《福島に住む人たちに受け入れてもらえる「避難支援」ってなんだろう?》

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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「『避難の権利』を訴えるなら、今福島で暮らしてる人の気持ちを傷つけないように配慮して欲しい」という趣旨の話を書かれ、{はたしてそんなことが可能なんだろうか?)と悩みながら、ここ数日を過ごしている。

2013-01-29 22:51:17
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

とりあえずの結論。無理!!「今福島で暮らしている人」の中には、「福島はそもそも深刻な汚染を受けていない」という人もいるし、「確かに汚染はされたけど専門家が言うように健康被害が出ない程度だ」という人もいるし、「健康被害が出るかもしれないけど気をつけてるから大丈夫」という人もいる。

2013-01-29 22:54:00
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「健康被害が出るとは思うんだけど、それほど大したものじゃないだろう」という人もいるし、「健康被害が出たとしても、その分のリスクと経済的心理的プラス面を考えると避難しないほうが良い」という人もいるし、「たとえ何人死んでも、ふるさとである福島からは離れない」という人もいる。

2013-01-29 22:56:30
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「子どもに健康被害は出る可能性があるから非難や保養をさせても良いけど、ここで生産活動を絶対に続けたい」というひともいれば、「子どもの健康は俺には分からない。俺にできるのは、今、ここで、復興に全力を尽くすことだけだ」という人もいる。

2013-01-29 22:58:57
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

さらにその中で「子どもや孫と一緒に住めないのだったら、私も生きがいがなくなるし、生活が不便になるから一緒に住みたい」という人もいれば「私1人で大丈夫だって言うのに子どもや孫がどうしてもじいちゃんばあちゃんと一緒にここに住む」という人もいる。

2013-01-29 23:01:33
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「作物を作らないと金にならないし東電はまともに金を払ってくれないから、仕方なく作物を作って出荷する。でも自分家では食えない」という人もいれば、「これまで通りに作るし、子や孫にも食わせる」という人もいる。

2013-01-29 23:03:43
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「庭で野菜を作って食べ、ご近所にも分けるのが生きがいだから、お互いやめられない」という人もいれば、「原発事故の後、もう家庭菜園はやめた」という人もいる。だけど、共通してることもある。もう狩猟をしても、汚染の為に食べられない鹿やいのししの狩猟に出る人は減った。

2013-01-29 23:07:54
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

ここまで、農業と農作物の話を主に書いたが、農業は福島県での生活の一部分に過ぎない。県内農作物に全く関係なく生活することも不可能ではない。しかし、そんな限定された範囲でも、これだけ沢山の違いがすぐに思いつくのだ。「福島の人の心」って、何を焦点にして考えれば良いのだろうか?

2013-01-29 23:10:21
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

では次に、福島県と自主避難について考える。前提として理解して欲しいことは、今でも福島県民の中では、周囲の自主避難を、ご近所親戚中で大賛成して盛大に送り出すとか、一族郎党引き連れて別天地に移るとかいうことは行われていない。福島県は今も、県から自主避難者が県外に出ないよう努力している

2013-01-29 23:13:12
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

自主避難に関して、福島県に残る人の気持ちはどうだろう?例えば子どもの学校。自主避難の際に、はっきり「避難」だと告げずに学校を離れることになった例を多数聞いた。教師や学校が、きちんとお別れの場を作ってくれないことが多いからだ。(我が家もそうだった)

2013-01-29 23:15:18
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

自主避難が「金持ちのやることだ」というのは、大きな間違いだ。家族そろって海外に移住する、というような例ならばお金持ちの人がいるかもしれないが、大半は経済的に厳しい母子避難だ。そして、母子避難を決める際に、軋轢が発生することが多い。

2013-01-29 23:17:08
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

まずは母親がわが子の健康と将来を心配する。そこで子どもの父親に相談する。父親が避難を承諾し、仕事についている場合、妻と子どもを経済的に支える為にも残ることを選択する例が圧倒的に多い。しかし、父親がすんなり避難に同意しない例がかなり多い。そのまま離婚に繋がる例もある。

2013-01-29 23:20:29
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

また、母親が避難を希望した場合、舅や姑が反対する場合も多い。「嫁と子どもに逃げらっちゃなんて、外聞わるいこと」となるか、「あそこのうちは、避難できるぐらい金があって良かったない」などと言われる羽目になりかねない。

2013-01-29 23:23:00
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

何よりも、祖父母自身が、孫の笑顔を支えに毎日を暮らしているのだ。孫の笑顔を毎日見ることができない生活・・・・・・。それまでの人生の、いわば「果実」が無くなってしまうようなものだ。

2013-01-29 23:24:56
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

さらに、息子が仕事をし、自らが年老いて体が不自由になったときにどうするか?可能ならば、家族の手を借りて自宅で過ごす時間を、可能な限り増やしたい。それが人生の目標だった人が多いのだから。

2013-01-29 23:26:38
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

さて、これでも私はずいぶん、抑え目の話を書いてきた。福島に残った人が、県外に避難した人たちに行ったことの中には、人として完全にアウトだろうという話や、法律的にもアウトだろうという話も多数あるが、それは書かない。そういう話を福島の人全般の話にすり替えるなら「福島に住む人への攻撃」だ

2013-01-29 23:29:40
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

こういう状況を踏まえて、私はもう一度、改めて考えるのだ。「福島の子ども・被災者を支援する」為に最も効果的な方法は何か?それは、子どもに対する以上に高齢者に手厚い支援を行い、その結果として子どもたちや若者が疎開・保養・避難できるようにすることだろう。そうしないと動かないだろう、と。

2013-01-29 23:32:51