2013-01 Twitter 140字で作文(BL仕様)
「潤滑剤切れてたよな」高架下なら人通りが少ない。僕は彼の家にいく途中で電話をした。「アレ切れてたよね、買った?」『アレって何』「…ゼリーだよ」『食べたいの?』メールにすればよかったと後悔した。「もういいよ」『ごめん!困ってるのが可愛かったんだ』電話を切ろうとした瞬間、彼が叫んだ。
2013-01-07 05:33:56なんとか間にあった。会議室へ入った僕はコートを脱ごうとして身を固めた。上だけパジャマのまま来てしまった!焦った僕はそのまま席へついた。「寒い?」彼が心配そうに僕を見た。「…」迷ったが、僕は意を決し本当のことをいった。予備のYシャツとネクタイがあるからおいでと彼が笑顔で僕を誘った。
2013-01-08 05:32:18同じ病院勤めの彼とは職場が離れている。「レントゲンです。床の赤い線を辿っていってください」その先には彼がいる。カルテを受取り人々を案内する度に彼との繋がりを感じるだけで僕は幸せだ。休憩時間になり悪戯に赤い線の上を歩いた。「奇遇だな」正面から笑顔の彼が現れる。僕は思わず抱きついた。
2013-01-09 05:35:49「こんな遠くの映画館でなくてもやってるだろ」「ここじゃないと駄目なの。あ、いた」彼は入口にいる犬に駆けより頭を撫でた。「また恋愛のおまじないか?」「うん、信じるものは救われるっていうじゃない」「なら俺を信じろよ。俺は魔法が使えるぞ」驚き顔の彼の唇を俺はすかさず奪った。
2013-01-10 05:40:31僕が仕事から帰ると床の上に買い物袋を置いたまま、彼がベッドへ倒れ込んでいた。「ちょっと起きて。何買ってきたの?」買い物袋にかけた手を彼に掴まれた。「開くのちょっと待って。格好良く決めようと思ったのにプレゼント選ぶのに精一杯で寝ちゃたんだ。誕生日おめでとう」と彼がはにかんだ。
2013-01-11 05:29:15橋の上を風が通り抜ける。「わっ」よろめいた僕は彼に寄り添った。「飛ばされるなよ」「しがみついていれば平気」「永遠にか」「えっ?」「ずっと一緒にいろよ」「…うん」いつもの橋がやけに長く感じた。橋を渡りきり、そっと腕を外した僕の腰を彼がたぐり寄せる。「暗いからいいだろ」と彼が笑った。
2013-01-16 04:37:03エレベータの扉が開き、人が乗ってくる。僕は携帯電話でメールの返事を打っていた。「下を向いたままとは随分だな。誰にメールだ、やけるな」「えっ!んっ」彼は僕の顎をつまみあげ、唇を貪った。書き途中のメールが送信され、彼の胸ポケットが震える。「自分に嫉妬してるよ、馬鹿」僕は口を尖らせた。
2013-01-17 05:24:10近くでお祭りの音がする。「かき氷食べたかったな…」僕はブランコを漕ぎ、妄想に耽っていた。「おばさんまだ帰ってこないの?」顔をあげるとお隣のお兄さんがいた。「お祭り行かない?俺一人じゃ恥ずかしいんだよね。お礼に何か買ってあげるからさ」「うん!」僕はお兄さんに勢いよく抱きついた。
2013-01-18 05:48:58留学している彼から手紙がきた。僕はロフトに駆けあがり、封を切った。「彼の香りだ。読むの勿体ないな」手紙に頬擦りするだけで胸がときめいた。便箋を抱きしめぎゅっと目を閉じる。いつのまにか寝てしまったようだ。手紙を読もうとした瞬間インターフォンが鳴る。応答するとただいまと彼の声がした。
2013-01-21 04:13:50「図書館は飲食禁止ですよ」「幼馴染なんだからチョコレートぐらい見逃せよ。たくさん本を読んだら甘いものが欲しくなったの」「司書の私を困らせて…。甘ければいいんですね」「おう。えっ、ちょっと!」人気のない通路へ連れ込まれ、彼にキスされる。「足らなければ抱きます」と彼が微笑んだ。
2013-01-22 05:35:37公園でサンドウィッチを食べようとした瞬間、背後から現れた同僚の彼が噛みついた。「僕の卵サンド…」「美味いなこれ」全てを奪われた僕は溜め息をつき立ち上がった。「どこ行くんだよ」「君のいない所」「怒った?ごめん、俺本当はおまえを食べたいんだ」抱きしめられた僕は驚きに身を固めた。
2013-01-23 04:05:54夜のレストランで、彼がジュースを飲んだだけで寝てしまった。「一日はしゃいで疲れたんだな」お持ち帰りはお持ち帰りだが、幸せそうな寝顔をみていると悪さもできない。注文したハンバーグが運ばれてくると彼が起きだした。「悪戯してこなかったね」「食べたら期待に応えるよ」と二人で微笑みあった。
2013-01-24 05:35:11