012-12-21 21:42:38
ゆんたいたい @yuntaitai

2.次に二つの困難がある。焼身をどう否定しても犠牲者への不当な態度になり、彼らの家族や友人を傷つけてしまう。逆に焼身の報道や称賛、供養、慰問や寄付は焼身の奨励になってしまう。三つ目の問題は、当局の鎮圧から起きている焼身を、当局が再び犯罪行為とみなし、鎮圧を続けていることだ。

2012-12-21 21:44:51
ゆんたいたい @yuntaitai

3.四つ目は、外部の者が焼身に同情しながらも焼身を理解しないことだ。初期のショックが過ぎた後、増え続ける焼身で感覚は麻痺する。五つ目は、チベ人エリートが「国際社会と中国のインテリ層の間に意思疎通がない」と不満を抱いていることだ。焼身運動に理論的な支持が欠けていることと関係がある。

2012-12-21 21:47:07
ゆんたいたい @yuntaitai

4.この難題を解くか、どう立ち向かうべきかを理解する。その前提は、広範囲で続く焼身がどんな望みを伝え、どんな目標を追求しているかをはっきりさせることだ。現状では焼身者個人の十分な情報はないが、統計を使った分析なら全貌に迫れるのではないかと私は考える。

2012-12-21 21:48:39
ゆんたいたい @yuntaitai

5.今年の本土の焼身者を月ごとに分けると、3、11月にピークがある。3月はチベ蜂起記念日、08年抗議日、08年にンガバ抗議者が銃殺された日、農奴解放記念日がある。3月の焼身にはこれらが関連し、全体的に中国の政策への抗議と判断できる。抗議の意思表明は焼身の主要な動機と考えるべきだ。

2012-12-21 21:53:55
ゆんたいたい @yuntaitai

6.最大のピークは18大のあった11月。10月は3月と同じ10人。18大は元々10月と伝えられていたから、この10人も18大絡みだろう。この集中的な焼身は、中国の新指導部にチベ政策を変えるよう仕向けるためだと理解できる。変化を促すための焼身。これは焼身を理解する重要な入り口だ。

2012-12-21 21:58:25
ゆんたいたい @yuntaitai

7.焼身者の遺言からは動機と訴えをより理解できる。遺言には手書きや録音もあれば、友人に話したものもある。これまでに本土の26人の遺言がわかっている。焼身時のスローガンと比べると、遺言の内容は多岐にわたる。このため、遺言を分析することとし、内容に応じて7種に分類した。

2012-12-21 22:01:47
ゆんたいたい @yuntaitai

8.まず「焼身は絶望による選択」という流行した見方。これはないとは言えないが、全体の19%だけだ。もう一つ流行したのは、世界に関心を高めてもらうためという見方。しかしそこに触れたのはグドゥップだけで、比率は最小。本土人は、私たちが当然考えるようには国際社会に望みを託していない。

2012-12-21 22:08:22
ゆんたいたい @yuntaitai

9.一方、国外の焼身者のうち、ジャンペル・イシは遺言に2回、世界の支持を求めると書いた。もう一人、シェラップ・ツェドルも国際社会に注目を呼びかけた。世界の支持を求めることは、一貫して国外チベ人の目的だったし、亡命政府が重点を置いてきた仕事だ。この点に内外チベ人の違いが現れている。

2012-12-21 22:10:00
ゆんたいたい @yuntaitai

10.当局への抗議と要求が示された遺言は19%。だが多くの者は焼身時に法王帰還、チベの自由、言語の自由を叫んでおり、全ては抗議と要求だと考えられる。たとえ遺言やスローガンがなくても、焼身自体が抗議と要求を含むのは言うまでもない。

2012-12-21 22:13:01
ゆんたいたい @yuntaitai

11.焼身で勇気を表現し、責任や苦痛を引き受けるとした遺言は35%。これは当局や国際社会に向けたものではなく、自分の人格の力を示した一種の英雄主義だ。「民族の尊厳のために焼身する」、「私たちが武力鎮圧を恐れていると彼らは考えているが、それは間違いだ」などの遺言がある。

2012-12-21 22:15:13
ゆんたいたい @yuntaitai

12.焼身をダライ・ラマへの祈りだとした遺言は38%を占め、2番目の多さだ。チベ内に勇気と責任を伝える要素もあり、宗教的な性質を持つ一種の奉献だ。ソバRは命と体を法王にささげ、衆生を済度すると述べた。この宗教精神は多くのチベ人が備え、焼身の原動力になり得る。

2012-12-21 22:18:03
ゆんたいたい @yuntaitai

13.明確に独立を求めたのは4人。ほかに一人が「チベ国を守る」と書いており、計19%。このほか数人が独立スローガンを叫んだ。2008年以来、独立意識はチベット人の間に広がっている。作家ジャムヤン・ノルブは法王帰還の叫びを全て独立要求と同一視しているが、やや牽強付会と思われる。

