特別講義「新人賞の落とし穴」@榊一郎

榊一郎先生による、新人賞を目指すラノベ作家志望者への特別講義。レーベル選び、ネタの作り方、やってはいけないこと、応募時の注意など。 後半は少し時間をあけて、伏線とシリーズ化について。 ※後半部分で内容が一部本題から逸れていますが、公開講座の記録的なノリでそのまま収録してあります。 続きを読む
小説 出版 ライトノベル ストレイト・ジャケット すてプリ 捨てプリ スクラップド・プリンセス 創作 新人賞 ラノベ 文芸 榊一郎 ポリフォニカ ストジャ
55
榊一郎 @ichiro_sakaki
仕事の合間にまた呟いてみる。色々自分でも整理がてら。割とよく言われる「新人賞の落とし穴」
榊一郎 @ichiro_sakaki
昔から特定レーベルの特定作品がヒットすると、その後追いタイプの話が投稿作に増えるという。これはもう老舗・富士見書房から、新興のGAやMFでもよく聞く話。ついでに言えばプロでもヒット作の後追いを(望んで望まずにかはさておき)やる場合もある。
榊一郎 @ichiro_sakaki
まあ類似的な作品を投稿する気持ちはよく分かる。それはそのレーベルで売れているという事であり、だからこそそういう作品の顧客がそのレーベルにはついている、だから同じタイプの作品は有利、という考え方。ライトノベルをレーベル単位で見る様になった昨今は特に顕著。
榊一郎 @ichiro_sakaki
まあいわゆる安全パイ的な考え方ですな。まあ確かにまたそういうタイプの作品を求めているレーベルも在る。だが大抵の場合にそのレーベルのヒット作と同タイプの作品は、余程完成度が高いか、同タイプと思えない位の突出した個性が無いと、最終的には喜ばれない。
榊一郎 @ichiro_sakaki
当たり前っちゃ当たり前。ポリフォニカでいえば、同じタイプの話を、ポリフォニカ以上に売れる作品に仕上げなければ、「じゃあポリフォニカ出しときゃいいじゃん」になっちまう訳で。勿論「同じ位売れるなら弾数として欲しい」って考え方はあるんですがね。
榊一郎 @ichiro_sakaki
ただ、よく考えると「同じタイプの作品が延々と続けてあたる(アニメ化する?)」レーベルって稀な気がする。単に受賞するだけじゃなくて、その後の事も考えるなら、オンリーワン性は確保しとかないときつい。
榊一郎 @ichiro_sakaki
だからっつって、じゃあ、「今までなかったもんな!」とヒロインが次々陵辱して殺されて主人公も半殺しになって、しかも失意の内に死んでお話終わり、とかそんなもん書いてもカテゴリエラーどころか誰も喜ばない訳で。
榊一郎 @ichiro_sakaki
ましてや、ライトノベルで「失楽園」みたいなの書いても本当にカテゴリ・エラー。
榊一郎 @ichiro_sakaki
「じゃあ何書けばいいんだよ!」と皆思う訳ですが。それ以前の問題として、自分がそのレーベルの本を買いに行って、自分の投稿作がそこに刊行されて出ていた場合、買うかどうか、というのから考えた方がいい。
榊一郎 @ichiro_sakaki
ちょっとツンデレな女の子と仲良くなって冒険活劇したいと思えば、MFなら「ゼロの使い魔」買うでしょ? 人気作だし作者がベテランだから保証されてるもんね。面白さ。同じ要素を求めるならそっち買っておく方が安全。
榊一郎 @ichiro_sakaki
かといって全然違うものを買いに行くかというと、そうでもない訳で。ということは、変に気負って考えずに「このレーベルでこんな話出たら俺買うのになあ」みたいなのを追求すればいいわけで。  
榊一郎 @ichiro_sakaki
同じジャンル、近いタイプではあるけど、既存の作品に対して感じた不平不満ってのがあるとしたら、それを解決した物語にするとどうだろうか?
榊一郎 @ichiro_sakaki
まあ例えばさ。手前みそな話で恐縮だけど。 ポリフォニカね。私の「赤」は主人公が普通の学生、あるいは神曲楽士で、基本は街の便利屋みたいに活躍する話になってますが。 きっと思う人居る筈なんですよ、「なんか精霊って良い奴らみたいに一律に書かれちゃったりしてるけど、本当はどうなん?」
榊一郎 @ichiro_sakaki
「こんな社会が成立するなら、精霊犯罪とかもあるんじゃね?」「そしたらそれを解決する刑事達の話ってどうかな」「勿論、精霊と人間のコンビで。そしたら刑事物の黄金パターンじゃん」
榊一郎 @ichiro_sakaki
ハイ、おわかりですね。「ポリ黒」はそうやって出来ました。大迫純一師のポリフォニカに対する疑問・不満からアレは生まれているのです。勿論、それを指さして「榊、これ矛盾するじゃん、不完全じゃん」と言って叩いてもえるものはない。
榊一郎 @ichiro_sakaki
むしろ「こうしたらもっと補完的に面白くなるぜ!」的な提案があって、マナガとマティアは生まれてきたのですよ。
榊一郎 @ichiro_sakaki
よく学校で教えていると「面白い作品だけを読みたい」「つまらない作品は出来るだけ避けたい」「だから面白い作品だけ教えて」という生徒さんがいる訳ですが。まあ気持ちは分かるんですが、不満や違和感、そういったものも逆手にとると、武器になるというお話。
榊一郎 @ichiro_sakaki
@hiroro2510 そうですね。厳密に言えば精霊雷というより、精霊そのものが言うなれば魔水に相当する訳ですけども。「それが在る世界はどう変わるか」的な要素。
hiro @hiroro2510
@ichiro_sakaki ポリフォニカで気づいたんですが、魔水の話って精霊雷と同じ考え方ですよね。
榊一郎 @ichiro_sakaki
@hiroro2510 まったくその通りにございまする。
あきさかあさひ @asahi_a
@ichiro_sakaki ご無沙汰しております、あきさかあさひです。新人賞についての話と前置きにありましたが、充分勉強になると感じて拝聴させていただいています。
榊一郎 @ichiro_sakaki
@asahi_a 御無沙汰しております-。つか既にデビュー済みのプロの人は生暖かく見守ってくださいよ、私が恥ずかしいw
あきさかあさひ @asahi_a
@ichiro_sakaki いえいえ、大変ためになるお話だと思っています。以前に拝聴したお話と重複する部分も多いですが、こうして改めて文章に起こしていただくと復習になるというか(いや自分でメモっておけって話なんですが(苦笑))とりあえずお話の邪魔になるので、これで黙ります。
榊一郎 @ichiro_sakaki
よく「ラノベ作家になるには?」的な質問をすると、大抵の人が「沢山読んで沢山書け」と言いますが、この場合、「沢山読む」というのは、「玉石混淆、とにかく傑作も駄作も読め」という意味です。
残りを読む(226)

コメント

皆川悠希 @yukiminagawa 2010年8月25日
今日のお昼頃までの分を追記。これでワンセットですね。 途中で話がそれますが、公開講座の記録的なノリでそのまま収録してあります。