「完結している小説」の定義

まとめました。
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榊一郎@来年度のスケジュールを模索中♪ @ichiro_sakaki

基本ラノベ作家なのですが。最近はゲームとかアニメとか漫画の脚本その他の仕事の方が多かったりも。まあ物語系文筆業の何でも屋とでも。あ、巻き込みリプには基本的に返事いたしませぬので、どうかひとつ(何?


 

榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

講義終了して帰宅中。しかし定期的に「完結している小説」の定義を聞きに来る生徒さんがいるな。

2016-10-17 18:52:00
鈴木輝一郎@『何がなんでも長編小説が書きたい!』(河出書房新社)発売中! @kiichiros

小説を書くとき自分のスタンスを決めよう 1)小説を書きたいのか 2)ほかに就職先がないから小説家になりたいのか 3)趣味として書きたいときに書きたいように書きたいのか どれがいいか、ではなく、方法論が違うので。 鈴木輝一郎小説講座>www3.famille.ne.jp/~kiichiro/#Anc…

2016-10-17 21:11:10
れーじ @le_ji

@ichiro_sakaki お疲れ様でした。完結している小説……お話が完結しているということ以外に何が(混乱

2016-10-17 20:07:51
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

@le_ji ああ、要するに新人賞に応募する作品の条件で、きちんと「お話が完結している事」というのがよく話題になるでしょう。あれですよ。投げっぱなしの「書きかけ」で応募するなと言う意味なんですけどね。

2016-10-17 22:19:33
れーじ @le_ji

@ichiro_sakaki ああ、なるほどです。一巻完結型の作品が少ない弊害……

2016-10-17 22:21:51
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

定期的に「新人賞に応募する作品は完結している事を条件としているが、この場合の完結とはなにか?」的な事を尋ねてくる人がネットにもリアルにもおられますが。これは元々「思いつきを書き殴っただけの、書きかけ原稿を送られても困る」という意味の注意書きだった筈なのですが――

2016-10-17 22:21:37
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

ラノベに関して言うと受賞してそのままシリーズ化という作品も少なくないので、「あの受賞作、完結してないじゃん! 続き出てるじゃん!」と混乱する人達が出てくる訳ですね。まあ、漫画の編集部にも、「単行本で全50巻の大河ファンタジー構想」の出だしの3頁とかを持ち込む人がいるらしいので、

2016-10-17 22:23:57
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

(というかそういう漫画家志望者に私も一度会った事がある)そんな作者にお話を「書ききる」能力があるかどうかもわからない状況で、プロデビューさせたり、ましてや50巻構想に付き合う酔狂な編集部はないわけですが。だからこそ、きちんと「一本書ききれる」かどうかが問われる訳ですな。

2016-10-17 22:26:06
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

で、まあそういう注意書きが新人賞原稿の応募規定に添えられる事が多いという現状になった理由はさておき。具体的に、どうなっていれば「完結しているか」なんですが。多くの人が、なんというか、「書き手の目線」でしか見てないので分からないんだろうなあと。

2016-10-17 22:28:20
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

そもそも、書きかけ、投げっぱなし、が何故、いけないのか。世の中には未完のプロ作品なんてのも山ほどありますしね。でもこれは、読者、もしくは編集者目線で見ると案外判別がつきます。 要するに、投げっぱなしの書きかけ作品は、読者の側からすれば「読み切った」という満足感が得られないですし、

2016-10-17 22:31:27
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

編集者としても、一巻が売れなければ、二巻が出せない事も多い現状で、一巻分の枠組みに納めて一端、物語を読み手が納得出来る形で「落ち」させる事が出来るかどうかは重要。という事はつまり、世界が終わらなかろうが、主人公が未だ生きてようが、旅の途中だろうが、

2016-10-17 22:33:12
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

読者が読んで「なるほど、いい物語だった!」と納得出来れば「完結」してるんです。具体例を挙げましょうか。前に一度「同じタイプの物語構造」という意味で比較例に出した、「西遊記」と「宇宙戦艦ヤマト」――

2016-10-17 22:34:24
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

「生きて戻りし物語」という意味ではどちらも同じです。天竺にお経を貰いに行くのか、イスカンダルにコスモクリーナー(コスモリバースシステム)もらいにいくのか。物語の面白さはその途中にある苦難を主人公達がどう乗り越えるかなのですが――

2016-10-17 22:36:02
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

例えば「西遊記」の方。こちらは、「有り難いお経」の中身や、それを三蔵法師が手に入れた「先」を気にしている読者がどれだけいるか。一方、「宇宙戦艦ヤマト」で、「俺達の旅はこれからだ!」とか「俺達はまだこの長い坂を上り始めたばかりだ、イスカンダルという(以下略)未完」で納得する人が、

2016-10-17 22:38:07
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

――どれだけいるのか。「西遊記」の場合、基本的にはお経だの何だのは、冒険活劇を回す為の舞台装置であり理由であり、極論すれば、作劇論でいうところの「マクガフィン」であって。その内容を読者は気にしていない。(多分)

2016-10-17 22:43:02
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

最近の例でいえば、あれだ、「ガンダムユニコーン」の「ラプラスの箱」とかが典型ですね。お話を転がすためのアイテムであって、中身はなんでもいい的な。

2016-10-17 22:43:54
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

では、「宇宙戦艦ヤマト」の場合どうかというと、やっぱり、ヤマトが「地球を救えるかどうか」が物語を見ているお客さんの最も重要な関心である筈で、そこを「救えたかどうかは、読者さまの想像にお任せします☆」とかやると怒られます。当然。「地球滅亡まであと●●日」とかやって煽ってんですし。

2016-10-17 22:45:53
れーじ @le_ji

大人の理由というか商業上の理由というかで「俺たちの戦いはここからだ!」エンドにしないといけない場合だって商業でやってたら遭遇するこちになるんだ。新人賞はもしかしたら話を最後まで完結させてあげられる一番の機会なのかも知れないんだ。

2016-10-17 22:47:03
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

こう考えると、要するに、読み手が「あーもう、最後まで見せてくれよ!」と不満を抱えるかどうかが「完結しているかどうか」の線引きであって、主人公が生きていてそのまま、次の物語に繋がっても、まずは、一冊、納得出来るオチがついていれば、伏線を全て回収していなくともいいわけで。

2016-10-17 22:48:36
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

逆に言えば、主人公死のうが、世界が滅びようが、必要とあれば続編書くのがプロの作家ってもんですから、その辺、機械的に「主人公の人生が終わってないから完結してない」とか「世界の謎が全て解けていないので完結してない」とか「二巻書けそうな余地があるので完結してない」とか考えるのは間違い。

2016-10-17 22:50:34
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

例えば私のデビュー作の「ドラゴンズ・ウィル」は最後に主人公死んでますから、そういう意味で「完結してる」と簡単に判断できそうですが、あれ、一応、私続編書いてますし(主人公の息子を主人公の片割れにしてる)。逆に、

2016-10-17 22:52:24
榊一郎@D4DJのゲームは今のところあくまでシナリオ監修ですよー。 @ichiro_sakaki

比較するのも恐れ多いですが、同じファンタジア文庫の基礎を築いた神坂一先生の「スレイヤーズ」の場合、ヒロインも相棒も死んでないし、世界の謎は一杯残ってますが(郷里の姉ちゃんとか)、一巻を読み終えると「面白かった!」と満足できる構造になってます。

2016-10-17 22:53:54