2012-12-21 22:21:05
ゆんたいたい @yuntaitai

14.焼身を一つの行動と表現したのは14人で最も高い54%。犠牲が目標実現の助けになるよう望んでいると分かる。本当に焼身が助けになるのか、彼らには全く分かっていないが、テンジン・プンツォのように「このまま生きて、むなしく待ち続けられない」。心の痛むこの言葉は焼身理解のカギになる。

2012-12-21 22:24:25
ゆんたいたい @yuntaitai

15.チベ問題は進展が得られていない。希望をずっと外部世界に託してきたことをチベ自身が反省している。本土は国外のチベ社会に希望を託した。国外のチベ社会はまず国際社会に託し、後になって中国政府に託した。基本路線は常に、国際社会の圧力を利用して中国政府に譲歩を迫ることだった。

2012-12-21 22:27:27
ゆんたいたい @yuntaitai

16.ダライ・ラマは大成功を収めたが、中国への圧力という点では、国際社会はもう限界に来ている。中国は西側の援助を必要としていた80年代であっても、チベ問題で譲歩を見せなかった。既に台頭を始めた今、世界が中国の譲歩を引き出せるなどと期待しても、ますます見通しは立たないのではないか。

2012-12-21 22:28:32
ゆんたいたい @yuntaitai

17.中国は02~08年、ダライ・ラマの特使と会談した。北京五輪用の広報活動だが、亡命政府にとってはようやく訪れた機会だった。本土チベ人は我慢強く待ち続けた。五輪が近づく08年3月、ダライ・ラマはこう語った。「残念なことに、基本的な問題では実質的な成果は何も得られなかった」

2012-12-21 22:32:13
ゆんたいたい @yuntaitai

18.この公表には、中国への圧力を強める最後の機会になるとの期待があったろう。だが共産党を真に理解していれば、たとえ五輪が中止になってもチベの譲歩はないと分かる。予想通り国際社会の動きは効果がなく、ボイコットは消えた。これは亡命政府の路線が完全に無効だったと容赦なく証明している。

2012-12-21 22:40:00
ゆんたいたい @yuntaitai

19.一方、本土チベ人は目覚めた。パンチェン・ラマは捕われ、カルマパは出国し、最後に待っていたのは「成果なし」の結末だ。セラの僧侶は「私たちが立ち上がらなければ」と考えた。ラサの街頭で雪山獅子旗を掲げ、スローガンを叫んだ。それは08年にチベ全土に及んだ抗議運動の最初の叫びだった。

2012-12-21 22:45:03
ゆんたいたい @yuntaitai

20.ウーセルによれば焼身運動は08抗議の延長で、勇敢な僧侶の言葉が継続している。組織もない民衆にできることは少ない。考えられるのは抗議デモだが、少数民族に変革を促す可能性がないのは明らかだ。89年には漢人が鎮圧された。人口では漢人の端数でしかないチベ人がなぜ例外になれる?

2012-12-21 22:53:50
ゆんたいたい @yuntaitai

21.軍警が密集し、所構わず人々が逮捕される時、集団行動は難しい。「立ち上がらなければ」は個人の行為としてのみ実行できる。個人はどう巨大政権に立ち向かうのか?08年以降、少なからぬチベ人が一人路上でスローガンを叫び、ビラをまき、最後には音もなくこの世から蒸発した。

2012-12-21 22:57:49
ゆんたいたい @yuntaitai

22.ばらばらの個人はこの絶望的埋没状況からどう踏み出せるのか?それはより激しさを増したやり方しかない。グドゥップが「平和的な闘争をいっそう激烈にする」と遺言に書いたように。焼身はまさに、個人ができる最も激烈な手段だ。

2012-12-21 23:01:24
ゆんたいたい @yuntaitai

23.08抗議が僧侶から始まったように、焼身の先頭に立ったのも僧侶だ。キルティ僧院のタベーが09年に本土初の焼身者になった後、最初の12人は全員が僧侶だ。11年末に俗人初の焼身者が現れた。12年の第2、3四半期で俗人が中心になり、第4四半期では50人のうち俗人が43人もいる。

2012-12-21 23:04:45
ゆんたいたい @yuntaitai

24.焼身する俗人を理解しようとする時、チベ女性の話を思い出す。「民族のために何かをする能力はないから、たくさん子供を生みたい」。遺言にもこれに似た心情は見られる。2人の遊牧民は書いた。「宗教や文化で力になれる能力はないし、経済的にチベ人を助ける能力もない。だから焼身を選びます」

2012-12-21 23:08:24
ゆんたいたい @yuntaitai

25.カルマパは「命は尊いのだから焼身するな」と呼びかけたが、効果はなかった。これは不思議ではない。焼身者はまさに最も尊い命を差し出したいのだから。ウーセルらは「生きてこそ現実を変えられる」と呼びかけたが、有効なはずがない。焼身者はまさに生きて何ができるのかが分からないのだから。

2012-12-21 23:11:36