LSの期末試験の採点および講評作成を終えて。メモの伝聞性が問われうる事案で、安易に何でも要証事実を「メモの存在自体」とするのはやめましょう。要証事実を「メモの存在自体」としたときに、当該事案の争点との関わりで証拠として用いる意味・実益があるのか考える方がよいでしょう。(続く)
2013-02-08 22:57:17また、「メモの作成者の精神状態を表すから、知覚記憶を経ないので伝聞法則の適用外」という論理は、作成時の精神状態を証明するなら成り立ちえますが、作成者の過去の事実についての認識や過去の精神状態を証明するなら、知覚記憶を経ているので同じ論理は適用できません。以上、やや気になったので。
2013-02-08 23:02:40要は非伝聞になる範囲は考えられているより、ずっと狭いということ。イメージとしては、明らかに危険性が低いもののみが非伝聞。
2013-02-08 23:06:32ちなみにメモが非伝聞とされる場合はおそらく非供述証拠として考えても問題がない場合。他の証拠から確定できる事実と完全に符合しているとか。
2013-02-08 23:10:20どの犯罪類型が証明の対象になっていて、どの証拠や客観的事実が存在するのか、それを踏まえ当事者はどのように争っているかを確認したうえで当該書面等が何を証明することになるといえるのか、それが要証事実を把握するうえで不可欠。要証事実だけ、問題となる書面等だけで考えるとドツボにはまる。
2013-02-08 23:12:26@tsukasavi6 いやいや恐縮です。要証事実の捉え方一般についても言及されていたと記憶しています。
2013-02-08 23:15:39これのことだろうね→三好幹夫「伝聞法則の適用」大阪刑事実務研究会編『刑事証拠法の諸問題(上)』60頁 http://t.co/eGySfXCu
2013-02-08 23:16:25【伝聞証拠に関する論文メモ】①三好幹夫「伝聞法則の適用」大阪刑事実務研究会編『刑事証拠法の諸問題(上)』60頁②大澤裕「伝聞証拠の意義」争点3版182頁③金築誠志「伝聞の意義」刑訴百選5版178頁④堀江慎司「伝聞証拠の意義-犯行計画メモの証拠能力-」刑事法ジャーナル31号37頁
2013-02-07 01:12:38ちなみに、伝聞法則の問題でいきなり伝聞法則の趣旨云々を論じる答案があるが、これはいかがなものかと。いわゆる形式説は320条1項を限定解釈説なので、限定解釈する理由を示すべきでしょう。
2013-02-08 23:18:50伝聞の問題で悩んでいる学生の書いている答案は、問題となっている証拠から、あ、「あの非伝聞の類型だ」、「あの伝聞例外の類型だ」とひとっとび。その間の説明もひとっとびなので、条文もうまく使えていないし、説明もコピペ同様。しかし、結局事実の把握や評価なしで解答できるはずもなく・・・。
2013-02-08 23:19:54立証事項は犯罪態様と被告人作成の書面における記述内容との一致。それによって、被告人の犯行への関与が推認されます。とか、立証事項は共謀の存在で、それは書面中にある被告人の作成時における犯行の意図と、そこにある共謀者間の確認の署名によって推認されます。書面は意図の部分は(ry
2013-02-08 23:21:42伝聞は、その供述ないし書面が伝聞証拠に当たるかっていう思考ではなく、その供述ないし書面が1.何を立証しようとしてるのか、2.そのときいわゆる供述過程の誤謬の入り込みが問題となるかって思考でやればいいと思う。存在とか内容で考えるとアレ感。
2013-02-08 23:53:58