「ピアスド・ハート・ハーツ・エブリシング」#4

アズニィ @az21friday

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ニンジャスレイヤー・イミテーションストーリーズより「ピアスド・ハート・ハーツ・エブリシング」#4

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(あらすじ：売れないパンクバンドのギタリスト、ドウジ。理不尽な暴力に襲われ、仲間と恋人を喪い、なおかつ瀕死の重傷を負った彼に、ニンジャソウルが憑依。復讐のニンジャとなった)

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(ヨタモノ、ヤクザ……ニンジャとなった彼は、彼女を辱めた男達を慰霊のために殺して行く。だが、復讐の過程で殺したヤクザは、ネオサイタマを闇から支配する組織、ソウカイヤの舎弟であった。彼の前に、ソウカイヤから派遣されたニンジャが現れる)

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(そのニンジャすらも難なく撃破した彼。復讐は成るかと思われたその時……彼の前に、黒曜色のニンジャ、ダークニンジャが現れた。彼が与える圧倒的な痛みの前に、ドウジのニューロンは焼き切れ……彼は邪悪なニンジャ、アゴニィと成り果てた)

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ドウジのニューロンがソウルに飲まれてから一ヶ月後、トコロザワ・ピラー最上階！「ムッハハハハ！イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」 1

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こ、これはいかなる惨状か！？アルマーニのスーツを身に纏った黄金メンポの男が、もう一人の男を笑いながら切り刻んでいる！クネクネと身を捩らせる男！耐えがたき苦痛がゆえか……いや、よく見ていただきたい！ 2

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男の顔は愉悦に歪み、口許はだらしなく開いて涎を垂らしている！ブ、ブッダ！これはまさか……そういう倒錯プレイなのか！？「グワーッ……あー、イイーッ……！」ナムアミダブツ！ 3

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「どうだアゴニィ＝サン。痛かろう」黄金メンポの男……邪悪組織、ソウカイ・シンジケートの主、ラオモト・カン……は、悦ぶ男に話しかける。「ハイ、遥かに良いです、カラテが満ちます、幸せです……あー、イイ……」 4

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この男、アゴニィに取りついたニンジャソウルは……読者の中にニンジャ研究家がいるならお分かりだろう。それは、イタミニンジャと言われるクランに属するニンジャである。彼らは、敵から与えられたダメージをカラテと快感に変換できるジツを持つのだ！ 5

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「ムッハハハハ！よくやったアゴニィ＝サン！貴様の働きで、ネオサイタマの覇権はまたひとつワシに近づいた！」「ありがたい幸せ……そうすれば貴方が痛みをくれる……私は働きます……痛み……イイ……！」「ムッハハハハ！」ラオモトの笑いが響き渡る！ 6

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「ときに、アゴニィ＝サン。貴様はやけにヤクザとヨタモノを目の敵にしておるな」「……アー、理由は……忘れてしまいました……ですが、奴らを見るとソウルの奥底が疼くんです……一人残らず、オブジェにしろ、と……」「ムッハハハハ！素晴らしい！その理不尽な邪悪さ、ワシの兵にふさわしい！」 7

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ラオモトは笑いながらボタンを押す。すると、アゴニィとラオモトの中間の床が開き、箱が現れた。「開けよ、アゴニィ＝サン」「ハイ」その中には、クロスカタナが彫り込まれた大量のタタミ針！「ラオモト＝サン、これは」 8

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「ワシからのボーナスよ。イタミが足りなくなれば、その針で身を刺せい」「オ、オオ……！わかりました！ヨロコンデ、自分に刺します……！」ブ、ブッダ！これはラオモトからの残虐行為手当だ！ 9

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「貴様はその残酷さで、思うまま逆らうヨタモノとヤクザを殺せ。ソウカイヤを甘く見ると死ぬ。それを知らしめるのだ」「わかりました……！おお、オ、オブジェ！」 10

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おお、ナムアミダブツ！彼の記憶には、もはやドウジだった頃の記憶は無い！あるのは快楽への渇望……そして、ヨタモノとヤクザへの底知れない悪意だけだ！ 11

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「むごたらしく殺す……そしてオブジェにする！わかってください！オ、オブジェ！」気持ち悪い呟きを残し、彼はトコロザワ・ピラーから姿を消した。ネオサイタマに理不尽な死をばらまくために！ 12

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数ヵ月後。ネオサイタマ、オミヤゲ・ストリートの裏路地に悲鳴が響く！「アバババババーッ！」「痛いですか？イイでしょ？わかってくださいよ！オ、オブジェ！」「アバッ……」「アー、オブジェになってしまいました……」 14

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ラバースーツに身を包み、タタミ針を全身に刺したアゴニィが、男の頭蓋に針を刺していた！違法薬物を無断で売っていた男を発見したアゴニィは、男を裏路地に誘い込みハリネズミめいた姿にして殺した。薬物の売買も重要な資金源だ。ヨタモノごときを許しておけば、スムーズな取引に障る。 15

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その時！アゴニィの携帯IRCに着信あり！「ジアゲの仕事あり。指定のヤクザの事務所へ」ソウカイヤ本部からの指令だ！「依頼に乗るふりをして奪え。ヤクザもヨタモノも殺して良し」最後の一文に、アゴニィの顔が邪悪に歪んだ！ 16

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「あー、すぐ近くですね……今すぐ行きましょう。そしてヤクザとヨタモノを……オブジェに……。ああー、考えただけでも、イイ……！」アゴニィは身を翻し、指定されたヤクザの事務所に向かう！ 17

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数分後、ヤクザの事務所入口にアゴニィの姿あり！「アー、ドーモ、呼んだのはあなたのオヤブ……」「ア？なんだテメエ？」そこに、事務所からスモトリ崩れのヤクザが現れる。「テメエ、どこのモンだ！？」 19

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彼の姿を見た瞬間、アゴニィの焼けたニューロンが憎悪に濁る！理由はわからないが、彼をオブジェにしなければいけない……アゴニィは、そう叫ぶ心の声に従うことにした。「おい、てめえ、勝手に…あ、アイエエエ！アイエエエ！アイ…アイエエエエエエー！アイエエエ！アイエーエエー！」 20