リレーツイ小説ログ1

文章遊び用アカウントのログです
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黄色いT長(文章遊び用) @T_C_Z

8時ぐらいから、こっちの垢でハユハさん( @shimo_hayuha )とリレーツイ小説やって遊びます〜。事前打ち合わせゼロでふたりきりでつくります(´ω`)どうなるか全然わからないですwwwたのしみ〜!

2012-12-30 19:48:05
黄色いT長(文章遊び用) @T_C_Z

【ルール】●1ツイートずつ交替で、文頭に通し番号を入れて続きを書いていきます●ここで終わりたい、終われる、と思ったら好きな所で【完】を入れて終わらせてもいいです

2012-12-30 19:56:04
霜・ハユハ 別名退却の湯之羽 @shimo_hayuha

@T_C_Z 1 死体が蘇り、生者を喰らう。法と規律が保たれた世界が崩壊したのは、五年前のことだ。 ウィルスの初期は感染力は弱いが空気感染する。初期に感染をしなかった人間はほんの一部だけ、生き残った人達に共通するのはただ一つ、14歳以下の子供だったということだけ……

2012-12-30 20:00:42
黄色いT長(文章遊び用) @T_C_Z

2 廃墟の隙間を空っ風が吹きすさぶ。死者と14歳以下ばかりとなった曇天のもと、地下酒場の扉を蹴り破った者がいる。我らがジェイミー・パンプス12歳。「おやじ、オレンジジュースだ」ジェイミーはちょうど14歳の子供店主に向かっていつもの飲み物を注文する。 @shimo_hayuha

2012-12-30 20:07:50
霜・ハユハ 別名退却の湯之羽 @shimo_hayuha

3 お世辞にも掃除が行き渡っているとは言えないカウンターの向こうから、まだそばかすの目立つ幼さが残っている。少年が太陽光発電でまだ生きている冷蔵庫から冷えたオレンジジュースを取り出した。「そろそろオレンジの在庫もヤバイっていうのに贅沢だね。ほら、支払いは物か弾か?」@T_C_Z

2012-12-30 20:12:55
黄色いT長(文章遊び用) @T_C_Z

4 「こいつで頼む」ジェイミーが懐から取り出したのはドッキリマンシールのキラカードだ。店内の客の目つきが一瞬ぎらつく。ジェイミーはシールを店主に渡す。「こんなもの欲しがるのは5歳児どもだけだがな」隣のテーブルでミルクセーキを飲む5歳児の手が止まった。@shimo_hayuha

2012-12-30 20:20:31
霜・ハユハ 別名退却の湯之羽 @shimo_hayuha

5 天井からぶら下がった裸電球の光を反射して、キラキラと光り輝くシール。この酒場の主はつまらなさそうに見つめる。「まっ、金で払われるよりはマシか。金なんて尻拭き紙にもなりゃしない」 キラカードを物欲しそうにしている子供に放り投げる。「ところで美味い話があるんだが」@T_C_Z

2012-12-30 20:25:27
黄色いT長(文章遊び用) @T_C_Z

6 「乗った」ジェイミーは話も聞かずに店主の提案を引き受ける。ジェイミー・パンプスの信条は"基本的に相手の話をきかない"事だ。話をきけば情がうつる。情がうつればこの世界では生きていけなくなるのだ。店主は、やれやれ、と肩をすくめ、1枚の紙片を彼に見せた。@shimo_hayuha

2012-12-30 20:29:22
霜・ハユハ 別名退却の湯之羽 @shimo_hayuha

7 「なんだこりゃ。ちり紙か?」 「バカっ! よく見ろ。これは宝の地図だ」 店主の言葉にジェイミーは嘲笑うような表情を浮かべる。「おいおい、見かけはガキだがそんな与太に騙されほど……」 店主は指を立てて黙らせる。「お宝って言っても金銀財宝じゃねぇ。これは食料倉庫だ」@T_C_Z

2012-12-30 20:32:33
黄色いT長(文章遊び用) @T_C_Z

8 確かに、粗末な地図にはハムと魚の絵が描かれている。「そいつをあんたの目で確認して、中身をちょっとでも持って来てくれたら、この先しばらくはまだこの店も安泰ってもんだ」「何だって?まあいい。オッケー」ジェイミーは全然話をきいていなかったが了解した。@shimo_hayuha

2012-12-30 20:40:20
霜・ハユハ 別名退却の湯之羽 @shimo_hayuha

9 ボロボロになった地図をひったくるように出ていこうとするジェイミーを店主が止める。「情報の真偽は五分五分より悪い。こいつをもってけ!」 カウンターのしたから上下二連のショットガンと弾が箱ごと放り投げられた。 「音はでけぇから奴らを寄せ付けるかもだが、威力は強力だ」@T_C_Z

2012-12-30 20:44:01
黄色いT長(文章遊び用) @T_C_Z

10 「心配しなくても使う機会は…」言いながら店を出たところでジェイミーは喫驚した。「馬が!」ジェイミーの馬が繋いであった場所は馬色の液体だまりがあるだけだった。溶けたのか。「俺の馬を溶かした奴は誰だ!」ジェイミーはショットガンをとりあえず1発打った。@shimo_hayuha

2012-12-30 20:48:15
霜・ハユハ 別名退却の湯之羽 @shimo_hayuha

11 音に引かれたのか。物陰から人影現れる。白濁とした眼球を宙に彷徨わせたあとで不意にジェイミーを捉えたのがのっそりとした足取りで歩き出した。「こんなとこまで“奴ら”が入り込んでんじゃねぇーか。どこがセーフゾーンだよ! 壁に抜けができてんじゃねぇーか?」@T_C_Z

