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huyuki_hyd
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その半透明のおじさんはこちらを見るでもなく、うなだれている。路地から3メートルくらいの場所にそれは居た。Aに、あそこにおじさんが浮いている、と言うとAは、数カ月前?(うろ覚え)に向かいの家のおじさんが亡くなった事を教えてくれた。
2010-08-22 02:02:03![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
首つり自殺で場所はちょうど私が見た辺りだったらしい。家は取り壊されて更地になっていたから、あの後あの場所に新しい家が建ったんだと思う。その家の同じ場所にもあのおじさんが同じようにいるんだろうか。
2010-08-22 02:04:14![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
足音の子供の話。実家の間取りは前に書いた通り、廊下が2回曲がりってて長い。だいたい真ん中くらいにいつも人がいる居間があり、だいたいは奥の座敷のあたりから足音が聞こえてくる。
2010-08-24 19:58:02![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
居間の向いの弟の部屋に居ても、玄関脇の祖母の部屋に居ても座敷の方から歩く音が聞こえてた。古い木の廊下だから、普通の人が歩いても大人と子供の足音の区別くらいはつくくらいミシミシと音がする。だから聞こえてる家族はみんな無意識に子供だと判断してたと思う。
2010-08-24 20:01:11![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
実際に歩いてる姿はそんなに見たことはないけど奥の座敷の入り口に小学校にも上がらないくらいの小さい女の子が立っているのはよく見てた。私の部屋は母屋には無く、座敷の前にある離れだった。玄関を回っていくより座敷の前の廊下から渡る方が早かったし毎朝仏壇に参るのが習慣だったから
2010-08-24 20:04:33![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
この女の子は本当によく見ていた。ずっと、誰なんだろうと思っていたけど家族は誰も見えていないようだったから黙っていた。足音はこの子が出しているいるようだった。時々廊下を歩いていたから。この子と他にもう1人、座敷の仏壇の前におばさんが座っているのも見えていた。
2010-08-24 20:07:44![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
このおばさんは仏壇にむかってただ座っているだけなのにものすごく怖かった。仏壇にお参りする時は隣にいたりするわけで、そうすると苦しいだの恨むだのそういう言葉をよく言われていた。なんで私が恨まれるのかよく判らないまま聞いていたのだけど、ある日仏壇の横にある写真をみて気がついた。
2010-08-24 20:11:19![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
それはおじさん夫婦の写真だった。写真の穏やかな表情とは違って怖い顔をして恨み言を言っているけど、そのおばさんだ。おじさんもおばさんも私が生まれる前に亡くなっていて私は面識がない、恨まれる覚えはないけどおそらく家族で見えるのが私くらいだったから私に語りかけていたんだろう。
2010-08-24 20:14:23![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
親族となるとどうにか成仏らしきことをさせられないか、と考えるようになった。時間がある時は恨み言につきあってしばらく座敷にいたりしたが一向におばさんの気が収まる気配はなかった。
2010-08-24 20:15:42![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ここまで話しておいてなんだけども、触れちゃなんない事に触れずに話すのが無理っぽいからだいぶ省略。とにかくうちの実家の座敷には、女の子とおばさんがいることが判った。中学生になったくらいのある日妹からお座敷に子供がいるよね?と唐突に訊かれた。
2010-08-24 20:18:04![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
子供サイズの黒い影にしか見えておらず性別も判らなかったようだけど妹にも見えていたらしい。場所を訊くと、いつもその子が立っている場所だった。それからその妹とはよくこういった話をするようになった。妹は二人いるけど下の方の妹にしか見えていない。
2010-08-24 20:20:02![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
おばさんの方も黒い影に見えているらしいが声までは聞こえていないようだった。それでなんとなく、私が恨まれてるんじゃなく家の中で見えるのが私だから私に恨み言を言うんだと判った。
2010-08-24 20:22:45![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
歳も中3になっていたからおじとおばがどうして亡くなったのか、親に訊くタイミングもできた。おばはおじの浮気が原因で農薬を飲んで自殺したらしい。そりゃおじを恨む筈だ。おじも間もなく亡くなったからおじの位牌のあるうちに来たんだろう。
2010-08-24 20:27:03![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
そして身内に小さい時に亡くなった女の子はいないかと聞いてみた。母はその時はピンと来なかったようだが、父の姉にあたる人が幼少のころ全身やけどで亡くなったらしい。座敷に立っている子もおばだった。
2010-08-24 20:28:37![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
それが判ったところで何が出来るわけでもなくずっと二人のおばの姿を見ながら就職して家を出るまで暮らしたし、前ほど恨み言はないけど自殺した方のおばは居間でも立て直した家についてきている。女の子の方は最近姿が見えないから少しは気が安まったんだろうかと思う。
2010-08-24 20:31:39![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
伯母の家に泊まりに行った時の事。昼間、伯母と従姉と家に居た時に来客があった。中年女性で当然ながら私は面識が無かった。女性は座敷に通され伯母と従姉と私が対面に座った。伯母と女性は久しぶりに会ったような話を始めた。
2010-09-14 21:58:20![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
するとその女性の背後の通路から(部屋の作り上、上座の後ろにも出入り口があったと記憶)黄色いブラウスと赤いスカートを穿いた子供がすっと滑るように入ってきて女性の隣に座った。形ははっきりしていなくて服の色だけが鮮明に見えた。
2010-09-14 21:58:35![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
その子の事を知らせなければと思ってしまい、伯母がお茶を淹れに席を立った時に自分もついて行き自分が見たものの話をした。伯母には自分が霊のような物がみえる話はしていなかったが、何かを察したようにすぐに信じてくれ泣き出した。それはきっと娘だという、私からみれば従姉にあたる。
2010-09-14 21:58:54![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
従姉は双子で1人はほとんど学校に行けないまま小学校高学年くらいで病気で亡くなっていた。その従姉が気に入って着ていた服が黄色いブラウスと赤い吊りスカートで、来客は一般の小学校に行けない従姉がお世話になっていた先生だったらしい。
2010-09-14 21:59:13![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
私は遺影でしか亡くなった従姉を見たことがなく部屋に入ってきた子供も顔ははっきり見えなかったから確信は出来なかったけど、伯母は先生が久しぶりに来てくれたから喜んでいるのではないかと言っていた。
2010-09-14 21:59:28![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
霊の話など何もしていない人にいきなりこんな話をすると頭がオカシイ人扱いされるってくらいは判っていたけど、それでも話そうと思う時は何かメッセージのようなものがある時なのかもしれない。
2010-09-14 21:59:39![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
出かけた時に街中で半透明な男の人を見てしまったけど知らん振りして用を済ませて帰宅した。深夜に窓がカタカタ鳴ってそっちを見るとカーテンの隙間から昼間見た半透明の人と同じ顔が室内を覗いてた、とか。そういうのはどこでいつとか思い出せないくらいよくある。
2010-09-14 22:06:48