I'll be right here

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すみん @endxxxluv

①「僕って必要?」配られた楽譜を見て愕然とした。わかってたよ。けど。中国語の発音が、上達しないこと悩んでたけど、あからさまな他のメンバーとの格差に傷つかないわけない。同時期に加入したヒョクだって、以前に比べたら、パートも増えてる気がする。僕はいつだって、隠に。 #キュミン

2013-02-24 22:07:08
すみん @endxxxluv

②「ヒョンがいなくちゃ、SJ-Mは成立しないんですよ。」「ヒョンが中国語で困らないようにサポートしますから。」優しい弟達なんだけど、心のどっかで、見下されてるような…。そんな被害妄想を抱く自分に余計腹が立つ。結局は、僕の気持ちなんて誰にもわからないんだ。 #キュミン

2013-02-24 22:07:35
すみん @endxxxluv

③レコーディングだって、踊りだって卒なくこなして、いよいよ活動が始動する。ファンの人気の差を直接目の当たりにするから、本当に辛いんだけど…。「僕は、愛嬌担当で。」偽りの笑顔を貼り付けることには慣れてしまった。心を殺す術は覚えた。 #キュミン

2013-02-24 22:07:48
すみん @endxxxluv

④そうでもしなくちゃ、僕は耐えられない。また、心が壊れてしまうから。 「おやすみなさい。」今回の活動から、キュヒョナと部屋が一緒になることが増えた。部屋が分かれてから久しぶりに一緒に寝るから懐かしいような、緊張するような。 #キュミン

2013-02-24 22:08:00
すみん @endxxxluv

⑤キュヒョナが眠りについたのを確認してから、僕は涙を流す。自分の不甲斐なさに。ひとしきり泣くと、深い眠りに落ちる。二度と覚めないような暗くて湿った夢。まるで僕みたい。 「ヒョン…ヒョン…起きて」 #キュミン

2013-02-24 22:08:08
すみん @endxxxluv

⑥夢から覚ましてくれる声。 “コノ声シッテル” 目を開けると、キュヒョナの顔。「寝汗すごいですよ。」タオルとそっと側に置いて、去って行く丸まった背中。最近、起こしてくれるし、寝ている時には、寝汗を拭いてくれてるみたいだ。 #キュミン

2013-02-24 22:08:13
すみん @endxxxluv

⑦今日も上手く喋れなかった。努力してないわけじゃないんだけど。また考えると胸が苦しくなっていく。疲れがまた、溜まった。眠いけど、眠れない。部屋で落ち込んでいると、ふと、肩にフワリとした重み。 #キュミン

2013-02-24 22:08:24
すみん @endxxxluv

⑧「バカなんですか?風邪引きますよ。こんな薄着で。」部屋は冷たく冷えてた。それにも気づかないくらいに。「ごめん…。ありがとう。」肩にのせられた、大きなコートから、キュヒョナの香水の匂い。「お前は寒くないの?」「シャワー浴びるんで、大丈夫です。」 #キュミン

2013-02-24 22:08:55
すみん @endxxxluv

⑨そういえば…。思い返すと、キュヒョナはいつも僕の隣にいた気がする。並んでも自然と隣に。「何、考えてるんだか…。」まさかね。そうだとしても、営業だよね。優しささえ歪んで見えてしまって、一人、声を押し殺して泣いた。 #キュミン

2013-02-24 22:13:33
すみん @endxxxluv

10.それから特に変わったこともなく、活動も終盤に差し掛かっていた。相変わらず僕ぎこちない会話しか出来なくて、歯がゆい思いばかりしていた。不安になると香る懐かしい匂い。横を見るとやっぱりキュヒョナがいた。 #キュミン

2013-02-25 12:08:03
すみん @endxxxluv

11.どうしてだよ。なんで、僕が悲しい時にお前はいつも側にいるんだよ。誰にも頼らなくたって、僕は大丈夫だって思いたいのに…。どうして、優しくするんだよ。偽りの優しさなんていらない。それだったら、一人にして欲しいのに。色んな感情が混じって一気に吹き出した。 #キュミン

