不肖秋山優花里の戦車講座#4 「ヴァレンタイン歩兵戦車」
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1938年初め、ヴィッカーズ・アームストロング社は、Mk.II巡航戦車(A10)の改良型である歩兵戦車を自主開発して、その年の2月14日のヴァレンタイン・デーに、その設計案を軍当局に提出しました。後にMk.III巡航戦車ヴァレンタインとなるものです。名前の由来はここですね。
2013-02-15 00:23:26ヴィッカーズはMk.IIの技術やパーツその他諸々を流用できる利点が大きいと判断してたんです。でも、駆動系に同じ物を使うとなると車重に制限がかかります。軍の要求のうち特に装甲厚と砲塔サイズの両立が困難で、最大装甲厚65mmとする代わりに二人用小型砲塔を採用せざるを得ませんでした。
2013-02-15 00:26:56軍部はこの小型砲塔に難色を示していたんですが、流石に戦時中で戦車が必要な時なので妥協しちゃいました。1939年6月には、まだ設計段階にあったヴァレンタインを、できるだけ早く生産を開始しろとの条件付きで275両発注しました。
2013-02-15 00:29:16設計が完了したのは1939年10月。1940年4月から生産が開始されます。5月には試験を受けましたが、成績良好。射撃の安定性も十分、機械的信頼性も高いとの評価でした。
2013-02-15 00:31:52実戦部隊に配備されたのは1940年末。1941年には北アフリカのイギリス第8軍に装備されました。北アフリカ戦線では高い信頼性が好評を博します。4,000kmを無故障で走った車両もあるそうです!
2013-02-15 00:33:29そして1941年末頃まで”代用巡航戦車”として運用されます。原型のMk.II自体、元々巡航戦車として開発されていたものなので無理なく転用できました。
2013-02-15 00:37:09ちなみにバレンタイン戦車の若き開発者は「私のバレンタインが英国兵士たちを守ってくれるのは嬉しいことだが、それと同時に敵兵を殺しその兵士の家族を悲しませてしまう。」という思いからか、バレンタインプロジェクト終了後、職を辞してるわ。
2013-02-15 00:39:121942年には、ヴァレンタイン1個大隊マダガスカルでの戦闘にも投入されています。また、ニュージーランド陸軍第3機甲師団の戦車大隊にも配属されて、太平洋戦域でベラ・ラベラやグリーン諸島の戦闘で使われたのです。また、少数がビルマに送られて、インパール作戦にも参加しているんですよ。
2013-02-15 00:41:02ヴァレンタインDD…水陸両用仕様です。ノルマンディー上陸作戦向けの同様の車両であるシャーマンDDの訓練のために使用されました。 http://t.co/1wh8Wq82
2013-02-15 00:43:10ヴァレンタインスコーピオン…地雷撤去用車両です。実戦投入はされていません。 http://t.co/5qYk6Zjt
2013-02-15 00:45:25開発者の彼は、自宅近くの花屋の女性に恋をしていて良く花を買っていたそうだ、話すのが苦手な彼は、職を辞する際同僚に「今日は思い切って彼女に声をかけてみるよ。」と言い残し、その後は彼の行方を知る人は居ないんだとか。
2013-02-15 00:48:14彼が辞した1938年2月14日、この日は雪が降っていたそうだ。 "思い人に声をかける勇気"それはやがて来る巨大な二度目の戦争を前にした世界への神からのせめてもの贈り物だったのかも知れない。
2013-02-15 00:53:50ヴァレンタイン駆逐戦車…6ポンド砲をそのまま載せてみた感じの車両ですね。量産はされてない…はず? http://t.co/t3nPAiPk
2013-02-15 00:49:53この他にも多数ありますし、戦車自体の改良型バリエーションもI~IXまであります。恐らく尤もバリエーションの多い戦車だと思われ…。
2013-02-15 00:51:59アーチャー対戦車自走砲…ヴァレンタインの車体に17ポンド砲を搭載したものです。なんと後ろ向き。おかげで陣地転換が素早く行えたそうです。 http://t.co/nozQfI2c
2013-02-15 00:55:27