『歸國』と脚本家倉本氏を語るisako134氏のツイート

長くなった上日を跨ぐので、こちらでまとめてみる。 追加があれば随時更新。
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MUNEGASHI Isako @isako134

殺人描写に関してもずるい。一方はもうすぐ死にそうな少女で延命装置の停止について病院の責任が問われたかどうか描かれることはなく(医師や病院の判断で止めていいのかという議論を提示したいのなら、あの展開ではうやむやになってしまう)、もう一方は生きている人間を殺す能力のある「死人」。

2010-08-16 11:36:58
MUNEGASHI Isako @isako134

少女はこの先、延命装置について何も問われることなく死ぬのだろうし、ビルの中で古びてフジツボが付着した軍刀で男性が刺殺された事件は、殺した犯人を探しようがない。自分の延命装置をやっと止めてもらったことと、息子が殺されたことにより「目が覚めた」ことで妹は「幸せ」になったようだが…。

2010-08-16 11:45:18
MUNEGASHI Isako @isako134

チェロ弾きだった兵士が老いて盲目になった恋人に「生きろ」というのはまだいいんだけど、兄妹については兄は「英霊」の資格を失い天国に行けることもない、しかし妹と甥が殺されたり殺したりしたことで死後の天国での幸せを手に入れることができ、それを日本で見守り続ける…ってそれって「幸せ」?

2010-08-16 11:50:11
MUNEGASHI Isako @isako134

だってさ、殺された甥の家族は結局どうなっちゃうの?とか、秋吉の言葉からして戦前「貧幸(だからこの言葉は脚本家の造語だって)」だった日本と、天国にしか「幸せ」は存在しないかのような描き方されたら、気味悪い。秋吉役が放送前に読売新聞の記事でしたコメントは改めて思うと(激しく以下略)

2010-08-16 11:57:47
MUNEGASHI Isako @isako134

盲目の元音楽教諭による現役時代には普及しているはずのない携帯電話への批判より、iPhoneで手話の動画通話するカップルのCMのほうがよっぽどいいけどな。矛盾点を無視すれば盲目になったことで「見たくないものを見ないで済む」というセリフは脚本家の本音か?でもヤバいもの見てるんじゃ。

2010-08-16 12:12:19
MUNEGASHI Isako @isako134

盲目の人に現代のテクノロジー(子供がメールを打つ携帯電話)を批判させれば説得力が出る、と思っていたとしても、先程触れたiPhoneでの手話動画通話のCM、PCの音読装置やICレコーダーを活用している全盲の教師がいることを考えるとね。ホーキング博士の会話装置だってどうなるのよ。

2010-08-16 16:27:37
MUNEGASHI Isako @isako134

物理的に目が見えなくなったことにより、恋人の霊の存在が「見える」感覚の鋭さを得るようになった、という描写は見られるのだが、盲目になってからの普段の生活では誰か手伝いがいるのか、外にどの程度出ているのかなどは触れられていない。今の立場で「子供の携帯依存」をどのように知ったのだろう。

2010-08-16 16:39:01
MUNEGASHI Isako @isako134

彼女の目が見えなくなったのは「15年前」すなわち1995年。阪神大震災・地下鉄サリン事件が起き、ドラマ番組の放映では『星の金貨』が裏のニュース番組や日テレのオウム特番による延期の影響を受けたことで、民放ドラマながら本放映期間中にダイジェスト版を放送し、視聴者の取り込みに成功した。

2010-08-16 16:51:54
MUNEGASHI Isako @isako134

地下鉄サリン事件は「霞ヶ関駅付近で地下鉄にサリンを撒けば日本の政府に大ダメージを与えられる」として起こされてしまったわけだが、「殺すことでその相手を幸せにする」という「ポア」思想のもとでも実行犯は実行に移している。そこで、『歸國』での甥の職業設定を思い出して欲しい。

2010-08-16 21:09:55
MUNEGASHI Isako @isako134

戦後生まれで日本をダメにした人の代表とばかりに、東大教授にして経済アナリストで内閣顧問、とまあ政府に関わる経済界エリートとして描かれていたのだが、15年前ならサリンでひとまとめに殺される対象にされそうな設定ではある。『歸國』ではまさに伯父の霊に「ポア」されて説教され…な話だった。

2010-08-16 21:42:18
MUNEGASHI Isako @isako134

「ポア」の正当化としか思えないようなドラマを終戦記念日企画として放送しちゃったのが、よりにもよってTBSなのも洒落にならず、秋吉がその事件の報告を聞いた後のセリフは「いかに今の日本が駄目になったか」を延々と説いたもので、その殺人を正当化してるようにしか見えなかった。だから怖い。

2010-08-16 21:42:46
MUNEGASHI Isako @isako134

「伯父」と「叔父」の使い分けを間違えたので削除して書き直し。先程NHKニュースウォッチ9で、元特高の方が当時押収された手紙を保管し、特高の罪を証言する活動をしていることや、戦時中と戦後の夏の甲子園について取り上げていたが、NHK側は1時間もない特集でどうしてここまで差が…。

