ゆ書房 『猫の研究』より抜粋

猫はデジタル機器が好きである。猫によってはデジタル機器の操作すらも可能である。――――しかし、猫は『自分が何をどのように操作し、それにより起きる現象が何か』を把握しているのだろうか?
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すべての始まりはおっぱいである。

そして、猫という概念が発生する。

アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

うちのびゃっこさんは、プリンターの操作は完璧でノートパソコンも開いてさえあれば概ねの操作ができるので、iPadあたりのタブレットを与えたらびっくりするほど使いこなすのではないかとたまに思う。しかしプリンター動かして紙を排出させたりヘッドクリーニングするのはなんの主張なんだろう。

2013-03-03 15:22:38
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

しかしそれだけの知性を持っていながら、残念ながらコミュ能力や認識能力はやっぱり猫レベルなので、猫でも操作できるが理解はできていないこの現象を「デジタル猫のジレンマ」と呼ぶ事にする。

2013-03-03 15:24:26

猫の見ている世界を把握するために必要なのは、猫の行動の認識である。
しかし猫は自己の行動自体を認識はできていても、行動の意味を理解しているのであろうか?

アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

マジでうちの猫の趣味は「複合機のヘッドクリーニング」だからな

2013-03-03 15:25:13
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

電源落としたはずのプリンターが謎の起動を起こしていたらまぎれもなく猫の仕業

2013-03-03 15:25:57

猫とプリンターの関連性について

アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

猫の世界にヘッドクリーニングという概念はない。当然そこには意味も理由もない。猫の世界にヘッドクリーニングは存在しないのである。ただ、プリンターをガシャコンさせる方法は認識しており、猫自身はガシャコンを求めており、それ以上でもそれ以下でもなく、プリンター=ガシャコンなのである。

2013-03-03 15:35:04
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

では、プリンターとガシャコンに関連性がない場合、猫にとってプリンターとはなんであるか――――これは猫の観察により把握できる。ガシャコンしないプリンターとは猫にとって―――――玉座である。

2013-03-03 15:40:32
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

猫の世界において、文字は存在しない。絵も存在しない。当然写真というものも存在しない。視覚的『媒体』というものが猫の世界には存在しないのである。しかし、それだけでは玉座というには根拠に欠けるので、筆者の観測した猫においての例をあげていこう。

2013-03-03 16:13:02
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

『視覚的媒体』という概念が存在しない猫の世界にとって、視覚から得る情報はすべて直接的な情報であり、それ自体が現象なのである。たとえばテレビの画面で高速で流れるテロップへの反応などが顕著であるが、それについては後述する。

2013-03-03 16:15:48
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

つまり、猫にとってプリンターとはまずガシャコンする何かの物体なのである。何故それが玉座となるのか――――猫の前には本来の出力装置としての機能が無力化され、ただの物体となるのだが、次は猫から見てその物体が「どのように存在しているか」を考察してみよう。

2013-03-03 16:20:15
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

まず、プリンターの置かれる場所である。昨今の一般家庭におけるプリンターの主流は複合機であり、コピー機、スキャナーとしての役割を持つようになる。そうなると、読み取り面の存在が不可欠となり、その読み取り面の上に存在するフタ部分が完成する。

2013-03-03 16:24:19
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

この、フタ部分は平坦であることが『デジタル機器』として機能的であり、合理的なのである。しかしこれは人間的基準にすぎず、猫にとってプリンターがガシャコンする物体であるのと同様、平坦である事それ自体に意味はなく、ただの平坦な場所なのである。

2013-03-03 16:26:14
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

次に、プリンターのある『場所』の問題である。一般的にプリンターとは、最低限『紙の補給される部分』『排出される部分』があり、それを妨げた環境では運用ができない。複合機に至っては、『フタ部分の開閉作業』が生じる為、本体上部にも空間が求められる。つまり、プリンターの周囲には空間がある。

2013-03-03 16:29:50
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

プリンターの存在する場所としての条件としては、次の条件も考慮される。それは『一般的に、こういった機器は直接床の上に置かない』事である。それは純粋に日常生活面での合理性である。床の掃除のたびに、プリンターを動かすことは、実際面倒だ。

2013-03-03 16:32:22
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

この二つの条件により、プリンターのある場所は『周囲(特に前面と上部)に一定の空間的余裕があり』、同時に『床から一定以上の高さの場所』に存在する、上部が平坦ななんかの物体――――これが猫の認識するプリンターである。

2013-03-03 16:34:54
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

そこそこの空間の広さと位置としての高度、そしてその平坦な上部は極端な広さではなく、概ね猫一匹が納まり、若干の余裕がある程度の適度な狭さを有している。プリンターの上とは、他に類を見ない程度に快適な空間なのである。

2013-03-03 16:37:35
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

猫にとって『高いところ』とは一定の範囲内であれば安全な場所であり、一定の欲求を満たす場所でもある。そして玉座である理由のひとつは、まさに後者に集約されていると言えよう。

2013-03-03 16:40:37
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

安全であり、快適であり、一定の興を得ることができ、またその高さから俯瞰で世界を見る場所。そして猫とは己の恵まれた環境により、己を神かそれに類するものと認識している。したがってプリンターとは猫にとって神の玉座なのだ。

2013-03-03 16:43:05
アヌス妖怪 @j_u_t_t_a_n

(ゆ書房『猫の研究』より)

2013-03-03 15:42:21

結論の出ない考察のはじまりである。
そして私が何よりも主張したいのは、これだ。