「ピアスド・ハート・ハーツ・エブリシング」#5
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(あらすじ:売れないパンクバンド、ピアスハートのギタリストだったドウジ。仲間と恋人を喪い、瀕死の重傷を負った彼にニンジャソウルが憑依。だが、復讐を遂げるうちに現れた黒曜石色のニンジャによって痛め付けられ、彼は邪悪なニンジャ、アゴニィに変貌した。)
2013-01-22 18:42:03(ソウカイヤのニンジャとなった彼に、バー・ヨタモノのジアゲ依頼が届く。ヨタモノとヤクザをオブジェにしてよいという内容に、彼は恍惚の表情を浮かべる。だが、そこに貼ってあったポスターに、彼のニューロンが揺り動かされる)
2013-01-22 18:46:48「ア、アイエエエエエエ!」「アーッ!アーッ!もう、イイーッ!」哀れなパンクスたちをオブジェにしながら、アゴニィは先程から自分のニューロンに流れるノイズと格闘していた。 1
2013-01-22 18:53:53ピアスハートという、聞き覚えのある単語。可憐なパンクスの少女。彼女の姿は、誰かに似ている気がする。そんな、快感と愉悦を阻害する思考を圧し殺すべく、アゴニィはさらなる残虐に走る!「すごくイイーッ!」「アイエエエエエ!」 2
2013-01-22 18:55:43哀れな長身のパンクスは、4本目のタタミ針を心臓のすぐ脇に打ち込まれ、口からあぶくを噴出した。隣にはすでにオブジェと化したパンクス。「すべて……オブジェにしましょう。沸き上がるカラテで、すべてを塗り潰して……イイーッ!」 3
2013-01-22 18:56:30「ア、アイエエエエ……」長身のパンクスの近くに、目に涙を溜めて震えるパンクスの少女がいた。やはり誰かに似ている気がして、アゴニィはその考えを振り払おうと喋り出す。 4
2013-01-22 18:57:22「ああ……あなた素敵です、早くあなたの番にしたいですが、この、じらされている感じが、とてもイイーッ!」「ア、アイエエエエ!」そう、これで良い。愉悦に不純物はいらない。そうして彼女を私に、私を彼女にすれば、きっと莫大なカラテが、快感が待っているだろう。 5
2013-01-22 18:58:27五本目のタタミ針がパンクスの鎖骨の中心に突き刺さる!「アイエエエエエエ!」「アーッ!その痛みが!悲鳴が!私を!私に!イイーッ!オ、オブジェ!」ナムアミダブツ!こんな残虐な光景を良しとするなど……おお、ブッダ!寝ているのですか!? 6
2013-01-22 18:59:57次の瞬間、アゴニィの体は壁に叩きつけられていた。「アーッ!痛い!イイーッ!」乱入者は、未だクルクル回転し続けていたDJオブジェを蹴り飛ばし、機材をチョップで粉砕した。アゴニィは、三連続前転でブースに近づき、ブリッジの姿勢を取る。「すごくイイーッ!誰ですか、あなたは……」 8
2013-01-22 19:04:53突然与えられた痛みによる快感に悶えながら、アゴニィは尋ねた。だが、その答えを聞くことなく、アゴニィは彼の姿を見て理解した。ブースのLEDボンボリに照らし出された、突入者の赤黒の装束……そして「忍」「殺」と彫金された恐ろしいメンポを! 9
2013-01-22 19:06:01「あー……あなた、ニンジャスレイヤー=サンですね?お噂、拝聴してます。はじめまして、アゴニィです」ブリッジした姿勢のまま、アゴニィはアイサツした。「早速痛めつけ合いましょう、ニンジャスレイヤー=サン」 10
2013-01-22 19:06:39「ドーモ、はじめましてアゴニィ=サン。ニンジャスレイヤーです」ターンテーブル上からニンジャスレイヤーがアイサツした。「……ニンジャ殺すべし」 11
2013-01-22 19:08:14「イヤーッ!」膝立ちの姿勢からニンジャスレイヤーがスリケンを投げた。12枚のスリケンがブリッジ姿勢で待ち受けるアゴニィの体に立て続けに突き刺さる。だが!「アーッ!イイーッ!」アゴニィは痛みによってカラテを増幅させる! 12
2013-01-22 19:10:34「アッ!アーッ!死んでしまう!我慢できないーッ!」ブリッジ姿勢のまま、アゴニィの痙攣がひときわ強まったかと思うと、次の瞬間、彼の体に刺さったタタミ針が360度方位に射出された!「た、大量オブジェ!」彼の呟きは、悲鳴にかき消されて聞こえない!針が壁に、柱に突き刺さる!そして! 13
2013-01-22 19:11:44「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」「アイエエエエ!」 14
2013-01-22 19:12:04ナムアミダブツ!アゴニィの針によって、12人のパンクスがたちどころにオブジェ化した!先程までいたぶっていた瀕死の長身パンクスも巻き込まれ、ついにオブジェと化した!なんたるゴアめいた殺戮劇か! 15
2013-01-22 19:15:43だが、ニンジャスレイヤーはどうか!?彼は無傷だった。彼は両手を掲げて見せた。両手の人差し指と中指で、飛来したすべてのタタミ針を挟み込み、止めていたのである! 16
2013-01-22 19:16:40「アー、ナルホド……噂通りのウデマエ……。これはとても期待しています……」「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーの飛び蹴りがアゴニィの延髄に叩き込まれた。「アーッ!イイーッ!」アゴニィは痙攣しながらよろめいた。 17
2013-01-22 19:17:23懐へ飛び込んだニンジャスレイヤーは、体制を崩したアゴニィの腹部へチョップ突きを乱れ打った!「イヤーッ!」「アーッ!」「イヤーッ!」「アーッ!」「イヤーッ!」「アーッ!」突きを受け続け、アゴニィの体が徐々に浮き上がる。 18
2013-01-22 19:18:21長身のアゴニィがワイヤーで引っ張られたように吹き飛び、ヨタモノ・パンクバンドの公演告知、「お客が来るパンク」「デモ行進に近い」「破壊的」「スゴイ」などと無政府主義者の文言が墨書きされた張り紙で埋めつくされた壁に手ひどく叩きつけられた。 20
2013-01-22 19:21:56「あー…イイー……」ずるずると壁から降りながら、アゴニィは満足げな吐息を漏らす。「こんなに痛い事はあんまりありません……ダークニンジャ=サンに痛めつけられた日を思い出します……」 21
2013-01-22 19:22:27