2010-08-16 21:49:31
MUNEGASHI Isako @isako134

読売新聞6月10日朝刊『時代の証言者 まんが道60年 藤子不二雄A 2』より。《氷見は漁師町でたくましい子ばっかり。僕はチビで恥ずかしがり屋(略)当時の子供は乱暴で、ガキ大将が待ちかまえていて、鎖鎌をブンブン振り回して迫って来る。こっちはお寺で大事にされているからひ弱で。(続)

2010-08-16 23:25:03
MUNEGASHI Isako @isako134

(続)僕らは毎日、木刀を差して登校して「米英撃滅」と叫んで木に結びつけた米英の国旗を50回たたいてからでないと入れなくて、学校に行くのが本当に嫌でした。》父の急死で寺を出ることになった安孫子氏は、転校先の高岡で休み時間の教室内で一人で絵を描いていたところ、藤本氏と出会うことに。

2010-08-16 23:31:22
MUNEGASHI Isako @isako134

引用文にガキ大将の鎖鎌が《本物の鎌に分銅だからものすごく危ない。》との説明があったのをうっかり抜いてしまった。翌11日の第3回では、藤子不二雄A氏一家の疎開と、同学年かつ隣村で疎開していた柏原兵三氏の小説『長い道』を後に読んで、漫画化に動いたことから文が始まっている。

2010-08-16 23:43:43
MUNEGASHI Isako @isako134

読売新聞6月11日朝刊『時代の証言者 まんが道60年 藤子不二雄A 3』より。《終戦の日は雲一つない青空で、外で集まって玉音放送を聞きました。みんな泣いていたけど、僕は内心、「助かったーッ」と思っていました。それからまた一家で高岡へ戻り、藤本弘氏と再会しました。》

2010-08-16 23:48:48
MUNEGASHI Isako @isako134

西日本新聞:春秋 8月3日 http://bit.ly/9IhAzT 8月5日 http://bit.ly/amHNVy 産経新聞:産経抄 8月17日 http://bit.ly/cKQEuo 『歸國』をコラムでベタボメしていたこの2紙、普段から児ポ規制推進の傾向が強いような…。

2010-08-17 14:55:17
MUNEGASHI Isako @isako134

中日新聞:中日春秋 8月13日 http://bit.ly/bEW92A 《貧しいけれど幸せな暮らしと、豊かだけれど不幸な生活のどちらを選ぶのか。倉本さんから、究極の問いを迫られているような気がしてならない。》中日新聞もか…。二者択一自体がおかしい。貧しさから脱すれば助かる人は?

2010-08-17 15:00:18
MUNEGASHI Isako @isako134

『歸國』について調べてみると、富良野GROUPによる舞台版とTBS特番ドラマ版とでは登場人物の描き方の量がだいぶ違うらしい。そもそも舞台版は富良野塾卒業生が演じており、テレビドラマ版とでは俳優と脚本家との接触時間がまるで違う。ドラマでは他の仕事で多忙な出演者が目立つし。

2010-08-17 15:27:10
MUNEGASHI Isako @isako134

しかも、ドラマ版『歸國』のTBS公式サイトには、『プロデューサー日記』が存在していたが、一度も更新されなかったそうで今では撤去されている。キャッシュを調べるとトップページメニューの『脚本・倉本聰』『英霊たち』の間にあった。終戦ドラマの割にTBS他番組内での番宣が少なかったとも。

2010-08-17 15:32:56
MUNEGASHI Isako @isako134

『15歳の志願兵』評判良いので再放送が楽しみ。主役は『新・三銃士』ダルタニアン役でもあったな。放映当時のステラの当時の記事を読んだとき、演技のアドバイスを求めたところ、高木渉さんに「とにかく走りこみをしろ」と言われたという話があった。それもドラマに生かされてるのかな。

2010-08-17 16:46:11
MUNEGASHI Isako @isako134

『歸國』感想で『グラン・トリノ』に触れたブログが3つもあったので紹介。 http://bit.ly/aqF2jt http://bit.ly/bsKZZj http://bit.ly/ap9pGu イーストウッドは日本人キャストを使って『硫黄島からの手紙』撮ってるよね。

2010-08-17 21:40:16
MUNEGASHI Isako @isako134

『歸國』スポンサーの一つだった三井住友フィナンシャルグループが数年前に出した倉本聰執筆日経新聞掲載広告。 http://bit.ly/cYmI3M http://bit.ly/9frd4M http://bit.ly/c6f20J 書いた本人の暮らしに電気器具は一切ないのかと(r

2010-08-17 21:56:53
MUNEGASHI Isako @isako134

先ほど紹介したブログで『歸國』と逆だと紹介された、近年の映画版『私は貝になりたい』と、自分が触れた『硫黄島からの手紙』にはジャニーズキャストがいたな…。先週土曜のTBS午後9時から11時台半ばにジャニーズ出演CMがなかったのと直接関係ないとは思うが。でも『私貝』はTBS絡んでた。

2010-08-17 22:04:11
MUNEGASHI Isako @isako134

『歸國』の「死んだときの姿のまま霊となる」という設定を徹底するなら、放送版の特殊メイクレベルの中途半端なものでなく、水死したのならもっとブヨブヨ、爆発で腹がえぐれてるなら軍服で傷口が隠れてるどころか焦げて丸見えになってないとおかしいし、本気でやったらグロホラーになるはず。

2010-08-18 06:51:03