2012-12-30 20:53:35
黄色いT長(文章遊び用) @T_C_Z

12 "奴ら"そう、歩く死者、つまりゾンビだ。躍りかかってきたそいつは誰のいたずらか「DEADHEAD」と書かれたTシャツを着せられていた。「デッド……ヘ、…ヘアド…くそ、」ジェイミーはHEADの部分が読めず舌打ちし、ベルトに差し込んだ"けん玉"を抜く!@shimo_hayuha

2012-12-30 21:00:47
霜・ハユハ 別名退却の湯之羽 @shimo_hayuha

13 けん玉といっても見た目だけ……。本体は鋼鉄で作られ、糸はワイヤーを、その先端に付いている玉も鉛でトゲトゲまで付いている攻撃的なものだ。それ自体はオモチャではなく。標的を“オモチャ”に変える凶悪仕様だ。「おい! おっさん馬の代償にガキの遊びに付き合ってくれよ!」@T_C_Z

2012-12-30 21:05:05
黄色いT長(文章遊び用) @T_C_Z

14「オッケー子供店長野郎のショットガンはすごくゾンビを呼ぶ。俺おぼえた」ジェイミーはカウボーイハットの下の口の両端をニヤニヤと歪め、けん玉の玉を左右に揺らす。"DEADHEAD"の白濁した両目はそれに釘付けになる。今だ!ジェイミーはゾンビに飛び乗った!@shimo_hayuha

2012-12-30 21:13:24
霜・ハユハ 別名退却の湯之羽 @shimo_hayuha

15 ゾンビは頭はよくない。目もほとんど見えず、何より動きがトロイ。それなのに何故、奴らが我が物顔で世界を歩き回っているか。それは口から吐き出す強力な酸にある。飛距離も然ることながら、強力な酸はあらゆる物を溶かす。奴らに酸を吐かせない方法の一つが引き倒す事だ。@T_C_Z

2012-12-30 21:17:23
黄色いT長(文章遊び用) @T_C_Z

16 12歳の体格でゾンビを倒すのには体重をうまく使う必要がある。ジェイミーは両足に履いたお母さんのパンプスのヒールを突き刺しながらその頭部に登るようにして棒倒しのようにゾンビを倒し、そしてそのままクツワを咬ませた。「即席の馬だ!いけぇデッド何とか号」@shimo_hayuha

2012-12-30 21:27:49
霜・ハユハ 別名退却の湯之羽 @shimo_hayuha

17 驚くべきはゾンビをよじ登った類まれな身体能力ではなく。ゾンビの扱いだ。齢12歳にしてはゾンビにて慣れすぎている。当のゾンビも一瞬何事かわからなかったようだが、酸を履いて噛まさせられた棒を溶かそうにも四つん這いでは酸が履けない。ゾンビの尻に蹴りの衝撃が走った。@T_C_Z

2012-12-30 21:32:12
黄色いT長(文章遊び用) @T_C_Z

18 場所は変わってここはセーフゾーンを抜けたコンクリート荒野…。荒らされた廃墟の駄菓子屋に一人の少女が隠れていた。「ああ〜ファックファックついてないわ」アンダー14歳世界ではクソ層と罵られる"魔の五歳児"を先週卒業したばかりと思しき少女だ。@shimo_hayuha

2012-12-30 21:38:06
霜・ハユハ 別名退却の湯之羽 @shimo_hayuha

19 苛立ち紛れに蹴った商品棚が崩れ落ちて、一瞬息ができないほどの埃が舞う。 「ゲホッゲホッ! あーーもう! ざけんじゃないわよ! 何が町外れの駄菓子屋にまだお菓子が残ってるよぉ!」 大声でどなってから自分の今いる場所がどこかを思い出した。 足音が近づいてくる。 @T_C_Z

2012-12-30 21:43:16
黄色いT長(文章遊び用) @T_C_Z

20 音の間隔が速い。ゾンビにしてはあまりに足が早すぎる。荒くれ者の五歳児でも現れたか?「やられる前にやれ、だっつうのよーっ!」少女は鞄からゾンビの頭部を2つ取り出し腕に装着した、頭はまだ動いている!カチカチと歯を噛み鳴らす一対の血に飢えたグローブだ!@shimo_hayuha

2012-12-30 21:50:13
霜・ハユハ 別名退却の湯之羽 @shimo_hayuha

21 見かけこそ冗談のようだが、この世界に生きる人にとっては脅威だ。噛まれたら傷口から毒が入り込みゾンビになる。大抵のいきがったガキなら見ただけで怖気づいて逃げ出すことだろう。「チッ! なんだよ。ここも空じゃねぇーか」「近場は全滅かもね」 声からして二人のようだ。@T_C_Z

2012-12-30 21:54:40
黄色いT長(文章遊び用) @T_C_Z

22 「ファック!この五歳児どもが!とっととここから出て行きやがれクソが!」少女は右に頭を手前に出して威嚇した。「何だと?先週までてめえも五歳児だったようなツラしやがって!」鼻くそを食べている方の五歳児が中指をたてた。威嚇が通用しない、やるしかないのか!@shimo_hayuha

2012-12-30 21:59:22
霜・ハユハ 別名退却の湯之羽 @shimo_hayuha

23 少女がゾンビグローブで構えるのと、少年達の背後から上が伸びてきたは、ほぼ同時だった。 少女があげた声は少年達には聞こえなくても、ゾンビ達には聞こえていたのだ。闇の中で蠢いていたゾンビ“達”に。 腕は少年たちを抱きしめる様に背後へと引き寄せる。直後に絶叫が響く!@T_C_Z

2012-12-30 22:05:07