《2011年3月12日にメルトダウンを否定した人を、私は信用しない。》
- karitoshi2011
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24 医学的に言っても「空間線量の合計が100ミリまでは、妊婦や乳児でも問題ない」などと公言する人は、さすがに2013年2月には、滅多に出会えない。しかし、2011年の4月の福島県では、そう公言していたのだ。山下俊一氏が。
2013-02-18 23:56:5125 2011年4月19日、文部科学省が悪名高き「学校年20ミリシーベルト、毎時3.8マイクロシーベルト」という「学校再開の目安」を示す。「高すぎて非人道的だ」と小佐古氏が泣いて否認した数字だが、これでも福島県の基準の5分の1という厳しさだった。
2013-02-19 00:00:0526 一時間あたりで言えば、100μシーベルトから、3.8μシーベルトへの激変。すでに屋外部活動を「福島県基準」で再開していた福島県は、部活動を「国の基準の適用外の任意活動」へと変えてしまう。
2013-02-19 00:03:2627 原発のメルトダウンを否定していた人たちは、一斉に「絆」を強調し、福島県の経済活動の「復興」を呼びかけることに賛同していく。福島市の信夫山公園でも花見の屋台が出マスコミも報道した。しかし屋台営業終了翌日に「実は国の基準を超えた線量がありました」と使用自粛が呼びかけられた。
2013-02-19 00:07:3328 信夫山公園の使用自粛の報道には、前日までの屋台営業に関する映像は使われなかった。福島県内のマスコミは、自らの報道を反省する機能がないのだと判断するしかなかった。
2013-02-19 00:09:1629 マスコミにはその後、不思議なアンバランスが続いた。小中学校の生徒がマスクを着けて登下校し、屋外部活動を自粛して校舎内で練習する中学生が報道される。他方では屋外部活動の大会が、地震や津波の被害が少ない会場では、普通に開催され、新聞には結果が掲載された。
2013-02-19 00:12:0530 2011年5月6日、菅首相が浜岡原発の運転停止を要請、数日後、中部電力が停止を受け入れた。そんななかで、5月12日、メルトダウンがあったことがようやく認められた。しかし、マスコミでもネット上でも、メルトダウンを否定していた人たちの反省の弁は聞こえてこなかった。
2013-02-19 00:15:4531 テレビでは遠の昔に、原発の安全性を強調する人をニュースの解説に使わなくなっていた。しかしネットの世界では、3月12日にメルトダウンを否定してきた人たちが大手を振って、健康不安を訴える人たちを「デマ」「煽り」と非難し続けていた。
2013-02-19 00:18:3632 5月中旬、私もようやく諦めが付いた。3月12日にメルトダウンを否定した人たちは、科学的に判断して発言していたわけではなく、科学以外の基準で判断していたのだと思わざるを得なくなった。ならば、その人たちが言うことは、科学的な合理性に基づいた発言だと思わなければ良いのだ。
2013-02-19 00:20:5933 今にして思えば、私が自主避難を決意したのは、メルトダウンを否定していた「科学者」や「サイエンスライター」達が、メルトダウン公式発表後も、職も追われず、反省も表明せず、恥じる様子もなく、ネットで発言しているのを見た頃だった。
2013-02-19 00:23:2334 少なくとも日本社会では、科学的合理性に基づいて発言することは、科学者として公的に存在する必要条件ではないことが分かった。そのような科学者の発言に従っていたら、合理的な行動、例えば家族の健康を守ることができなくなる。
2013-02-19 00:25:4535 では、誰の発言ならば信用できるだろうか?問題なのは、原発事故に拠る放射能汚染だ。先例として分かっているのはチェルノブイリ原発事故だけだ。ならばその現地で住民に寄り添って救援活動をし、現在も現地の住民から信頼されつづけててきた人を信用しよう。そう考えた。
2013-02-19 00:28:1836 私が知っていて、条件に当てはまるのは3人だった。現地で臨床治療に当たってきた、現松本市長の菅谷昭氏。事故発生以来何度も現地に入り、報道するとともに子どもの保養を続けてきた広河隆一氏。同じく子どもの保養を続けてきた野呂美加氏。残念ながら、私が知るのはこの3人だけだった。
2013-02-19 00:31:1137 その後、野呂氏とは何度も顔をあわせることになった。念の為に書いておくが、野呂氏は原発からの避難者に対しては、氏が日ごろ推薦している商品に関して、一切薦めていない。ベラルーシの現状を伝え、保養の有効性を伝えるだけだ。私も、野呂氏から薦められたことはないし、実は使ったこともない
2013-02-19 00:35:2538 翻って、原発事故以来、健康不安や被害を訴える人に対して「デマだ」「煽るな」と言ってきた科学者や著名人は、チェルノブイリ原発事故の被災者に、これまで何か手を差し伸べたことがあるのか?現地の人に信頼されているのか?寡聞にして私は、そういう例を知らない。
2013-02-19 00:37:4639 東京は、一部に福島原発事故の汚染があるから、チェルノブイリ事故被災者の保養に使うのは適さないかもしれないが、大阪なら可能なのではないか?やってみたらどうだ?そして、現地の人に聞いてみたら良いではないか?「福島県の現在の汚染はこういう状態ですが、あなたならどうしますか?」と。
2013-02-19 00:40:2840 ただし、気をつけて欲しい点がある。ベラルーシは独裁体制が続く、言論の自由や学問の自由が制限されている国だ。ベラルーシ政府を通して人を呼ぶ場合には、割り引いて考えて欲しい。それでも、彼らは言うだろう。毎時0.5μシーベルトの土地で無防備に暮らしてはいないよ、と。
2013-02-19 00:43:49おまけで書いておくけど、避難した後で、チェルノブイリ事故の被災者の保養をしてる個人や団体を沢山知って、その人たちが福島原発事故の被災者の避難や保養を受け入れているのを見て、「判断基準は間違ってなかった」と確認しました。
2013-02-19 00:56:31おまけ 2 リスクも全部覚悟の上で、高レベル汚染地帯に1人で残る、という選択肢はアリだと、個人的には思ってます。もし、殆どの人が避難するような事態になったら、私がそういう選択をしたかも知れません。
2013-02-19 01:00:37おまけ 3 リスクはどうしても避けることができないけれど、事故の収束作業をする人たちは残らざるを得ません。収束作業に当たった人、現在も従事している人達は、物心両面での支援をすべきだと思います。ピンはね無しで。
2013-02-19 01:03:54福島第1原発:ベント前 放射性物質が10キロ圏に拡散 http://t.co/YKufZSKsFQ 県の公開を見てたので、私はこの記事の前に知ってました。ただし問題は「避難指示範囲に放射性物質がすでに到達していたことを住民に告知したかどうか」なので、大問題が存在する。
2013-02-22 16:19:04