以前、NHKの番組の中で精度の高いレンズを磨く職人が指先の指紋の凸凹を使ってレンズの傷や歪みを知るという話があり、指先の神経の密度はそこまで高くないだろうと疑問に思ったのだが、指を滑らせる事で感じる皮膚の伸縮や振動などから情報を得るのではないかとふと思い当たった。
2010-08-26 18:56:13@kajimoto http://bit.ly/9eR7Ck と、いうような事を考えたのですが実際どうなんでしょう? そういえば長谷川研究室のスパイダーで振動によって物の硬さが知れるというのは体験させてもらいました(学生でもないのに質問してスミマセン)
2010-08-26 20:44:06@yoh7686 はい、そのとおりだと思います。一番敏感な振動知覚の受容器(Pacini小体)は1um以下の振動を感知しますが、空間解像度はヘタをするとcmオーダーです。一番敏感な周波数は200Hz位です。
2010-08-26 20:47:20@yoh7686 ですからいわゆる「職人は○○な細かさの…」というのは大抵、指の運動によって振動に変換して知覚しています。
2010-08-26 20:48:26@yoh7686 ちなみに空間分解能の高い圧覚受容器(Merkel細胞)は逆に振動は感知できません。点字を読むとかはこちらが担当します。
2010-08-26 20:50:04@kajimoto ありがとうございます。長年の疑問でしたが腑に落ちました! そういった皮膚感覚などへの理解が職人の世界をもう一歩進めたりするのではないかと夢想してしまいます。武道などもそうですね。
2010-08-26 20:52:25@yoh7686 ちなみにPacini小体は高周波振動を担当するということは、衝突感を担当するということでもあります。スパイダーが見事に金属的な硬さまでも表現できるのはPaciniを刺激出来ているからです。
2010-08-26 20:53:32@yoh7686 スパイダーが金属衝突感覚を出せた当初は制御のフィードバックループを10kHz以上(100kHz?うろおぼえ)にしたはずで、その結果として表現可能領域がPacini領域に達していたということです。
2010-08-26 20:57:30@yoh7686 今の長谷川先生の研究ではPacini刺激成分だけを抜き出して同じことを実現しているのでそこまで高速なフィードバックは要らなくになったと聞いています。以上長くなりました。
2010-08-26 20:58:16@kajimoto 私のそのあたり用語あまり詳しくないのでいろいろ調べましたが、機会刺激受容体の分布や構成など考えてみるだけで面白そうです。基本的には刺激によって変形し、電位の変化によって感覚を得る、大きさと構造の違いによって様々な種類の刺激に対応すると理解しました。
2010-08-26 21:28:08@kajimoto まさにアンテナと同じですね。スパイダーがVRの入力機器として優れているとのは、持った球を通して刺激を得るという感覚がごく自然で受け入れやすいからだと思っています。このあたりの「設定」はVRにおいては非常に重要ですね(達成可能/想定可能の一致という観点で)
2010-08-26 21:30:25@kajimoto @yoh7686 10kですね。僕はその話を聞いて、聴覚と触覚は周波数特性と分解能が少し違うだけの振動センサなんだなと感じました
2010-08-26 21:31:21@kajimoto 私も10KHzという数値はどこかで聞いた気がします。おそらく@drinami先生から。今のところ私はPS3のMoveやXBOX360のKinectよりスパイダーを家庭に置きたいです(笑
2010-08-26 21:34:28@drinami @kajimoto あ、時間差で(笑) 一つの感覚や一つの受容体に強く訴えかけるものはわかりやすいが、複数の器官に少しずつ訴えかけ意識に上りにくい、言葉にしにくい感覚を芽生えさせる事にVRの可能性を感じています。味覚で言えば風味や出汁のような。
2010-08-26 21:41:20@drinami ありがとうございます。確かに10kHzでした。@yoh7686 参考文献はこちら http://bit.ly/bVybIn ただ制御周波数が10kHzというのは、音と違ってサンプリング周波数という話ではないのは注意が必要です
2010-08-26 21:42:26@kajimoto @kajimoto 更新周波数という言葉そのものが耳慣れないのですが、検索すると必ず長谷川先生のお名前が一緒に出てきますね(笑)
2010-08-26 21:47:43@yoh7686 私も最近マルチモーダルが単なる足しあわせ以上に重要だと強く感じています。リアリティは各モーダルの示す情報の交差する所にあると思うからです。
2010-08-26 21:49:34人間の感覚についていろいろ考えてみると、生物…というか自律的に活動しようとする物にとってセンサーをどこに配置するかというのは重要な問題だ。その設計によって何に敏感かが変わる、それはどんな生き方になるか、という話にほぼ等しい。
2010-08-26 21:52:05@kajimoto @yoh7686 そうですね.最初の触/聴覚体験はPHANToMのデモで弦をはじいた感覚提示をInterval Researchでやっていて,その音をモーターをスピーカーとして出していたのを聞いたときでしょうか
2010-08-26 21:52:13AIの場合メモリの中に答えがあるのでそんな問題は無視できるのだが、そこをあえて遮断する事で生物っぽくなるわけだ。我々と違いゲームの中のAIにとって視覚や聴覚というのは課せられた制限となる。
2010-08-26 21:52:16@yoh7686 で,家庭用SPIDARも良いですが家庭用ゲームでは構造/制御の簡単さからいっても @kajimoto 先生のスピーカー触覚が一押しです
2010-08-26 21:53:59@kajimoto 複数の感覚を再現するVRによって、デジタルな世界にリアルな感覚を与える。ARによって新しい感覚を与えたり既存の感覚を伸ばしたりすることによって、これまでになかった感覚を得る。夢が広がります!
2010-08-26 21:56:52@drinami @kajimoto スパイダーは確かに強度やメンテナンス的に厳しいですね。機械的フィードバックを得ようとすると常にその問題がつきまとってしまう。スピーカー触覚、先日の気配の話からもたいへん興味を持っています。チャンスがあれば体感してみたいものです!
2010-08-26 21:59:26@drinami まさにそうですね。海外ゲームに多くなってきたパターンですが、ゲームを作る…作って試してを繰り返しそこに法則を得る事こそいちばん面白いのでそこを遊びそのものにしてしまう。
2010-08-26 22:03:24