囚人番号６
@F4EJ2Phantom
永井豪版『マジンガーＺ』の良いところは、敵がマジンガーの操縦者が兜甲児だと知ると、まず彼に狙いを定めてくる部分だと思う。一度ならず二度三度と本気で殺そうとするので、敵が“本気”であることが感じられるし、なによりも“戦い”なのだと思い知るのである。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
暗黒寺警部が身辺護衛に付くことで、この敵味方とも“本気”であることを、読者は皮膚感覚で感じ取ることになる。誰もがマジンガーを操縦できる以上、高校生に過ぎない甲児が戦うことに理由付けが欲しいが、当時としては、あれだけでも非常に画期的だったのではないか、と思う。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
ちなみにマジンガーの所有権は甲児にあるらしい。永井版の「機械獣大作戦」で弓教授が「あれは甲児くんのもので、私には自由に出来ない」と、引き渡しを求めるあしゅら男爵に答えているのだ。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
もっとも、状況が状況だから、時間稼ぎをするための言い訳の可能性もある。が、とりあえずそれを否定する描写や台詞は、本編では描かれていないので、とりあえずは言葉通りに受け取っても良いのではないか、と思う。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
さて、ここで気になるのは、たった一台で少なくとも戦車隊を一蹴する性能を持つ、超兵器の塊であるところのマジンガーＺが遺産であるならば、その相続税はどうなっているのか、ということである。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
事は重大である。なにしろブツは機械の魔神、マジンガーＺ。世界最先端の技術である光子力エンジン、しかも半ば国の研究機関であろう光子力研究所が製作したものより高性能・高出力であることは疑う余地がない。さらには合金Ｚよりも強固な超合金Ｚが用いられている。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
光子力エンジンと合金Ｚは日本独自の技術なので、アフロダイＡの建造が世界的ニュースになったに違いない。とすれば、彼女の性能を遙かに上回るマジンガーＺの出現は、世界の科学者や技術者をさぞや驚愕させたことだろう。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
マジンガーはその戦闘能力だけでなく、搭載されている光子力エンジンやそれを利用したビームガン、さらには超合金Ｚの精製法など、技術面から見てもとんでもなく価値のある存在なのだ。なるほど、ドクターヘルが欲しがるのも無理はない。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
そんなものが遺産なのである。国税庁はさぞ査定に悩んだのではないだろうか？ 私は税や相続に詳しくないのでなんとも言えないが、莫大な相続税が発生したと推測することは容易い。
那珂川
@NkgwKznt
@F4EJ2Phantom マジンガーを所有する法人を作って、その株式を甲児が相続する。で、株式は非公開にした上でマジンガーの稼働を国ないしは公の機関からの受託業務とした上で、運用費用と発注額を吊り合わせて利益を０にすれば、まず、見込み利益が０になります。
那珂川
@NkgwKznt
@F4EJ2Phantom その上で、マジンガー本体の資産価値を取得時の金額として算定（古くから持ってる土地なんかでそういう適用例があります）すれば、相続税は、ほぼ非課税までもってけると思います。もちろん、国の協力が必要ですが超法規を使わず合法で処理できます。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
@NkgwKznt 秘かな期待通り、那珂川さんが知恵を出してくれました。ばんじゃい(^_^) 法人と税については合法でいけるとなると、残るは案の定、「個人の兵器所有」ですね。もっとも、アニメと違って漫画版ではミサイルなどの炸薬を用いた武装はないので、いくらでも手はありますが。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
さらに甲児が相続する“遺産”はまだまだある。本編の冒頭で甲児が言っている、莫大な富を兜家にもたらしている、十蔵の持つ“パテント”である。家屋敷を含めた不動産もあるが、もはやこうなると、その程度は気にもならない。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
真面目に考えていると頭が痛くなるが、たぶん、これらの諸問題は、超法規的に処理されたと考えるのが妥当だろう。そうでなくては、機械獣軍団と戦うどころの話ではなくなるからだ。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
相続税については、マジンガーの運用経費などを捻出するため、十蔵の遺産を元手に公益社団法人を設立するのだ。特定公益増進法人ならば、一定の要件を満たせば寄付金は税額控除の対象になる。ちなみになにが公益なのかと言ったら、むろん、機械獣から日本を守ることだ。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
超法規的措置についてだが、法務省あたりからものごっつい反発が予想できるが、先に述べたように、この世界は機械獣が絶え間なく襲来するという異常事態、要は戦時にも似た状況下に置かれているのだ。自衛隊では相手にならない以上、政府としてはマジンガーを当てにするしかないという現実がある。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
こうしてはじめて兜甲児は、気の遠くなる相続税などの諸問題から逃れられるのである。さて、“相続”についての言い訳は出来たが、すると逆説的に別の問題が浮き彫りにされてくる。
囚人番号６
@F4EJ2Phantom
操縦が難しいから？ それはない。パイルダーはバイクに良く似た操縦系、つまり容易に操縦できることが本編で示唆されている。実際、甲児どころかシローまでもが操縦した。ゆえにこれは理由にならない。