2013-02-25 12:09:19
すみん @endxxxluv

12.「どうせ、…だろ…」「…?ヒョン…?どうしたんですか?」「どうせ、営業で優しくしてるんだろって言ったんだ!」涙が溢れて気持ちを上手くコントロール出来なくて、なりふり構わず走り出した。女々しい。弱い。こんな自分が大嫌い。 #キュミン

2013-02-25 19:45:53
すみん @endxxxluv

13.気がつくとよくわからない場所に迷いこんでいた。暗くて、湿っぽい場所。毎日見る夢みたい。悲しみと不安。「…ひょな、キュヒョナ…」やっぱり僕は一人じゃ何も出来ないヤツなんだ。寂しくて悲しくて。一生ここから抜け出せない気がして…。 #キュミン

2013-02-25 19:48:31
すみん @endxxxluv

14.助けてよ、キュヒョナ。ねぇ、どうしてお前の顔ばかり浮かんでは消えるんだろう。助けて。助けて。「ヒョン!」息を切らして、僕を呼ぶ声。「どうして、逃げるんですか!どうして、自分一人で溜め込むんですか!」気がつくと、ぎゅっと抱きしめられていた。 #キュミン

2013-02-25 19:49:23
すみん @endxxxluv

15.「僕は、必要のない人間なんだ!だから、だからっ…」「必要のない人間なんていませんよ。俺は、俺は…」どうして、キュヒョナが泣くの?「…俺は、ミニヒョンがいなくちゃ…。地位や名誉だって棄てたっていい。…あなたが居なきゃ…俺は、ダメなんだ…。」 #キュミン

2013-02-25 19:51:12
すみん @endxxxluv

16.そんなはずない。僕は…僕は…。「ねぇ、ヒョン…俺じゃダメですか?俺だけが、ミニヒョンの味方だとしても信じてくれませんか?」僕の涙を掬って、頭を撫でてくれる。ねぇ、なんで僕にそんなに優しいの?「いつだって、ヒョンの側でヒョンの味方でいますから。」 #キュミン

2013-02-25 19:52:26
すみん @endxxxluv

17.悪夢から覚める時は、いつだってお前の声で目覚めてた。「信じても…いいの…?」ヒョンは、馬鹿ですね。みんなに愛されてるのに、ズルいって、また撫でてくれた。「ほら、みんな心配してますよ。こんな寒いところにいたら風邪引きますから。」 #キュミン

2013-02-25 19:53:16
すみん @endxxxluv

18.暖かい温もりと、いつの間にか大好きになってた匂い。「それに、俺、ミニヒョンのこと…」時間が止まって。「…僕のこと?」「…やっぱりなんでもないです。」「なんだよ…」「特別だってことにしておいてください。」「何それ。」頬が紅く染まった気がするのは、気のせい? #キュミン

2013-02-25 19:54:05
すみん @endxxxluv

19.「好きだって勘違いするから、やめろよ。」あえて日本語で。「え?!何て言ったんですか!いきなり日本語喋らないでください!注意しないと聞き取れないんですから!」「もう、言わないよ。馬鹿。」大きくて、ゴツゴツした掌に引かれて、僕らはまた、控室に戻る。 #キュミン

2013-02-25 19:54:52
すみん @endxxxluv

20.気がつくと、いつも側にお前がいて。僕は、それに鈍感で、否定して歪めて。「俺じゃ、ダメですか?」思い出す言葉。頭の中グルグルしてる。ねぇ、これってもしかして。【I'll be right here】 #キュミン end

2013-02-25 19:55:18
すみん @endxxxluv

おまけ「ヒョンとキュヒョナ、どこ行ったんだー?」「ここで二人の邪魔したら、ヒョン達のこと一生軽蔑しますね。」「なんだよー!リョウギ!何か知ってるなぁ!」「ねぇ、ミーミ。何であそこはいつも騒がしいの?」「ヘンリー、貴方は大人しくここで待っていればいいのよ。」「また、子供扱いして…」

2013-02-25 20:50:13