の「ドラえもん!」 ど「お前という男、目に焼きつかせてもらったぜ」 の「でも僕は何も…」 ど「お前は逃げなかった…今はそれで十分だ。ゆっくり休んでろ」 じ「男同士の喧嘩に、無粋な真似をするじゃねえか」 ど「男同士?俺には、男は坊主一人しか見えなかったけどなぁ?」 じ「なんだと!」
2012-11-21 02:32:50ど「悔しかったら、男を見せてみろ!」 じ「やってやらあ!」ブギャン! 正面で拳を受けるドラえもん 出木杉「まともにくらったな」 の「ドラえもん!」 じ「へへっ、どうだ」 ど「…甘いなぁ、まるでハバナ・ビーチのような甘さだ」 出「すごい…」 じ「俺様の拳をに受けて、なぜ立てる…?」
2012-11-21 02:33:35ど「そんな甘い酒、男の飲み物とは言えねえ。男だったらストレートで決めてみろぉ」 じ「そんな…嘘だ…」 ど「俺が男の飲み方というものを教えてやろう」 じ「う…うるせえ!青狸が調子に乗るんじゃねえ!」 ど「言うじゃねえかジャイ坊」 出「ふふ…ここで青い殺し屋の戦いが見れるとはな…」
2012-11-21 02:34:50第四話
ビュウンッ! 出「速い!一瞬で剛田の後ろに」 ど「男が背を向けていいのは、女だけだぜぇ」 じ「調子に乗るんじゃねえ!」ブルン! の「やったあ!空振り」 出「それだけじゃない。避けたと同時に、上手くジャイアンの懐に入った」 じ「なに!?」 ど「一発で決めてない時点で、お前の負けだ」
2012-11-22 04:51:09ドラえもんは弓を引くように右手を構え、胴体を大きく後ろにしならせる。そして左足を大きく踏み込み、一拍の溜めを作る。その間ジャイアンは先の攻撃の直後で、咄嗟に体が動かせないでいた。 ど「人生も同じだ。ただの一発で大きく変わっちまう…いくら気を付けてもなあ、後悔は絶えてくれねえ…」
2012-11-22 04:52:02溜めの間、その腰はみしみしと軋んだ音をさせる。フリーの左手は確実に獲物の顔面に照準を合わせている。その時のジャイアンは、打撃を繰り出した腕を戻しつつ、後ろに逃げようと足が動く。しかし、もう遅い。 ど「人生に後悔しない選択肢なんてねえ。大事なのは、酒の旨い肴にできる後悔を選ぶ事だ」
2012-11-22 04:53:22ど「そのために、今を生きるんだあああ!」 矢のような拳を解き放つ。踏み出した左足が軸足となって、回転力が上がり、放たれて尚もその威力は増してゆく。矢と同様の凶器と化した拳は、正確にジャイアンの顔を射ぬき、その巨体は宙を舞った。 出「あれが…伝説の一発…」 ≪オン・ザ・ロック!!≫
2012-11-22 04:54:33インターバル
第五話
出「腕だけじゃない。体全体を余すことなく利用した動き。腕力だけじゃない。129.3k全体重を、惜し気も無く拳に乗せた打拳。…まさに珠玉の一発」 ど「それだけじゃねえ」 出「何?」 ど「目に見えるものしか見えないようじゃあ、まだまだだな。ただ勉強できても女は落とせねえぞ、デッキー」
2012-11-25 03:01:53出「その名前で呼ぶな!」 ど「俺がこの一発に込めてんのは腕力や体重だけじゃねえ、“誇り”だ」 の「誇り…?」 ど「くだらねえもんでなあ…そんなもんがあるから、人生も生きづらくなる、 の「ドラえもん…」 ど「でもなあ、それがねえと生きていけない…。誇りがあるから男は強くなれる」
2012-11-25 03:03:35ど「本当にくだらねえ、男という生き物は…。だが、悪くない」 の「ほんとにね…・」 ど「ふん…性にもなく説教臭くなっちまったな。ジャイ坊も完全にのびちまいやがって…デッキー!後はまかせたぜ」 出「だからその名前で…まあいい。わかった」 ど「さてと…そろそろ帰るか、坊主」 の「うん」
2012-11-25 03:04:49